スリーパー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 75
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044513

作品紹介・あらすじ

殺人罪で米国の刑務所に服役する由良は、任務と引き替えに出獄、CIAのエージェントとなる。スリーパー(秘密工作員)として活動する由良のもとに、沖縄でのミサイルテロの情報が……。著者渾身の国際謀略長編!

感想・レビュー・書評

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  • 初期の楡周平作品のような国際謀略小説。

    これまでに読んだ小説の中で、これほどエンディングで驚いたのは余り記憶にない。もしかしたら全のストーリーは、このエンディングのためにあったのかも知れないと思うほど。過去に読んだ小説で、エンディングで驚かされたのは、フィリップ・マーゴリンの『黒い薔薇』、安孫子武丸の『殺戮にいたる病』だろうか。

    アメリカの刑務所に殺人の罪で収監されていた由良憲二はCIAの超法規的処置により、刑務所から出獄し、CIAのスパイとして北朝鮮の外貨資金調達を担当する高官と接触する。現代の国際情勢の表と裏がリアルに描かれ、ストーリーは驚愕のエンディングへとひた走る。

  • 殺人罪で無期懲役になった由良憲二。
    CIAの工作員としての任務を与えられる。
    北朝鮮高官は カジノにはまっていた。
    その弱点をうまくついて、カジノでの勝ち方を伝授し、
    そのまま スリーパーにとりこむ。
    この手法が みごとだね。
    金正恩の係累がよく見えた。
    張 成沢が、まだ健在だった頃の話。

    劣化ウランの発見。
    中国軍のエージェントが環境問題をとりあげ、
    マスコミを動かす。新聞記者のスクープ観。
    どこに、敵がいるのかが見えていないのだね。

    地対空ミサイルを使って、沖縄の基地で、
    アメリカ軍のC-130を撃ち落とそうとする。
    由良は、そのエージェントを取り押さえる。
    由良のイメージが ジェームスボンドばりなのが、おもしろい。
    北朝鮮 そして 中国。
    その距離感の中に 日本がいるが、
    日本に於けるアメリカの治外法権がよくわかる。

  • 各キャラの科白の中に 読者向けの解説コトバが散見されてて
    これは冗長というか余計なものに映った。

    こんなマイナスもあったけれども、
    本作は面白い!!

    2012年からの連載作だからか、
    当時の民主党政権の不作為・無能さを モチーフにしてて、
    やたらとリアルに感じられた。

    今となっては 苦笑と失笑になるのだけれど、
    特定アジア諸国に囲まれた地政上、
    安全保障の 苛烈さが緩和されることなって 今後もないわけで、
    そんな現実があるがゆえに本作の臨場感が鮮明になってて
    のめり込んで読み終えることができた。

  • 実は…特段に作者の名を確認せずに本作を眼に留め、タイトルと「沖縄でのテロを阻止すべく戦う」というような紹介だけで「これ!!」と入手して愉しんだのだが…この作者…最近は作品の幅を随分広げているようだが、1990年代に「不敵なダークヒーロー」が活躍する、犯罪や謀略の絡むアクションのシリーズで好評を博していた作家だ。幾つか、愉しく読んだ記憶も在る。或いは原点に戻ったのか?または、近年の様々な情勢の中、彼が創造する「不敵なダークヒーロー」の暗躍が「必要!?」とでも思ったのか?

    この種の作品…暗躍するテロ実行犯を倒すような辺りが爽快である他方、一定程度の事実を交えて綴られる“世界情勢”や「日本の様子」というようなモノに関して深く考えさせられる面も在る。非常に好みの分野として挙げたいような作品だ…

  • 201609/どのジャンルも面白いけど、やはりこのテのものはさすが!多少都合いい展開もあるものの、ノンストップでページをめくらさる勢いと、今後も非常に期待大なラストなので、ちょいおまけで甘めの点数で。

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著者プロフィール

楡 周平(にれ しゅうへい)
1957年生まれの作家。慶應義塾大学大学院修了。綿密な取材と圧倒的なスケールの作品で読者を魅了し続けている。米国企業在職中の1996年に発表した初の国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーに。翌年から作家業に専念し、同作は「朝倉恭介」という人気シリーズになった。
主な著書にドラマ化された『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京』(「有川崇」シリーズ)に『プラチナタウン』(「山崎鉄郎」シリーズ)、『再生巨流』、『ドッグファイト』、『和僑』、『レイク・クローバー』など。

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