遠い唇

著者 :
  • KADOKAWA
3.45
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本棚登録 : 453
レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041047620

作品紹介・あらすじ

小さな謎は、大切なことへの道しるべ。
ミステリの巨人が贈る、極上の“謎解き”7篇。

■「遠い唇」
コーヒーの香りでふと思い出す学生時代。今は亡き、姉のように慕っていた先輩から届いた葉書には、謎めいたアルファベットの羅列があった。
■「解釈」
『吾輩は猫である』『走れメロス』『蛇を踏む』……宇宙人カルロロンたちが、地球の名著と人間の不思議を解く?
■「パトラッシュ」
辛い時にすがりつきたくなる、大型犬のような同棲中の彼氏。そんな安心感満点の彼の、いつもと違う行動と、浴室にただよう甘い香り。
■「ビスケット」
トークショーの相手、日本通のアメリカ人大学教授の他殺死体を目撃した作家・姫宮あゆみ。教授の手が不自然な形をとっていたことが気になった姫宮は、《名探偵》巫弓彦に電話をかける――。

全7篇の、一筋縄ではいかない人の心と暗号たち。
解いてみると、“何気ないこと”が光り始める。

感想・レビュー・書評

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  • 「一粒で二度おいしい」どころか(古い?笑)
    一冊で色々な味を何度も楽しめる短編集でした。

    特に好みだったのは#解釈
    お手伝いさんに首筋をつかまれ外に放り出される「漱石」
    メロスと走っても、息切れ一つしない健脚の持ち主「太宰」
    文豪の方々には大変申し訳ないのですが、笑ってしまいました。

    『八月の六日間』の主人公・女性編集者の話もあります。

    暗号モノ、一応チャレンジはしたものの…何の糸口も見つからず。ははは…

  • こちらの本は北村薫さんの謎解き7編が納められたミステリーです。

    北村薫さんの作品はしっかり読まないと内容がわからないまま終わってしまうような内容が多いので、結構時間が掛かりました。

    今回も詩歌やアルファベットを使った謎解きや、名著などをパロったものなど、いろいろなカタチで読ませて頂きましたが、解ければ面白いんだけど正直ちょっと疲れました。

    短編の作の 「遠い唇」や 「しりとり」は 話しも短く、ほろ苦くもほほえむような内容の謎解きで読みやすかったですし、「解釈」なんかは宇宙人が地球の名著や言葉の不可思議さで 面白解釈するのはなかなか笑えました。

  • 巫弓彦の結婚はホームズとアイリーン・アドラーへの北村さんのオマージュか。謎のみならず恋の気配も強い一冊。

  • 最初の2話と宇宙人の話は確かに面白いんだけど、それ以外はちょっとやっつけでした。いや、ファンの方には満足なのでしょうか…。パトラッシュはもう謎解きでもないし、あとは説明文話とか、「ヤマもオチもない…で?」話とか、あんた死に際にトンチ考えてる場合か!?話とか、正直に言ってイマイチでした、ごめんなさい。

  • それぞれ独立した話の短編集。

    『ビスケット』で久々に名探偵に会えたこと
    でも時代の流れで名探偵以外の人が名探偵の
    頭脳を拝借できるものが存在するようになったことに
    対する北村氏の少し寂しさを感じさせる考察に
    しみじみした気分になりました。

  • 人類に「言葉」という物があることは最高に幸せだなあ~と思ってしまう一冊。
    『解釈』の、地球外生命体の誤解に大笑い。
    言葉や文字に関する、謎と解明の短編集。

    『遠い唇』
    大学時代の思い出を、今ひもとく。
    先輩からのハガキに、謎の文字が並んでいた。
    「何でもないわ。――いたずら書き」そう言った先輩の硬く結ばれた唇。

    『しりとり』
    亡くなった夫が病院で、和菓子の包み紙の裏に書いた、真ん中の抜けた俳句らしきもの。
    空間には、「黄身しぐれ」が置かれていた。

    『パトラッシュ』
    パトラッシュ…疲れたり眠かったりしたとき、そっと寄り掛れる存在…

    『解釈』
    エキサイト翻訳に日本語文章を入れて外国語にする。
    その外国語を入れて日本語に翻訳する…
    そうするとこんなふうになります(笑)

    『続・二銭銅貨』
    「二銭銅貨」は、暗号文を文字に当てはめていく、江戸川乱歩の名作ミステリ。

    『ゴースト』
    この作品だけは毛色が違う物、と作者があとがきで触れる。
    脳は、記憶やイメージを勝手に重ねて勘違いしてしまうことがある…

    『ビスケット』
    北村作品の「名探偵」は、その頭の中に驚くべき量の知識が詰め込まれている。
    そして、大量の引き出しから即座にひらめいた組み合わせで正解を導き出す。
    しかし、名探偵の頭脳がなくても、謎が解けてしまうことがある…時代になったのかもしれない。
    商売あがったりだ。

  • 最後のがちょっとわかりにくいか。

  • 上質の謎解き

    何時もながらの決して派手では無いが
    清々しい品のある文章は
    文章の読み方を教えてくれる。

  • ちょっとした謎解きの短編集。
    「しりとり」が良かった。

  • 「解釈」、めっちゃおもしろい。
    どうしてこんなこと思いつくのだろう。
    宇宙人が愛しい・・・
    そりゃびっくりするよね。
    不思議に思うよね。

    最初の二つの短編もステキでした。
    さすが北村先生って感じのしっとり感。

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、09年『鷺と雪』で第141回直木賞、15年には第19回日本ミステリー文学大賞を受賞した。エッセイや評論、編集の分野でも活躍している。近著に『八月の六日間』『太宰治の辞書』『中野のお父さん』など。

「2016年 『遠い唇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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