- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041043349
作品紹介・あらすじ
2010年春、東北の港町・仙河海(せんがうみ)市の美術館で働く笑子は、ぼんやりとした平穏な日常を送っていた。副館長の菅原との情事だけが、日常のエッセンスだった。しかしある日、昔勤務していた中学校の教え子、祐樹との再会がそれを許さなかった。年の離れた二人の男性との激しい性愛に堕ちていく笑子。狭い町の中で、息苦しい日々が過ぎていき、やがて「運命の日」がやってくるーー。
東北在住の直木賞作家が描く2010‐2011、北の港町。3・11を目前に、生命を燃やし求め合う男女三人、肉体の純愛小説。
感想・レビュー・書評
-
P302
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
非常に残酷で絶望的な物語である。残酷なあの日への著者の怒りなのか。主人公の女性が二人の男性の狭間で迷い、悩み、心を病んだ揚げ句に微睡みの海に未来の希望を見たのだが…
『リアスの子』に続き、気仙沼市をモデルとした仙河海市を舞台とした小説である。主人公の昆野笑子は、心の病から中学校の教師を辞め、三陸アース美術館で働いていた。副館長の菅原との不倫から、逞しく成長した元教え子の祐樹とも関係を持つ…
物語があの日の前日で終わっているのが、哀しいくらい残酷に思った。
蛇足になるが、昆野笑子が働く三陸アース美術館はリアス・アーク美術館がモデルだろう。また、市立病院の近くのスーパーや書店はあの店だろうか。 -
他の小説は面白かったのでこの本も読んだが、ただ笑子のあーしてこーしてこうなった、というだけの内容。どこにも山はないし平坦なだけ。残念です
-
熊谷達也は当たりハズレが激しいが、これはハズレ。
人間の描き方が薄っぺらい。
会話もセンスがない。 -
2019.5.2(木)¥280(20%引き)+税。
2019.9.13(金)。 -
170210図