眠りの庭 (角川文庫)

著者 : 千早茜
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年6月18日発売)
3.48
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  • 本棚登録 :132
  • レビュー :14
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041043615

作品紹介

女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう……。(「アカイツタ」)
大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた……。(「イヌガン」)
過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき隠された真実が浮かび上がる。

眠りの庭 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 連鎖する殺人とか、
    何かを犯さないと何かを清算できないとか、
    塗りつぶすことで見えなくする、みたいな。

    その人の生きてきた何もかもが、
    自らが罪と思っているせいで罪で、

    その人がその罪を負い続けなきゃいけないと考えてとても辛いと思った時には、過去にその罪から逃れようとして自分に課した鎖がまとわりついてきて
    躓かせて、
    自分の罪を再び省みざるおえなくなる状態に振り返って安堵する。
    自分のせいじゃなくて、共犯者、傷の舐め合いをした存在が居るから逃れられない。私だけのせいじゃないと思い続ける。

    小波は逃げたいけど逃げられない自分に酔っているし、そうならざるを得なくなった自分の状況を自分で哀れんでいる。

  • 過去を背負う魔性の女と、彼女に魅了される男たちの逆らえない運命の顛末。孤独と共感が同居する男と女を描く幻想的恋愛小説。
    ファム・ファタール(運命の女)ものの千早茜版。古今東西、いろんな作品が小説や映画で発表されたが、結末に悲劇は避けられない。それでも、男にとって一度は堕ちてみたい世界がそこにはある。

  • 2017.9.5読了 106冊目

  • 面白くないわけでは無いが、いまいちよくわからなかった。アカイツタは暗く重たい感じがよかったが、イヌガンは薄いというか、呪縛ってそんなに簡単に抜けられるものかとも思う。最後、澪がイヌガンと同じみちをたどるのか、断ち切ってやり直すのかわからないまま終わるが、やはりイヌガンと同じようにする方が、重くて深くてよいかな。バッドエンドですが。

  • 前半のヒロイン小波と、後半の小波のキャラクターが随分違ってしまっている印象を受けました。前半はファムファタール的立ち位置がしっかり感じられ、狂気とか情念とかまとわり付くようでしたが、後半は小波の毒気が抜けて普通の女になったようで、少々拍子抜け。

  • 私はあんまり好きでない題材でした。うむ。

  • 表紙が綺麗だったので購入。
    どちらの話も冒頭でとても惹きつけられたのですが、その後の展開や登場人物の行動に一切共感ができず自分には合いませんでした。

  • 不穏。ただならぬ雰囲気に目が離せない。好きではないジャンルなのに、その世界に留まっていたいと思ってしまった。「好き」という二文字に込められる妖しく切ない想い。きっとこの物語のことは忘れないだろう。
    あらすじ(背表紙より)
    女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう…。(「アカイツタ」)大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた…。(「イヌガン」)過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき、隠された真実が浮かび上がる。

  • 美術界の重鎮真壁教授とその娘小波。暗い過去を持つ美術教師の萩原は、真壁親子に吸い寄せられるようにその秘密に触れてしまう…。
    ドラマ「高校教師」を思わせる展開の前半「アカイツタ」だが、後半の「イヌガン」で萩原もまた小波の安息の相手ではなかったと分かる。奪ったのは、操っていたのは一体どちらなのか。

  • 千早茜の書くものにどうしようもなく惹かれる。
    連作二編を収録。「アカイツタ」が静、「イヌガン」が動、という印象。庭に眠っていたのは小波の自意識か。

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