- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041047477
作品紹介・あらすじ
SNSで「閲覧注意」動画を目にしてしまった中学生、子どもの成長を逐一ブログに書き込む母親、ネットアイドル……日常生活の一部となったネットの様々な側面と、人とのつながりを温かく描く連作短編集。
感想・レビュー・書評
-
おなじ世界のどこかで、人と人は繋がっていく。
世界が変化をしたとしても。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編連作集。藤野さんの本は好きだけどこれは普通。
今のネット中心社会の中でも繋がりはあるんだよ。大丈夫、見えてなくても誰かとは繋がってるし、空の向こうは晴れてるからって感じ?内容的には中高生向けかな。 -
SNSで人と繋がること、情報を得ること、とても簡単で便利なことだけど知らないうちに誰かを傷つけてしまったり、本来の目的を見失ってしまったり悪いこともあります。今の私たちにとって当たり前な存在だけど、だからこそその必要性を考えながら向き合って使っていきたいと再確認できました。
-
SNSやインターネットにまつわる連作短編
前の話にちょっと出てた人が次の話の主人公という形式は個人的に大好き
見知らぬ人と実はつながっているという性質を持つSNSにおいてはありえない状況ではないと思う
ネットとの付き合い方を考えるにはふさわしい本かと
道徳の教科書のように、どっちがいいとか決めつけているわけではないんだけど結論を誘導されているような何だかもやっとする感じのストーリー
8編あってそれぞれが20ページ程度なのでサクッと読める
・誰かの悪口をいうSNSの内輪のグループ
・レスもないのに真面目な事をつぶやくアカウント
・面接者のアカウントをチェックする人事の人
・PVやいいねを稼ぐためにウケ狙いの方向にいく動画
・ソーシャルゲームの課金
・子供の成長記録かのようにネットに投稿する親
・IT起業家になって莫大なお金を残して亡くなった息子の母親
・中学生の頃から引きこもったアフィリエイター
SNSは何かとネガティブな要素が注目されがちだけど、もちろんいい面もある
良いインターネットと悪いインターネットがあるわけでもないし
昔からずっと言われ続けている、要は使い方次第ってことかな
僕のSNSアカウントは読書履歴を垂れ流していて、生存報告という意味合いが強い
なのでレスやフォロワーがなくても別にといった感じ
あったらあったでそりゃぁ嬉しいけどね
前にとある勉強期間のためしばらく投稿してなかったら「何かあった?」って連絡してきた人がいたので、まぁ生存報告も全くの嘘ではないし
ここで書いている本の感想も含めて、人格というかは使い分けていて
ただ、そんな事は誰でも普通にやっているわけで
どの発言がその人の本心かなんて本人にもわかんないもんだと思うよ
本人だってどれが本心かも決められない場合ああるしね
それよりも、ネットは色々な情報が落ちていて、積極的に調べようとしないと自分に都合のいいものばかり集まってしまう
それを自覚しておかないと、まるで世間の意見がそうであるかのように錯覚してしまいがち
そうやって自分の都合のいい世界を作り上げるのもいいけど、それを守るために他の人の世界を壊そうとするのはどうかと思う
意見交換の場ではなく、罵倒の場になってしまっているのは悲しいことですなぁ
ネットリテラシーは時代によって変化するし、何が常識で何かマナー違反なのかというのも常々変化していく
個人のホームページとか巨大掲示板の全盛期からネットを使っていたインターネット老人会の人間としては、昔の常識と今の常識の違いに馴染めない感覚も時にはある
「URLを不用意に開かない、開くとしたらそれなりの準備を」なんてのも、ブラクラや精神的ブラクラを経験したからこそ身についた知識だけど、今どきはそれを身を以て知る場がなかなかないだろうしなぁ
老若男女に関わらずネットとの関わり方は難しいっすね -
『娯楽』★★★☆☆ 6
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★☆☆ 9
『意外』★★★☆☆ 6
「人物」★★★★☆ 4
「可読」★★★★★ 5
「作家」★★★★☆ 4
【尖鋭】★★★☆☆ 9
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★★☆ 8
《総合》71 B-