猫には推理がよく似合う

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044537

作品紹介・あらすじ

「仕掛け花火が次々に炸裂するような本格ミステリ。
この贅沢さがうれしくて、喉が鳴ります」
――有栖川有栖氏、絶賛。

とある弁護士事務所に勤める花織は、先生に寄せられる依頼を盗み聞きしては、“おしゃべりする猫”のスコティと噂話に花を咲かせていた。ある日、愛らしく気高くちょっと生意気なスコティが、推理合戦を仕掛けてくる。「もしいま先生が殺されて、金庫の中身が盗まれたら、犯人は誰だと思う?」。金庫に入っているのは、5カラットのダイヤ、資産家の遺言書、失踪人の詫び状、12通の不渡り手形。怪しい依頼人たちを容疑者に、あれこれと妄想を膨らますふたり(1人と1匹)だったが、なぜか事件が本当に起きてしまい――。

感想・レビュー・書評

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  • 法律事務所の事務員として勤める椿花織には、猫のスコティを世話するのも仕事の内。ところが、このスコティは言葉をしゃべれるのだ。事務所にやってくる依頼人について話したり、スコティが作ったミステリーについてあれこれ話したりして、花織にとっては楽しい日々が過ぎていく。素敵な男性も現れる。しかし、そのうち事態はなんだか不穏な様相をきたしてきて…。最後に、どんでん返しがあって、なかなか企みのある小説で面白い。深木章子という作家は初めて読むが、他の作品も期待が持てるかもしれない。

  • 著者は1947年生まれの弁護士。
    60歳を機に執筆活動を開始したとのこと。
    この辺りの経歴には興味があるが、詳細は不明。

    2020年11月23日、読了。

  • ファンタジーかと思いきや、そういうこと!?となりました。
    現実がどれか分からなくなる。

  • 猫が、話す?ミステリーを書く?

    どれが本当の話なのか二転三転、なんだかスッキリしない感じ…。

  • 他の方のレビューが厳しめだったのでどんな感じかなと思っていたけれど、結構おもしろかった!

    確かに、題名と冒頭の入りだと、読み進めていくうちに『思ってたのとちがうー‼︎』ってなりそうな気はする。

    けれど、これはこれで面白いかもと受け入れていくとスラスラと読める。

    中盤からいろんな問題が混み合ってくるので、一体どれがこの本の核となる事件なのだろうかと悩んでくるが、『これがメインの事件なのかー!』とわかってからのラストまでがまさかの展開で、ページをめくる手が止まらない!

    結局、およそ高い確率で澤が犯人だろうと言うかんじでこの事件の話は終わるので、椿の事件はスッキリしない終わり方だなと感じた。

    ただ、読めば読むほどスコティが可愛くってたまらなかった。

    しかし、、

    エピローグを読む限り、やっぱりスコティは人間語が話せるんじゃないのだろうか。

    そう考えたら、椿のあのノートに書かれている事も全部が全部妄想というわけではないわけで、、、

    猫が話せるなんて言ったら、そりゃ精神的におかしいと言われるだろう。

    なんでスコティは椿に話しかけたんだろう⁇
    もしかしたら、椿が精神を病んでいたことを知ったからだったりして…
    もしスコティの事をバラされても、椿がおかしいって言われて猫を疑う人はいないだろうし。

    もしかしたら、椿の病気が再発したのはスコティが話しかけたのがきっかけかも…?

    とか考えると、なんか怖い話だなと思った。

  • サクサクと読めてあり得ない展開(猫と話をする)なのに楽しく読めたのはスコティがかわいいからか。
    時刻表トリックについての酷評には笑ってしまった。
    犯人は予想できたけど、面白かった。

  • 確かに推理合戦は少し長いかな?
    でも猫は生意気でもかわいかった!

  • 予想と違ってた・・・もっと猫を!ねこを!

  • 弁護士事務所で飼われている猫・スコティ。それが実はおしゃべりする猫でさらにミステリ好き……ってなんなんですかその設定! もう猫好き必読です。スコティ可愛すぎ! そんな事務所があったら雇ってほしいです(笑)。
    もちろんミステリとしても読み応えたっぷり。「猫密室」は、実は私解けませんでした。ああでもスコティを喜ばせそうだからいいかー(苦笑)。
    そして楽しいミステリ談義の果てに起こった事件と、その考察はもうばりばりの論理ミステリです。軽い読み口とは逆に、緻密な論理の組み立てが進められ、そして明らかになる真相。これは少し寂しくもあったのですが。……うん、やっぱりあの子は「スコティ」と呼びたいなあ。

  • タイトルに惹かれて購入しました。ほのぼのミステリーかと思っていたのに、物語後半でがらりと変わって・・・。読み終わったあと、もう一度読み直してみたいと思える作品でした。

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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