教えて、お坊さん! 「さとり」ってなんですか

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 33
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041045893

作品紹介・あらすじ

32歳の熱心な仏教女子が、仏教の神髄ともいえる「さとり」について、6名の賢僧に学んだ珠玉の対話集。インターネット寺院・彼岸寺で連載した「ひらけ! さとり!」をもとに書籍化。

第1章:「つながり」をたのしんで生きること(藤田一照さん・曹洞宗国際センター所長)
第2章:夢であると気づいた上で夢を生きること(横田南嶺さん・臨済宗円覚寺派管長)
第3章:「いま」という安らぎの中に生きること(小池龍之介さん・月読寺住職)
第4章:自分をまるごと受けいれて生きること--泥仏人生(堀澤祖門さん・三千院門主)
第5章:死では終わらない物語を生きること(釈徹宗さん・如来寺住職、相愛大学教授)
第6章:「ほんとうのいのち」に従って生きること(大峯顯さん・専立寺前住職、大阪大学名誉教授)

感想・レビュー・書評

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  • 様々な宗派の方が登場しているので、多角的な捉え方が一冊の本で読めて面白い内容だと思います。

    対談形式なので読みやすいのですが、いろいろなところに肝要なことが散りばめられています。

    藤田一照氏は「分断されている夢からさめてつながること」、
    横田南嶺氏も同じように「世界は夢であり、それに気づいて生きていくこと」、
    小池龍之介氏は、「なにものでもなく、なにものにもならず、ただ気づいて生きること」と前半は禅宗っぽい内容でした。
    続く堀澤祖門氏は同じ“気づく”でも少しアプローチが違う気がします。「我々は泥仏、泥を落とそうとせず仏と気づくこと」。説明が難しいですが、仏というイメージするものが現れて【それ】に気づくというのが前半の三者とは違います。

    そして釈徹宗氏はガラッと変わり、輪廻から生を考える「終わらない物語を生きる」となり、これに気づくこともまたさとりなりと思います。
    大峯顯氏(小出氏も)は、輪廻する魂のことを「ほんとうのいのち」と言いたかったのだと思いますが、言い方が正しいかわかりませんが、その【システム】に気づくこと、理解して生きることが「さとり」だという事なのではないかと思います。

    同じ仏教でも考え方は様々です。

    さて、本題の「さとり」ですが、著者小出さんのあとがきにも書かれていますが、わからないのです。

    それぞれの宗派立場で捉え方が違うのですが、どれも言葉での表現は難しく。あるいは理解が難しいのです。

    なにしろ「さとり」という定義が無いのですから説明も難しいものになるのだと思います。

    僕としてのまとめは、輪廻や魂、宇宙の仕組みは存在すると思います。

    それらを知識で理解することはできても、『本当に気づく』(A)ことが難しい。これに気づくことが一つ。

    もう一つは、その仕組みはあっても無くてもよい、『今生きていることを(時間軸的に)感じ、気づいてくこと』(B)。

    この本には出てきませんが、(B)に“気づいて”生きるだけでも十分ですが、その先はひょっとしたら(A)に繋がるのかもしれません。わかりませんが・・・

    仏教に限らずいわゆる精神世界のようなジャンルでも昔から「さとり」という言葉があります。

    それらが、意味するものは全て同じかもしれませんし、「さとり」自体にもレベルがあるという考えの方もいます。

    だとしたら、「さとった」と体感しても、それが本当の「さとり」なのかどうかはわからないというのが事実だと思いますが、真相は「さとった体験」をした人にしかわからないものなのかもしれません。

    これからできることは、あらゆる教えやヒントを参考にし、思考し、体験、経験をしながら求めていくとその先に出会えるものなのだと思います。

    追伸
    この中に登場する方々の中に「(自称)悟っている」人はいませんでした。

  • 仏教好きの著者と6人の僧侶との「さとりってなんですか」をテーマにした対話集。

    それぞれの僧侶の含蓄のあるお話も非常に勉強になりますが、なにより著者である小出さんの立ち居地が非常に心地よい。

    相手との会話の中に出しゃばらずひっこみすぎず的確な合いの手を入れるような会話はとても好感が持てます。

    それにしても仏教と一言でいっても宗派の違いのみならず僧侶一人ひとりの違いと言うのもあって面白いですね。

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著者プロフィール

1984年生まれ。新潟県出身。在俗の仏教ファン。早稲田大学第一文学部日本文学専修卒業。編集プロダクション、美術系専門図書館勤務を経て、現在はフリーランスの編集者・文筆家として、仏教系テキストを中心とした編集・執筆活動を行っている。いのちからはじまる対話の場「Temple」主宰。http://temple-web.net/(サイト内Blogコーナーを毎日更新中)。

「2016年 『教えて、お坊さん! 「さとり」ってなんですか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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