ミステリークロック

著者 :
  • KADOKAWA
3.11
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本棚登録 : 509
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044506

作品紹介・あらすじ

様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。主催者の女流作家の怪死は、「完璧な事故」で終わるはずだった。そう、居あわせた榎本径が、異議をとなえなければ……。表題作ほか、斜め上を行くトリックに彩られた4つの事件。

感想・レビュー・書評

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  • あの探偵のシリーズだったとは知らずに読み始め。この種のトリックはどうにも読むのが面倒くさくなってしまって表題作までたどり着けなかった。今はまだ読むべきタイミングではなかったということなのかも。

  • ずっしりとした単行本。
    短編4作品が収録されている。
    前作からずっと待っていたので、表紙を開けるときはどきどきした。

    まずは読者をウォームアップさせるような「密室」から。
    舞台は関東の所謂やくざ、「塗師組」だ。やくざならではの厳重な扉を解錠するよう依頼を受けた榎本。中へ入ってみると自殺した男の姿があり、手口が分かった榎本はやくざに脅されながらも真相をあきらかにする…。
    次は美術館で起きた密室殺人事件。冤罪をかけられそうになった榎本は青砥の協力を得ながら、事件の真相を調査していく。これはスペシャルでドラマ化した作品だったので、文章で読めてとてもうれしかった。「貴志さんさすが!」となる科学的なトリックにびっくり。榎本さん、やっぱりクロですね…。
    3つ目は時計ばかりの晩餐会に参加した青砥と榎本。ミステリー作家がいるというのでなんとなく作家シリーズの有栖川さんをイメージしていたら全然違うタイプだった…。トリックがすごい。出たがりな榎本も面白い。青砥さんもだいぶ壊れていますね。いい感じです!
    ラストは大海原で行われた殺人。だれにも近づけないボートで人が死んだ。殺されたのか、はたまたダイオウイカが殺したのか…。これはちょっと読んだことがないミステリーです。緻密な計画殺人って、犯人の執念が表れてきますよね。このトリックは本当に執念を感じました。自分が捕まらないためのトリックではなくて確実に殺すためのもの…。容疑者や被害者の就いていた職業も未知のものでした。ずーっと海底にいる職業の人がいるとは思ってもいなかったのでそういう意味でも面白かった。

    どれも短編(中篇?)ではなくて長編でも十分よさそうな読了感のある作品でした。
    シンプルに面白かった。次も待っています!

  • 久々の貴志祐介さんの本という事で期待が大きかったせいか、読後感は「う~ん・・・」というものだった。
    途中まではガマンして読んでいたけど、とうとう後半は斜め読み。
    榎本、青砥弁護士コンビが登場する密室トリックを用いた4話からなる本だけど、私はあまりトリックを用いた話に興味がないからだと思う。
    こういう話はくっきりと好き嫌いが分かれるように思う。

    「ゆるやかな自殺」
    暴力団事務所で組員の男性が拳銃を口に向けて発砲し死亡した。
    一見、自殺のように思われた事件だったがー。
    榎本が密室殺人の謎を解き明かす。

     4話の中では最初のこの話が一番面白かった。トリックよりも犯人の心理を主に描いていたからかもしれない。

    「鏡の国の殺人」
    美術館の館長が殺された。
    死体のあった執務室に行くには、防犯カメラを潜り抜け、鏡で作られた迷路を通らないといけない。

     結局の所、「嫌な奴」というのは自分にとって不都合な人間という事かもしれない。
    「嫌な奴」もその裏に別の顔があってーというのが、トリックに使われた鏡と響き合っている。

    「ミステリークロック」
    とある女流画家の山荘に集まった9人の男女。
    彼らがミステリークロックという値打ちものの時計を値踏みしている間にホストである作家は殺された。
    山荘の9人の中には、もちろん榎本、青砥もいて、鉄壁な犯人の犯行を解き明かす。

    「コロッサスの鉤爪」
    ダイバーの男性が海底で殺された。
    海底の密室とも言える場所での殺人を榎本が解き明かす。

    ここで用いられているトリックはマニアックともいえるもので、読んでいて途中から意味が分からん!
    分からないから読んでいてもつまらないとなってしまった。
    昔からある、こういう密室殺人のトリックを扱った本のように図で表していたりもするものの、それでも脳がツルッツルの私には理解不能。

    それにしても、今密室という状況を作り出すにはこれほど七面倒くさい条件が必要なのか・・・と思った。
    携帯電話やネットの普及で、密室やトリックを作るのは難しい。
    そして、そんな難しいトリックは私のような人間にはとっつきにくい。
    面白くない。
    また、専門的な部分はその分野で詳しい人間に矛盾点をつかれたり・・・それが、こんな風に難解でつまらなくしてる一因でもあると思う。
    ・・・なんて思いながら読んでいると、2話目の話で作者自身もその辺りの事は分かってますよ、と登場人物に語らせ、明言していた。

    この本は文章で楽しむには私程度の想像力では無理かもしれない。
    映像化されて初めて面白かった、と言える本なのかもな・・・と思う。

  • 最後の「コロッサスの鉤爪」が読みやすかった
    逆に表題の「ミステリークロック」はトリックが難しすぎて辛かった

  • 久しぶりの鍵師榎本が難事件を解決するシリーズの最新作で、4つの短編で構成されておりました。最初の「ゆるやかな自殺」は以前テレビドラマシリーズで見た内容だったように思います。「鏡の国の殺人」と「ミステリークロック」はトリックが難解しすぎて話の内容が消化しきれませんでした。最後の「コロッサスの鉤爪」は、海をテーマにしたミステリーでしたが、なかなか面白かったです!

  • +++
    犯人を白日のもとにさらすために――防犯探偵・榎本と犯人たちとの頭脳戦。

    様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。主催者の女流作家の怪死は、「完璧な事故」で終わるはずだった。そう、居あわせた榎本径が、異議をとなえなければ……。表題作ほか、斜め上を行くトリックに彩られた4つの事件。
    +++
    表題作のほか、「ゆるやかな自殺」 「鏡の国の殺人」 「コロッサスの鉤爪」
    +++

    防犯探偵・榎本と弁護士の青砥純子が凸凹コンビのようで、榎本の身になってつい笑ってしまう。女性弁護士でこのキャラはなかなか珍しいのではないだろうか。物語は、トリックがかなり高度で、図解されていてもなかなか理解しにくい部分もあるのだが、なんとなくの理解でも充分愉しめるので、ところどころ突き詰めずに読み進めた。謎解きをされた当事者たちは、しっかり理解できているのだろうか。それを於いても、ハラハラドキドキさせられるものばかりで、榎本の目のつけどころが、常人とはいささか違うところも興味深い。難解な部分はあるにしても、500ページ越えを感じさせない愉しい読書タイムを過ごさせてくれる一冊である。

  • 防犯探偵・榎本径シリーズ第4弾。
    青砥のとんちんかんな推理と、クールな榎本のやりとりが、楽しい。
    「ゆるやかな自殺」が、面白かった。厄介ごとにはかかわりたくないのに、不本意ながらヤクザ相手に謎解きまでするはめに。いやいやながら対応していく榎本が、おかしかった。
    「鏡の国の殺人」「ミステリークロック」は、図解があっても読みにくかった。

  • 防犯探偵と弁護士が密室の謎をとく4編。トリック好きな方は楽しめるでしょう。「馬鹿な探偵と賢い探偵が、漫才を演じつつ」とありますが、そんな感じで。弁護士はどうも弁護士らしくないし、二人にあまり魅力を感じなかった。どれもこれも技術的に高度?専門的なもので、それもまたどうかと。よく考えたんでしょうが。

  • 防犯探偵シリーズ。短篇1作と中編3作のボリュームある1冊で、全てが密室物だった。
    私は密室物が好きなのだが、これらにはちょっと閉口した。何しろ複雑過ぎる。こんなややこしい手段で犯罪を犯すだろうか? 理解するのが大変で、面白さが半減してしまった。
    冒頭の短篇は、ドラマ化された作品を見ていた事もあって分かり易くて良かった。このシリーズ、続いたとしても今後は遠慮したい。

  • 「鏡の国の殺人」「ミステリークロック」はトリックがややこし過ぎる。
    「ゆるやかな自殺」「コロッサスの鉤爪」がトリックがシンプルで単純に楽しめた

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2017年 『ダークゾーン 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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