ずうのめ人形

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 512
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041043554

作品紹介・あらすじ

オカルト雑誌で働く藤間は、同僚から都市伝説にまつわる原稿を託される。それは一週間前に不審死を遂げたライターが遺したものらしい。原稿を読み進め「ずうのめ人形」という都市伝説に触れた時――怪異が、始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 比嘉姉妹シリーズ2作目。じわじわと呪いの人形ずうのめちゃんが迫ってくるのが怖かった。怖いけど先が気になってしまいあっという間に読んでしまいました。
    人形の呪いを解くために調べていくうちにいろいろな繋がりが見えてくる。最後の最後にこう繋がってくるなんて!偶然ではなくもはや必然的に巡り会ったのか...。
    「お久しぶりだね、私の娘に何したの?りぃさん」
    が、1番怖かったぁ〜。
    比嘉姉妹シリーズ、また、読みます。

  • 比嘉姉妹シリーズ2作目。オカルト雑誌の編集者藤間は担当ライター湯水の謎の死の発見者に。その場には都市伝説「ずうのめ人形」の体験談が書かれた原稿が残されており、先に読んだ後輩岩田が湯水に連なる死を遂げる。原稿を読んだ事で次の標的となった藤間は野崎&比嘉真琴に助けを求め…。両親に振り回され、魅了された怪異の世界にしか逃げ道のない中学生里穂が語る原稿の内容と4日後に迫る死に対抗する為野崎達が東奔西走する現実が交互に語られ、架空と思われていた原稿の真相がどんどん明らかになって来るが時間が…となった所で予想斜め下からの纏めっぷり。力業に痺れた。最終的な真相の図が鮮やか過ぎる。あれ私ホラー読んでたよね?標的以外には見えない迫り来る人形、充分怖いんだけど。

  • 前作を越える恐怖や不条理さはない。リング、残穢の二番煎じに感じる。
    恐怖、呪いの伝播がテーマ。伏線や設定も面白いのに活かしきれず。消化不良。
    真琴と野崎さん、お幸せにが裏テーマ。

  • 怖くて怖くて寝られなかった。

  • シリーズ2作目。
    個人的には「ぼぎわん」の方が怖くて良かったけど、こちらも楽しめた。

    呪いがその元々の場所を離れて、意思とは関係なくただただ拡がっていく、というのもよく考えれば怖い話だな。
    そんなこともテーマになっている話。

    あと、ぼぎわんでもそうだったけど、物事は多角的に見ないと真実は分からないというのが今回にも通じていた。里穂の記憶や記述だけでは、井原くんやゆかりちゃんが、本当は何をされているかなんて分からなかったし…

  • 「ぼぎわんがくる」の第二巻。とある原稿を読んだ者は4日後に謎の死をとげる。一巻目に比べてスリル感は少し弱い?ものの、少しずつ迫ってくる恐怖はゾクゾクさせられました。人のマイナス感情から生まれるもの、人間そのものが一番恐ろしく感じた結末でした。

  • 都市伝説と「リング」を掛け合わせたエンタメ要素の強いホラー。
    作中にある小説をはさみながら物語は進んでいく。
    その謎の小説の先をもっと読みたい…と思うところでパッと現実の時間に戻される。
    あぁ、もどかしい…けどそこがいい!
    後半はしっかりホラーだけど、途中までその作中の小説と死との関係性を探るあたりはミステリーっぽい。
    助かる方法は見つかるのか。
    後半ふいに登場してくるあのかたについては、叙述トリックですよね。
    騙された方は多いはず。思わずページを戻して確認してしまいました。
    綾辻さんの書くホラーのようなプロローグも良い。
    2作目まで読んで確信。私この人の作品好きです。

  • ぼぎわんが、来る。よりもずっと怖かった。呪いが遠いところからやってくる描写がとにかく怖い。読了後の後味の悪さも前作より酷く、呪いも恐ろしいが、とにかく作中の小説仕立ての文章に出てくる登場人間の醜さにとにかく辟易した

  • 今回も一気に読んでしまった。
    比嘉姉妹シリーズの2作目。

    1作目の『ぼぎわんがくる』もそうだったけれど、ただただ怖いだけのホラー小説でなはい。
    人の醜さ、エゴ、闇、汚さをリアルに描いているからこそ得体の知れない怖さがある。

    最後は、え!その人にも繋がるの!?っていうまさかの展開でした。
    読み出したら止まらなくなる作品。

  • ひとの心の奥底にある絶対に出したくない業を引き摺り出すような人間の描写が重くて軽薄に思えるオカルトや都市伝説が人間のせいでどんどんリアルに感じられて怖くなってくるのがたまらない。ちょっとした叙述トリックのようなものもあってどきどきした。ミステリ要素を考えずに読んでたので終盤一気に情報が出てきてあたふたしたけど、終わり方も好きだった。次作も読みます。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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