- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041046296
感想・レビュー・書評
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乱歩作品をもとに現代風にアレンジされた七つの短編集。もとになっている作品を再読したくなる(陰獣は未読)。〔椅子?人間!〕、〔陰獣幻戯〕、〔人でなしの恋からはじまる物語〕が面白かった。〔赤い部屋はいかにリフォームされたか?〕はオチが読めてしまい、いまいちだった。原作の方がはるかに面白いと思う。
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かの有名な江戸川乱歩。
その珠玉の物語を大胆にアレンジ。
元の幻想的、妖艶、恐怖、驚愕そんなエッセンスが散りばめられた世界観はそのまま、現代風のアレンジが面白い。
『人間椅子』『押絵と旅する男』『D坂の殺人事件』『お勢登場』『赤い部屋』『陰獣』『人でなしの恋』を下敷きにした物語だ。
私はこのうち、『お勢登場』『陰獣』『人でなしの恋』は(おそらく)未読で、原作を読む楽しみが増えた。
本作はタイトルも秀逸なのだが、中でも表題作は面白い。
団子坂ではなく道玄坂が舞台の物語で、まさにD坂。
本書におけるD坂は日本屈指の繁華街にしていわゆるラブホ(ファッションホテル)街。
そこにおいて起きた事件は艶めいていて残酷で、真に恐ろしげなるものは恐ろしい姿をしているとは限らないということを我々に語っている。
『陰獣幻戯』ではまんまと著者の手腕にはまる。
覗きとは相手を屈伏させ、それに喜びを見出す嗜好の事だそうだ。
だから、屈伏させられないと知った時、その西壁の持ち主はどう出るか......。
男女の妙、獣と呼ばれる訳、最後に待つもの。
いくらリベラルであろうとしても、私の中にある「常識」が本書における驚きを生み出すのだとしたら、私が見ているリベラルなど絵に描いた餅にすぎないのだ。 -
ちょっと後味の悪いのが多すぎ。冒頭のなんかあまりにイヤな話で、読むのやめようかと思ったくらい。歌野晶午なので、さすがにヒネリがきいていて、その興味につられて読んでしまったけれど。その点では確かによくできていると思った。(ただ、最後の一篇だけは明らかに不出来だと思う。)
でもなあ、元になってる乱歩の作品は、背徳的ではあるけれど下品ではないのだ。あれを現代に持ってくるとこうなるっていう確信犯的な作品なのかなあ。 -
楽しく読めたな
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本格も手がけるミステリ作家でエロスを正面から取り上げる作家の代表格が歌野さんと西澤さんかな。本作はデジタルとエロス、時々本格って感じ。
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読後感が悪すぎて最後まで読めなかった。
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名作ミステリを基にした短編集。ちょっと不気味でライトなイヤミスというのか。
元になった作品を全て知っていたら、また違った読み方になったんだろうなぁ。 -
2018.3.12読了 24冊目
若い頃胸躍らせて読んだ乱歩作品に歌野晶午さんがアレンジを加えるって。
読んでみようっと。
若い頃胸躍らせて読んだ乱歩作品に歌野晶午さんがアレンジを加えるって。
読んでみようっと。
コメント、ありがとうございます。
ぜひ読んでみて下さい。
コメント、ありがとうございます。
ぜひ読んでみて下さい。