ドッグファイト

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 374
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044711

作品紹介・あらすじ

物流の雄、コンゴウ陸送経営企画部の郡司は、入社18年目にして営業部へ異動した。担当となったネット通販大手スイフトの合理的すぎる企業姿勢に反抗心を抱いた郡司は、新企画を立ち上げ打倒スイフトへと動き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 版元の方からいただきました。

    世界最大のECスイフトと、配送大手のコンゴウによる新配送センターを舞台にした企業間の争いがメインテーマ。

    読んですぐわかりますが、アマゾンとヤマトをモチーフにしている小説。
    アマゾンウォッチしてる人には、わかるわーという内容。

    いま、ちょうどヤマトの値上げなどがあるタイミングで、タイムリーな小説で、アマゾンという会社てどんな感じかうっすらわかる内容です。

  • 企業のバタバタ系はやはり面白い。
    力にモノを言わせる巨大企業に痛烈な一撃を加える定番ストーリーだけど、最後は、『三方よし』の商人文化がものをいうという事だね。

    • おのひろさん
      経営ノウハウは失敗と成功の体験を重ねて何年もかけて身に付けていくもの。失敗したらハイさよならでは永続的な発展に繋がらないのでは?
      経営ノウハウは失敗と成功の体験を重ねて何年もかけて身に付けていくもの。失敗したらハイさよならでは永続的な発展に繋がらないのでは?
      2018/07/11
  • コンゴウ陸送の郡司は営業部へ異動となり、世界的ネット通販会社スイフトの担当者となる。ただでさえ要求が厳しい中、スイフトは更に生鮮食品の販売を手がけるプランを立ち上げ、コンゴウ陸送に配送を依頼する。貨物量は増え続けても収益は改善しない状況を打破すべく、郡司らは新たな配送モデルを企画する。
    アマゾンとヤマトなんだろうが、タイムリーな内容で面白かった。運送会社の知り合いと話すと、ネット通販は料金の面でクライアントに、不在/再配達などの労力の面で購買者に泣かされると話しをしていた。果たしてこの小説をアマゾンで買って、ヤマト運輸に配送してもらった人はどのぐらいいるのだろうか???

  • 『三方よし』ではないビジネスは必ず破綻すると僕は思っています。
    最近は、アマゾンさんで商品を検索して、近所のお店に行く様になりました。
    在庫が無ければ、取り寄せてもらって。
    入荷の電話を待つのが楽しみでしてね。
    レビューなんか参考にするより、餅は餅屋ですよ。
    お店の方とのコミュニケーションも楽しいですよ。

  • いや〜面白かった。
    ちょうどヤマト運輸のニュースが毎日出ていたので本の内容とかぶってより一層面白かった!!
    ちょっと残念は スタイルが池井戸潤さんてきかな 〜〜と思えてしまったところ

  • スカッとする!

    アマゾンとヤマト運輸をモチーフにした物流戦争の話。

    今の日本はアマゾンに牛耳られて、小売り業者は苦戦してますが、
    こんなビジネススキームで逆転出来たらこんなに痛快なことはない。

    まー、ちょっと上手く行き過ぎなところはありますが、
    それを差し引いても面白い話だと思います。

    アマゾン対ヤマトって言葉にピンと来たら読む価値ありです。

    かなりオススメです!

  • 初読みの作家さん。

    あー、面白かった。通販と宅配、
    自分はそんなに依存してないと思っていたけれど、
    届くのに数日かかるとなると
    「えー、遅い!」と思ってたかも。

    今の時代を映し出した面白い作品でした。

    もう、郡司さんがんばれ!!というかんじで読んでました。

    堀田女史の愛社精神の無さが怖いけど気持ちいいくらいで、
    最後は笑えました。

    いつの時代も、
    どの業種もお客様のための企業であってほしいと思います。

    山根さんの関西弁が違和感あり過ぎてそこは読みづらかった。
    あんな関西弁使う人いるのかしら。
    例えば、「でんがな、まんがな」なんてねぇ。。。
    「言うてもうといて」とかもっちゃりし過ぎ(笑)

    何回も読みなおして意味がわかるという。。。
    作家が関西出身でないからかなぁ。
    これはいただけなかった。

  • 日本の物流(クロネコヤマト)とネット通販(アマゾン)についての話。
    日本の物流網はすばらしく、それと商店街など小規模店舗を連携させることでネット通販に対抗する。
    アマゾンは将来的に機械化により人がいらない配送を目指す。
    人口が減少していく中で、大規模投資は危険。
    生鮮食品は当日配送が可能でないと難しい。逆にそれが実現できれば競争力が生まれる。

  • 面白い。
    但し、「ラストワンマイル」「再生巨流」のほうが面白かった。

    物流の問題はどの業界でも共通した課題。ラストワンマイルがいかに重要か。そしてAmazon対策も。

    コンセプチュアルデザインー概念設計書
    まずは理想の姿をメンバーが共有し、現実的なものに仕上げていく。
    どうしたら限りなく理想に近づけるか。メンバーが知恵を絞るために書くもの。
    一方現状は
    新しい仕事を始める場合、ゴールを決める前に問題を取り上げる。
    これ使える。

  • 少子高齢化社会、人口減少社会。そこから導かれる地方の疲弊と買物難民。
    グループ百貨店の地方店撤退もネット大手の躍進も表裏一体だと本書が気づかせてくれる。従来のビジネスモデルに固執して、後塵を拝する業界に未来はない。
    ただし、ネット通販が万能ではないことも本書は教えてくれる。小説ではスウィフト(Amazon)=強欲なアメリカそのもの(悪)で、コンゴウ(佐川急便)=挫けない日本人(善)という勧善懲悪の構造になっているので読後感は爽快そのもの。快哉を叫んだくらいだ。

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著者プロフィール

1957年生まれ。米国系企業に勤務中の96年、30万部を超えるベストセラーになった『Cの福音』で衝撃のデビューを飾る。翌年から作家業に専念、日本の地方創生の在り方を描き、政財界に多大な影響を及ぼした『プラチナタウン』をはじめ、経済小説、法廷ミステリーなど、綿密な取材に基づく作品で読者を魅了し続ける。著書に『介護退職』『国士』『和僑』『食王』(以上、祥伝社刊)他多数。

「2023年 『日本ゲートウェイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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