悪徒 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2016年10月25日発売)
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本 ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784041047330

作品紹介・あらすじ

偽名を使い、多数の人を殺めてきた腕利きの榎波は、暴力団員が起こした動物惨殺事件を見逃すことが出来なかった。激情に駆られながらも、冷徹に暴力団員を射殺した榎波だったが、その完璧さが彼の運命を大きく狂わせていく。榎波の手口が他の伝説の暗殺者・花井と酷似していたことから、花井を追うことになった“影の弁護士“藤立。本来絡み合うはずのない二人が、再び出会うとき、未曾有の犯罪を巡る追跡劇がはじまる。

感想・レビュー・書評

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  • 読み応え抜群!!
    元弁護士の藤立、殺し屋の榎波のドラマを観ている様な見後なW主演。
    元刑事の干場、元殺し屋の花井が仲間に加わり重い所は重く、軽い所は軽く·····みたいなプロットが素晴らしかった。

    藤立の悪度さがカッコイイし、相棒になりたい干場は可愛いし
    ドロドロ血生臭いだけではないのが良かった。
    ちょっと腕の立つ殺し屋、榎波が呆気無かった気はするものの、歪んだ人間性も物悲しく描かれていて最後は胸が締め付けられました。

    続きはないのだな·····と思うと残念で仕方ないです。

  • 購入済み
    2022.03.13.読了
    とんでもなくつまらなかった。

    直木賞を受賞された頃にに藤田宜永、小池真理子、作品にどハマりしてむさぼり読んだ。
    ここのところずっとご無沙汰していたが、藤田氏が逝去されたことを知り、何が新しい作品を読んでみようと思いたち「血の弔旗」を拝読した。
    久しぶりの藤田作品、めちゃくちゃ面白かった。
    その後、小池真理子の「沈黙のひと」を読み、これまた大当たりで、次に購入したのがこの作品。
    んーーーーー。
    何が言いたいのか?さっぱりわからないし、ストーリーが雑だし。。。
    藤田作品、私史上、最低のレベル。
    オススメ出来ない。残念。

  • いやあ好きでした、面白かった。中弛みしなかった、長さを感じなかった。藤田宜永氏は恋愛ものも書かれているのでそこら辺が凄く上手いですね...本当に上手くミックスされていて高度な技術だなと...解説を読んで改めて凄さを実感しました。それと、登場人物全員が興味深く良い味出してたなあ。

    でもとにかく私は榎波、最高に好きにですね。なんだろうなあ、多分藤田氏の世界観が自分にはツボなんだと。

    最初描写が細かくてうお...と思いましたが、それが良いんですね。読んでいると当然ですけど気にならなくなる、でもそれがこれの面白さに繋がっていますねうん。本当に面白かったです。

    まあまあなハードボイルドなので、好みは分かれます。

  • ニューヨーク生まれの腕利きヒットマンが、予定がないから地裁をのぞきに行き、見聞きした事件に義憤をかられ殺人を犯す・・・なんかヘンな出だしのストーリーである。他には、その腕利きヒットマンがなぜ、女性をたぶらかしたり、あちこちに姿を現し痕跡を残すのか、まったく解せないキャラであった。主役がこのヘンなヒットマンではなく、元弁護士と元警察官という二人組だとしたら、シリーズ化してTVドラマにしたらそこそこ面白いかもしれない。

  • 主人公ではないけれど、榎波の存在がとても印象的な作品でした。途中、榎波がもしかしたら人間性を取り戻すのではないか?って思われるような件もあったけど結局・・・。
    有隣堂小田急店の覆面文庫として、手に取った一冊でしたが想像を越える面白さで得した気分です。

  • まあまあのハードボイルド

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著者プロフィール

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞受賞。17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。その他『タフガイ』『わかって下さい』『彼女の恐喝』など著書多数。2020年逝去。

「2021年 『ブルーブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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