老いと収納 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 679
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041046128

作品紹介・あらすじ

マンションの修繕に伴い、不要品の整理を決めた。乞われた物干しやラジカセ、重くなった掃除機。物のない暮らしには憧れる。でも「あったら便利」もやめられない。老いに向かう整理の日々を綴るエッセイ集!

感想・レビュー・書評

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  • 老いと収納というより、断捨離、イラナイ物のダイエット。

    家具類だけど、これは私は今捨てるものはなく、ようやく本箱などの追加で買うのが納まったところ。共通して悩むのは、衣服ですか、着るものが限られていて十分の一のワードローブで着回ししているような状態。この前買って着ていない白の皮ブルゾンは兄貴に貰ってもらったし。
    仕事着であった、スーツやワイシャツ、ネクタイ、ソックス類も最低限にしてほったし。カジュアルも太ってた時のサイズが大きいのもほぼ捨てました。
    あと衣類で残っているのは、カジュアルのソックス、ボクサー型の下着類、これも思い切って処分せんとあきまへん。

    一番悩むのは本。色んな機会に処分しだしているんですが、どうしても傍に置いておきたいのが本。それよりも読もうとして買った積読本。これも月に何冊かのペースで読みだして、ピークを過ぎて、現在120冊ぐらいで少しずつ減少状態。

    思い切って、春が来たら冬物は一度、きれいさっぱりお別れ会しますわ。

  • れんげ荘、パンとスープのシリーズがとても好きで積読がないと図書館でエッセイを手にすることが多い。今回は断捨離をテーマにされているものの、もしや片付けが苦手なのでは?勝手なイメージとしてはミニマリスト思考だと思っていました。定期的な持ち物の処理大事!

  • 群さんのエッセイ、ここ数年気難しさが増してしまったというか…問題提起にきこえてしまって前ほど笑えなくなってました。
    でも、この本は案外軽やかで読みやすかったです。
    きっちり始末に暮らしてらっしゃるのかと思いきや、モノが出てくる出てくる…
    作者の人間らしさが垣間見られました。

  • この著者のエッセイは若い時に大好きでよく読んでいたのだが、今回はなぜかあまりノレなかった。ようは断捨離の経過を綴った話なのだと思うが、行き着く先が見えないままだらだらと続くおしゃべりのような感じで途中まで読んでやめてしまった。
    多分、今の私にはテーマが合わなかったのだろう。

  • 作者 群ようこ氏も、還暦を過ぎて、今まで20年住み続けているマンションも大規模修理工事で、断捨離を思いつく。
    今まで、捨てようと思っていながら、また今度と、思ってそのままの物を捨てるにあたって、一つ一つ書き出していっている。

    捨ててしまってこんなにも使用していない物や、捨てようと思っていたものが、沢山あったと、確認している。

    しかし、捨ててしまって、ホットする人と、喪失感を味わう人も、又 居るのである。

    殆どを捨ててしまって、身軽になって、掃除も何もかも楽になりそうだが、日々の生活、人生において、何が楽しみなのか?
    物を持たない生活の快適さを望むのか?
    それとも、物に埋もれているけど、それらを楽しむ生活なのか?
    時間的制約さえなければ、所有した物との別れは、消耗品となる場合と、不用品となる場合、であり、年齢と共に、健康で動ける間に徐々に片づけて行くのが一番だと思う。

    私も手芸が、好きでどんな布の切れ端や、ボタンを残していて、、、ハタっと、気が付くと、手芸の布地、毛糸、組み紐の台や正絹の糸に刺繍糸、フエルトやら、リボンに、ミシン糸、裁縫道具ケース、、、どうしてどうして、、、、、普通では考えられないほどの量になっている。
    さてさて、もう作ることが無いか?それとも、棺桶に入るまでに、全部使いきってしまうか?差し上げるか?
    、、と、思いながら、まだ、手が動かせれる間、置いておこうと、、、、
    ピアノも弾かなくなって久しいのに、捨てる事に躊躇しているし、植木鉢に沢山の花を育てているのだが、これも、処分とは、、、行かないで、又、花屋の前を通ると、購入している。

    作者のように思いきりの感覚にならねば、断捨離は、出来ないと、、、、

    洋服の選び方も、自分ににあった物を購入したら、前の物を捨てて行く決心!(笑)をしないといけないこと。

    靴、バックも然りである。
    外反母趾になったら、先のとがったハイヒール等必要ないし、幾ら高い値段で買っても、靴箱のカビの素である。(笑)
    化粧品に、シャンプー等、、、子供がプレゼントしてくれたジョンマスターや、ロクシタン、を使用していたら、、、以前の使用していたものが、消費期限(?)になりそう。


    作者の着物道楽で、沢山の着物の知識は、やはり凄い!
    こちらは、何を捨てるべきか???
    母が八掛やら、胴裏地を合わせて縫ってくれた着物は、派手で、着れなくなってしまっているのだが、、、、やはり、下着からかも、、、、、(笑)と、思いながら本を閉じた。

  • 2017.0521読了図書館

    群さんのエッセイ、やっぱり面白いわ。いろいろ整理したり捨てたりするけれど、なぜか物が減っていない。うんうん、あるある。
    洋服選びがよかった。そう、やっぱり他人が一緒に見てくれるというのは、客観的に見ることができていいよね。

  • 群ようこさんの作品。
    私は滅多に読まないけれど、なんとなく「老い」と言う言葉に引っかかり、おそらく軽い読み物だろうなと思った。その時は軽いものこそ読みたかったので手にした本だ。
    いろんな人が言及しているように、断捨離の話なのかと読了してから疑問だった。
    もちろん断捨離のことから始まる。
    親の介護や何やらする年齢からすれば、本当に大変なことが、細かなことが多いのだ。

    そして、いつだかある画家に、自分が大事にしているものって家族でも価値あるものとは思われず捨てられることも多いのを見てきたからと、聞いていた私。
    まさかご遺族を前に、その作品は!とは言えるわけもなく容赦なく捨てられる。

    その時から、大切なものってなんだろうと、しかもいまだに答えは出ない。ある先生は「本というのは邪魔にはならないから」と、ボンボン送られたこともある。もちろん私的には収納から溢れ、何ともな気持ちだった。
    しかし、その先生もいなくなれば、その本というより、多くの先生との思い出がそこに重なる。
    それを捨てたい、スッキリしたいとは思わないのが中年以降の人の悩みではないだろうか。
    相手がもう手の届かないところにいる、唯一の心のつながりのような。

    断捨離をして鬱になる人がいるという本は以前読んだことがある。
    群さんは、迷いながらも着々とやっていると思う。
    しかし、我々世代に重くのしかかってきた部分、断捨離の部分ではなく、その介護や兄弟たちとの悩ましい関わりやらやりとり。

    割り切れるものではないからこそ、考えさせられた。しかも百人百葉のことである。

    軽いエッセイのつもりで読んだが、なんだか身につまされ、悩みは深くなった気がする…。
    ただひとつ。やはり身軽であるのは、大切だ。
    だから結局、高峰秀子のように、トロフィーもバッサリ捨てるようなことは大切かと思う。
    子供がいないからこそ、思い出のあるものも、自分一人のものだから、心にしまって物は捨てた方が、もしかすると頭には深く広く思い出が優しく包んでくれるような気もするので、今年残りの日々でどんどん捨てたいと思った。

  • 私も断捨離しているので、楽しく読んだ。しかし、私だけでなく誰しも捨てられないものをたくさん持っているんだなぁ、と安心していいのか。
    群さんは自分の物だけ片付ければいいのだから、そこは羨ましい。

  • まさか片付けながら本を書いたわけじゃないと思うけど、そんな雰囲気で書かれてる。物書きってすごい。
    自分は物が相当少ないから、全く違う生き方で、ひとつひとつのコメントが面白い。読み終わったら、悪い意味ではなく物を捨てたくなる。断捨離楽しそう。
    でも箇条書きみたいで、読んでても目が滑る……。

  • どうやら人というものは、まだ現実に起きていないのに、自分で不安をつくりだしてしまうものらしい
    某総理大臣が国会で、税金は国民から吸い上げたものといったのが、国の本音なのだろう
    お金と言うものは、ありすぎて、もなさすぎても、人を不幸にするもののような気がしている

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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