沙羅沙羅越え (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044377

作品紹介・あらすじ

戦国時代末期。越中の佐々成政は、家康に、秀吉への徹底抗戦を懇願するため、厳冬期の飛騨山脈越えを決意する。何度でも負けてやる――「白い地獄」に挑んだ生真面目な戦国武将の生き様とは。中山義秀文学賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  •  大町には丸三年住んでいた。冬に街から仰ぎ見る北アルプスは、晴れた日は白い屏風が西の空を塞いでいるようだった。
     厳冬期に入る山ではない。しかし、四百年も前に武将自らが冬の北アルプス越えを決行した。
     どのルートを通ったかは定かではないが、北アルプスを越えたことは史実らしい。

     富山の戦国大名、佐々成政。
     西に前田、東には上杉に囲まれ、窮状を打破すべく浜松の徳川に陳情へ向かう。
     生きて越えられるかわからない北アルプス越えに加え、留守の間に前田から襲撃を受け、さらには本丸の情報が洩れており間者の存在もある。
     
     史実では、佐々成政の沙羅沙羅越えは徒労に終わる。
     しかし、全てが徒労だったのか。
     北アルプスの厳しさと、人間の小ささを武将の目を通して描く。

  • 佐々成政が、小牧長久手の戦い後、家康に会い秀吉に降らないように説得しにいくため、冬の立山雪中行軍するという話。現在のザラ峠が沙羅沙羅峠と言われている。沙=ミズが少ない、羅=網羅というように、網、捕らえるという意味を持つ。

  • http://wp.me/p7ihpL-5a

    冬山の描写、容赦のなさや荘厳さ。
    やっぱり人為を越えた自然の凄さっていうものの前には、人間がいかに無力かわかりますね。
    成政がその自然の荘厳さの中にいる時に、下界では思惑と陰謀が渦巻いていることに少し滑稽味があるよなぁ。
    成政は立山の雪の中で何を見てしまったんだろう。

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プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『味見方同心』『わるじい秘剣帖』『姫は、三十一』『大名やくざ』『占い同心 鬼堂民斎』などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帳』シリーズで第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。本作は著者渾身の現代ミステリーシリーズ第1弾!

「2018年 『昭和探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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