- KADOKAWA (2016年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784041046289
作品紹介・あらすじ
全身に“脳瘤”と呼ばれる“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延した日本。人瘤病患者は「間引かれる人」を意味する「人間」という蔑称で呼ばれ、その処遇は日本全土で大きな問題となっていた。そんな中、かつて人瘤病の感染爆発があった海晴市で殺人事件が起きる。墓地の管理施設で人瘤病患者の顔が潰され、地下室では少女が全身を殴打され殺されていたのだ。容疑者は4人の中学生。さらに、事件の真相を見抜いた男は、逆上した容疑者のひとりに突き飛ばされ、机の角で頭を打って死亡してしまった……かと思いきや、死んだはずの探偵の身体に発症した、いくつもの“顔”が喋り始め――。
感想・レビュー・書評
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人面瘡が蔓延する日本。
仙台,人面瘡風俗店の火災で女性死亡。
地獄のような海晴市第1中学校。
カブや人面瘡の2転3転する推理。
死者の生存,悪魔教師があの人だったり。
残酷グロだが現実離れした世界観で飽きない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
体の至る所に人面瘡ができる“人瘤病”の設定がある特殊設定もの。
人瘤病患者風俗の店員の視点と、かつて人瘤病が感染爆発した町に住む女子学生の視点、二つの視点で物語は進んでいく。
エグすぎる病気に登場人物大体ヤバイ奴の白井節炸裂!!
狂気の推理合戦により二転三転それ以上に転がされた結末に降参です。やはり白井作品長編は良い! -
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。傑作。
前作では結合人間という設定とミステリ部分が些か乖離していた感があったけど、本作ではきっちりと一つの物語になっている。
事件が起こるのは後半になってからだけど、退屈ということは全然なく、むしろページをめくる手が止まらなかったくらい。
説得力を持ったロジックによって披露されるいくつもの推理が、ひとつの事象から崩されていく快感。特殊設定をこれでもかと活かしたトリック。そして全てが腑に落ちる、それでも気づくことが出来なかった仕掛け。ああ愉しい! -
うげうげと頭を抱えながら読みました。なんなんだ、これは…
白井さん、ってほんと、なんでこんなキモチワルイ設定ばかり思いつくんでしょうか。
けれど、白井さんのキモチワルイ小説たちをいつも読んでしまうのは、このキモチワルイ設定の裏側に本格ミステリがきちんと鎮座しているからで。
だからうげうげと言いながらも読んでしまうんですよ。キモチワルイの好きな人にも、本格ミステリ好きにも楽しめるうげうげミステリ! -
知人から面白いミステリーだと紹介され、本作を手に取りました。
確かに二転三転、どころか四転五転してくるミステリーです。
が、読み始めてすぐ嫌悪感で気分がわるくなりました。
苦手な暴力描写あるし、これは無理だ、と読むのやめようかなって思ったりするのですが、どういうわけかページをめくる手がとまらない。
テンポがよくて構成が巧みなおかげか、続きが気になって本を閉じることができないのです!
不思議とこの独特の世界にのめり込んでしまいました。
ミステリー好きなかたは怖いもの見たさで手にとってみてはいかがでしょうか。
読書の幅が広がるかもしれませんよ。 -
異様な世界観だが、どうしてこうも異様な世界にしたがったのか、そもそもこれならミステリでなくても良かったのではないかと感じた。いっそ振り切ってホラーに走った方が面白かったのではないか。自分とは合わなかった一冊。
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著者の長編第3作。本当にどこからこんな発想が出てくるのだろう。全2作よりもさらにグロテスクさはパワーアップしている。緻密に貼られた伏線には全く気が抜けない。この様子ならまだまだ進化の余地がありそうなので楽しみだ。
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全身に“脳瘤”と呼ばれる“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延。うへぇとグロさに顔をしかめていると、人瘤病にも二種類あるなど大事な設定を読み飛ばしかねません。二つの視点の別ストーリーがこの異常な世界で展開されるのを追われるように読み進めました。殺人が起き、二つの物語が一つに重なった時、これが本格ミステリであることを思い出させられ、論理の積み重ねから明らかにされる後半の怒涛の展開に圧倒されました。嫌悪する人も多いでしょうが、白井さんの作る世界は本当に計算されていて見事だと思います。今後の作品も期待しています。
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面白かったー!
変わった設定で直ぐに話に引き込まれる。
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東京結合人間を読んだときも思ったが、序盤からグロ描写のオンパレードで、話もあまり進まない。
ただ中盤からの推理合戦や大仕掛けのどんでん返しはマジで興奮します。超面白い。
さすが変態パズラー。
序盤なんとかならないものでしょうか、あとカタルシスは全然ありません。 -
相変わらず作り込んでる世界が凄い。
大変不快だけど、
その設定を活かしきっていて
いつもうまいな〜、と思う。
ハヤシ先生の狂気がやばすぎるけど… -
ミステリ。SF。
なんだこの世界は…。この著者の作品はいつも、異様な世界観に圧倒される。
風俗店の店員・カブと、女子中学生・サラの視点で、交互に物語が進み、次第に繋がっていく構成。
物語としては、何といっても、終盤の濃密さがスゴイ。頭の整理が追い付かなかった。
常に、次の作品を読むのが楽しみな作家です。 -
★4つけるのはどうかと思う程グロいし、嫌な気分になるんだけれど、だまされた感と、読者をうまく引っ掛けることに関してはやはりすごいうまいと言わざる得ないので。
コアなファンが付きそう -
グロ系の世界観がよくまとまったミステリー。論外に気持ち悪い世界観をよく考えられるなぁと思う。人が道具として扱われている残酷描写が好きな人でも中々気持ち悪いと感じられるだろう。
『東京結合人間』と同様、女を凌辱する女というモチーフが出てくるが、筆者の拘りなんだろうか… -
エログロミステリ。
人面瘡が体に出来てしまう奇病、それを売り物にする風俗店と序盤はエグい部分も多いが、後半は推理が飛び交うミステリ。人面瘡までが推理を語り始めるのには驚いた。
エログロも含めて面白く読んだ。 -
読む人を選びます。脳瘤とか、こぶとり姉さんとか最初はきついけど、後半は謎解き要素が爆発。
ミスリードしまくりだけど、アレはやっぱりでした。 -
デビュー作と同様に「タイトルそのままかよ!」
目の覚めるような異形っぷりも同様。
しかしアイディア勝ちだなー。
著者プロフィール
白井智之の作品
