ホーンテッド・キャンパス 白い椿と落ちにけり (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 385
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044476

作品紹介・あらすじ

こよみちゃんとの初デートに成功し、浮かれ気分の森司。しかし逆に意識し過ぎて空回り! そんな折、「悪魔祓い(エクソシスト)系の映画を観ると全身の血が沸騰する」という依頼人がオカ研を訪れて……

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「ホーンテッド・キャンパス白い椿と
    落ちにけり」4

    著者 櫛木理宇
    出版 角川ホラー文庫

    p202より引用
    “ 決まりきった生活は安寧であるようでい
    て、知らぬ間に自我をすり減らせていく。ぬ
    るま湯に浸かった日々が感覚を鈍らせる。親
    しいはずの人々に囲まれながらも、孤独に陥っ
    ていく。”

    目次より抜粋引用
    “悪魔のいる風景
     夜ごとの影
     白椿の咲く里”

     見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
    を主人公とした、短編連作青春オカルトミス
    テリ。シリーズ第10弾。
     「血が沸騰するような気がする」と、エク
    ソシスト系映画を見た時の自らの反応を話す、
    オカルト研究会仮入部希望の一年生・蟹江。
    大仰とも言える表現を使う彼に、部長・黒沼
    は菓子を勧めて話をさらに聞き出す…。

     上記の引用は、大学院生の研究生活につい
    ての一節。
    肉体的にも精神的にも、変化のある負荷がな
    ければ、衰えてしまうものなのかもしれませ
    ん。
     事件をきっかけに入った新入部員の鈴木が、
    味のあるいい奴で、主人公・八神森司のフォ
    ロー役としていい立ち回りをしてくれます。
    しかし、この巻まで進んでも、主人公とその
    想い人の仲は良い雰囲気な様子止まり。周り
    の登場人物も我々読者も、まだまだ甘酸っぱ
    い関係を見守ることになりそうです。

    ーーーーー

  • このシリーズ、イラストで損している気がする。。。

  • 背ラベル:913.6-ク-11

  • シリーズ第11弾。

    3話からなる短編集。
    相変わらず森司は働かない・・・。
    はて・・・・?
    しかも土鍋で人からの頂き物(無料)のお米を炊きだしたよ・・。
    炊き込みご飯を極めるとか言い出してるし。
    森司が苦手なのでなんだか癇に障るのです。
    といいつつももう11作目。
    結局はまってます。
    森司は苦手でもお話はどれもおもしろいです。

  • エクソシストが・・・キタ――(゚∀゚)――!!
    最高に怖くて
    最高に薀蓄まみれで
    最高のどんでん返しホラーが本書
    最高に鈍感な主人公が
    最高の美女に好かれつつあるケド

    羨ましくなんてないもん(T_T)

  • 4章立てが3章立てになって話も濃密で複雑に、やや因果関係を整理しながら読まないと難しい話も増えてきた印象。もっとも解決の快感は健在に思う。
    ちなみに森司くんの恋愛思考回路は相変わらず複雑というか面倒臭いのでそこはご安心。

  • いやぁもうニヤニヤが止まらない。そして毎度のことながら、もちこまれる相談事はかなり重たい。

  • ホーンテッドキャンパス 11巻目。
    前回、菜の花畑デートをしたことで、照れてしまい?このみちゃんを避けるようになっていしまう八神君。
    こじれるかと思ったけれど、鈍感?な、このみちゃんのおかげで、元通りに戻れてよかった。

    あと、このみちゃんが、八神君を高校時代から気になっていたことがわかり、ほっこりした。


    3話掲載。
    1)エクソシスト映画を観ると血が沸騰するような気がする
    2)子供に戻った弁士のおじいさんが影絵で大人に戻る
    3)美人を武器に、女史の恋人を横取りして

    ストーリーが複雑になったためか、掲載話数は少なめ。
    2話目の、子供の影の幽霊が、影絵で元の弁士のおじいさんに戻って帰っていく、話がよかった。

    ラストは次巻の、このみちゃんが暗くなる前兆が、わかる。
    告ろうとした八神君に対して、「あえて」声をかけることで、壊そうとしていたんだ。

    <むずきゅんシーン>
    『これ永久保存版なんです。八神先輩、格好よかったの。いつも格好いいけど、この日はもっと格好よかったの。ほら見てください。これは先輩がリレーの走者で、こっちは年明けのマラソン大会。わたし先輩と知り合ったのが遅かったから、前の二年分が撮れなかったのが、ほんとにほんとに残念で・・・!』

    灘さんみたいな人でもあんな顔するんだなあ、とわかって新鮮でした。(千歳:談)

  • 念願の初デートが終わって、戻ってきた日常生活。
    しかし、主人公は何故か戻れて入れなくて?

    うっかりと希望を持った、という事ですが
    ここまですれてない、というか、純情というか…。
    その状態がさらに爆発(?)している1話目。
    依頼者に向けて、元先輩の発言に
    ものすごく熱く語っている二人。
    …両方すごくよく気持ちはわかりますが
    そこまで力説してはいけない、気がしなくも。
    蓋を開ければ、この依頼についての元凶は、でしたが
    まぁお兄さんも若いので、そちらに向いてしまうのは
    致し方ないかと。
    とはいえ、あの発言はアウトです。
    やられた方は、いつまでも覚えているのですから。

    2話目の元凶のお言葉が素晴らしい☆
    盛りあがる悪口ですが、相手が相手なので
    殺ってしまえ、という状況。
    これは、あちらもすっきりするかと。

    そして驚きの3話目。
    前巻にありましたが、それがすべての価値、だと
    刺激されるからと言って、他者を攻撃したら
    駄目になってしまう、というの状況。
    しかも相手の男もまさか…と思ったら
    そこにきちんと愛情はあったようで。
    相談できる勇気がないのは分かります。
    ならば、それはそれで何事も言わず
    分かれるべきじゃないでしょうか?

  • 2019年51冊目。今回は中編が3本と割と短め。育児に疲れた女性が自殺して、成仏しきれずにこの世にとどまっていた霊を女子会をしてストレス発散させて成仏させるという解決方法をとる中編が、学生のサークルらしくて良かったなと思う。毎回指摘するようだが、ホントに森司とこよみはじれったい。こよみの方も、森司の高校時代の画像を持っていたりするなんて、あなたたち付き合ってしまいなさいと説教したくなります。ホント読んでいて「うらやまし過ぎる。コンチクショウ」といいたい。次。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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