樫乃木美大の奇妙な住人 白の名画は家出する (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 88
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044483

作品紹介・あらすじ

謎解きが主活動のカジヤ部に、自分の居場所を見つけた大学生のあざみ。聡明だが天然な元部長の梶谷の知恵を借りつつ、樫乃木美大内で起こる厄介な問題に挑むが、有名画家の名画紛失事件が起きて……。

感想・レビュー・書評

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  • 日常の謎の学園青春ミステリーですね。
    『樫乃木美大の奇妙な住人』の二巻目です。
    引っ込み思案だが、純粋でまっすぐな性格の長原あざみは、なかなか友だちが出来ない性格、いわゆる「ぽっち」なのだが、先輩の梶谷七唯が作った「カジヤ部」で個性豊かな部員たちと共に、樫乃木美大で起きた謎を解く。
    梶谷が部長を引退したので、あざみが新部長になり、部員といっても四人しかいないのだか、ユーモアたっぷりに人間模様を描き出して謎解きに奔走する。

     目次
     プロローグ
     第一話 モナリザはサッカーシューズを夢に見る
     第二話 イシュタルの末裔
     第三話 妖精たちは夜空に騒ぐ
     第四話 頂の、その先へ
     エピローグ

     あざみの一生懸命が微笑ましく、のほほんとしてとぼけた梶谷が名推理を展開する。橘真一郎の武骨だが、あざみを優しくホローする姿も謎解きにに欠かせない。マイペースの伊勢方理音も漫画を制作するかたわらで、謎解きにもせっせっと足を運ぶ。キャラクターがとてもよく描かれていて、ストーリー展開もスムーズで読んでいて気持ちが良いですね。
    新たに文系サークル自治委員長の千坂基が加わって(かなりの変わり者)、物語はさらに面白味を増しています。梶谷と千坂のいがみ合いが漫才のようで、ユーモアに拍車をかけています。
     次回作が気になるのですが、まだ確認をしていないので、出来ればシリーズ物になって欲しいですね。

  • 瞬間接着剤って紙とか布ってダメなんだ。使おうと思ったことないけど知らなかった。画材関係のゴミが原因の火事って関係者にはあるあるなのかしら。それはともかく、モデル探しが転じてストーカーもどきもありそう。

  • あざみちゃんかわいいなぁ。絵画の隠し場所にはびっくり

  • 収録作品)モナリザはサッカーシューズを夢に見る/イシュタルの末裔/妖精たちは夜空に騒ぐ/頂の、その先へ

  • カバーイラスト pon-marsh

  • 相変わらず意気地のない主人公ですが,少し前向きになったかな。最後に少し成長の跡が伺えました。

  • あざみちゃんの可愛らしい日常、ちょっとした謎は梶谷さんが解いてくれます、といった内容。
    ミステリより青春色が強いです。
    新キャラも増えて賑やかになって嬉しい。
    恋愛部分はほとんど進んでません。

  • 推理要素が強まり、キャラ立ちが弱くなった感じ。この方向でいくと数多ある日常系ミステリの中に埋没しそうだ。美術系本確推理小説の方向にいくと、そこにも既出の優れた作品が数多くある。美大とそこで学ぶ学生たちという設定をもっと生かしたシリーズとなることに期待する。でもやっぱ難しいだろうなぁ。

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著者プロフィール

東京都品川区出身、美大卒。2014年第一回角川文庫キャラクター小説大賞 大賞を受賞しデビュー。

「2018年 『明日、君が花と散っても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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