- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041044834
作品紹介・あらすじ
新聞記者の猪瀬と「記憶屋」探しをする高校生の夏生。だが2人が手掛かりとして接触した男性の記憶が消えてしまう。記憶屋は夏生の側にいる人物――親友の芽衣子なのか。夏生は直接訊くことにするが……。
感想・レビュー・書評
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『記憶屋はひとり』
核兵器を発動する時って、確か複数の人らが同時にえぃっ!って感じでしてたのを映画で観た気がする。
ある意味、核兵器と同じぐらいヤバそうな武器なんやけど、発動はいつも一人で決める。
発動したのが、良くてもあかんかっても、満足しても後悔しても…
こら、しんどいな…
自分以外の記憶は消せても、自分のはムリみたいやし。
自分の記憶も消され、記憶屋探しに新聞記者と探す。親友がそうか?
この小説の中に現れる記憶屋は、少なくとも一般的な良心を持ってる人なんで、大丈夫やけど、サイコパスみたいな人がこの能力を持ったらと思うと怖い!
最後でやっと1に繋がったかな。
消してしまいたい記憶?
私の場合、忘れたい過去の失敗の記憶消してたら、過去がなくなって廃人になるわ(−_−;)
過去の失敗を乗り越えて生きて行くんや!と肝に銘じておきます!
毬谷さんの話には感動!ちゃんと気持ちは相手に言葉で真摯に伝える!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若気の至り、後悔は誰しもが心に秘めた失敗と共に仕舞われている。本意でないのにやり過ぎてしまったり、偶然が重なって本質とは相反する印象を与えてしまったりと不遇な事実も存在が否めない。
過ぎたるは及ばざるがごとし、食べ過ぎは翌日の後悔をもたらすと知っていても勢い余って過ぎる方を選ぶ。飲食中の話題は記憶から消失しても胃のもたれ具合で脂肪は蓄積するので重い自覚が残る。記憶の食べ過ぎはどんな思いが残るのでしょう・・ -
2と3で1セット、2だけでは未完成感が強くてすぐに3を読むことになりました。3を読んでだいぶ気持ちが納まりましたが、いずれにしろラノベはあまり得意ではないなと改めて思ってしまいました。記憶を消してほしいと願う人の記憶を消すことがそこまで悪い事とは思わないし、それで救われる人生があるならいいなと思う。ただ、え、こんな理由で?というような納得しづらい理由で依頼をする話だと今一つ気持ちがのらないです。ちなみに0はまだ未読で、読むか迷ってしまいます。1に登場した高原の話もあるようなのでそのうち読むかなとは思いつつ。
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【自分は覚えている】
小説です。
娘に借りました。
Ⅱの続きのⅢも読みました。
いい感じです。 -
2巻まで読んでいて、3巻を読むのを忘れていた。
記憶屋が誰なのかがわかったけど、それよりもシェフの話が凄く面白かった。
ドキドキしながら読んじゃった。女子やんって思いながら(笑) -
素敵なお話だったな、と総括して思う。
この作品を通して、辛かった記憶とどのようにして向き合うかを問われていたような感覚がずっとあったし、やはり真摯に向き合って生きていくことが大切だと感じるが、私が一番心に残っているのは夏生と芽衣子の対話シーンだった。
芽衣子は夏生が受け入れてくれていたから正しくあれたと言うし、夏生は芽衣子を守りたい一心でいじめられていた芽衣子を救い出していた。正しく有る、ということの根源には大切な人を護りたいという気持ちがある。寧ろ、護りたい人がいるからこそ正しく、強くなれるのかもしれない。
沢山好きな場面が多かったので、ここには書ききれないと頭を悩ませているが、そう思える作品に出逢えたことが嬉しいので贅沢な悩みだと噛み締めている。自分のこれからの生き方に良い影響を与えてくれた、良い作品だったと振り返って思う。 -
「記憶屋」を探す新聞記者の猪瀬と高校生の夏生。
「記憶屋」に遭遇したという噂を聞いては、その人たちを訪ねて話を聞いた。
でも、誰も「記憶屋」のことは覚えていない。
ただ、若い女性だということを言う人がいた。
猪瀬はそのことから、夏生やその親友の芽衣子を疑っている。
記憶を消すことの危険さを「記憶屋」に伝えたい猪瀬とその正体を明らかにすることが怖くなる夏生。
そして、それが明らかになる…
2024.1.14 -
高校生の夏生が、4年前に巻き込まれた集団記憶喪失事件。「記憶屋」の関与を疑う新聞記者の猪瀬に頼まれ、夏生は記憶屋探しに協力していた。だが、手掛かりとして接触した料理人の男性の記憶が消えてしまい、猪瀬は夏生の親友・芽衣子への疑いを強めることに。夏生はこれ以上記憶屋に近づきたくないと訴えるが、その矢先に猪瀬と一緒にいるのを芽衣子に見られてしまい…。記憶屋をめぐる、衝撃の真実がついに明かされる。
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「記憶屋Ⅱ」の続編。前作の続きの毬谷シェフの話から。彼が記憶屋に依頼をして、記憶が消されたところだったか。さすがにまだ前作の記憶は残っている。
このシェフの気持ちも少しは分かる。彼が消したいと願った記憶は、仲良くなりたい相手との過去のわだかまり。実際そんな風に思っていたのは自分だけだったわけだが。相手は無愛想なだけでちゃんと彼を認めていたのだ。お互い言葉にしないと伝わらない。
そして終盤、記者の猪瀬に協力していた女子高生の夏生は、ここで記憶屋探しを止める。そこからが長い。記憶を消すことの善悪が語られる。同じようなやりとりを何度も読まされた感じが。記憶屋の正体は…まぁ想像の範囲内。「記憶屋0」ってのもあるらしい。読むかなぁ? -
「3rd Episode : カース・ブレイカー」
失うことができないが。
口にした言葉は本心から願ったものであり、偽ることによって手にしたものもあるのだろう。
二人とも言葉が全然足りず心の内に秘めるからこそ、勘違いし続けたのだろ。
「Last Episode : コンフェッション」
疑われていたのは二人。
無意識のうちに候補から外していたのだろうが、共に行動する事により見定めてたのかもな。
忘れたいことはあるだろうが、全てを背負う覚悟で行うことなのではないのか。