気障でけっこうです (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 101
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041047637

作品紹介・あらすじ

女子高生のきよ子が公園で出会ったのは地面に首まですっぽり埋まったおじさんでした――「私、死んじゃったんですよ」“シチサン”と名乗る悩みを抱える気弱な幽霊と今どき女子高生の奇妙な日々が始まった。

感想・レビュー・書評

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  • シチサンとキエちゃんの協力戦?で、特に打ち合わせもしてなかったのにキエちゃんが根っからの変人かつ親友だったからなんか成功できちゃった流れメチャウケちゃった

  • キエちゃんがとてもいい味を出しています。正直最初の公園から入院のあたりまではちょっと退屈でしたが、最後のあたりでキエちゃんが大活躍するところはよかったかな。ハムスターとのやり取りも面白かったです。

  • 妙ちきりんな筋書きの小説。

    100ページあたりまで物語が中々進展せず、入院中の会話劇をひたすら眺める。

    そこから物語の目標が指し示されないまま数十ページ経過してようやく動きが出てくる。

    その後に騒動が巻き起こり、ぬるりと決着。

    キエちゃんは確かに奇天烈なキャラだけど、好ましいキャラかと言えば私はそこまで魅力的に感じなかった。

    あとは全体的に空気が軽く感じた。離別・緊迫など場面場面で流れるはずの空気が濾過フィルターを通したように澄みきっており今一没入できなかった。


    1刷
    2021.4.29

  • 私の好きな小説家として小嶋陽太郎を挙げておきながら、デビュー作を読んでいないというのはさすがにまずいかと手に取った本作。
    やはり小説家として書いている最近の作品と、「とにかく書いてみた」という感じの本作とでは大分方向性や作品のレベルが違う。

    まず、序盤の純文学かと勘違いするような言葉の羅列に戸惑った。
    中盤以降はエンタメ寄りの文章に落ち着いていくが、これは序盤だけ印象付けるための策だったのか、それとも力尽きたのか。
    味があって構わないのだが、他の作品にはほとんど見かけないところからすると、自分の作品には合わないと判断したのだろうか。

    そして、主軸となるテーマ・主張が最近の作品に比べるとぼんやりしているかと思った。

    あと、きよ子の入院中と退院後で別の話のようになってしまっているのも、今ならもっとうまく構成できそうだ。

    でも、世間と少しずれているけど自分なりの芯を持ったキャラクターの片鱗がキエちゃんに見えた。
    文庫版には本編「気障でけっこうです」のあとにキエちゃん視点の「ハムスターと私」が収録されていて、より彼女の内面に迫れるようになっている。

  • 0010
    ふわふわ読み始めたら、結構壮大な話でした。

  • とある公園に、おじさんが埋まってました。首だけ出して垂直にスッポリとハマってました。そんな話から始まる物語。シュールな話だなぁと思いつつ、これはどんな種類なのか⁇コメディ⁇推理小説⁇イヤイヤ意外にも途中でちょっと泣いたりしちゃいました。重い話もあり、人間ってなんなんだとちょっと憤ったり。でもこの題名が最後に決め台詞となります。なるほどねって感じ。巻末のキエちゃんとハムスター男子(笑)も好きです☆

  • 「公園に、おじさんが生えている。」
    これ程そそられるキャッチコピーがあるだろうか。
    ただ、はっきり言ってしまえばそれだけ。ストーリーもありきたりで、微妙。

  • 2016年最後の一冊。背表紙で興味買い。ミステリにしても青春ものにしても、ちょっと中途半端に感じた。
    あらすじ(背表紙より)
    女子高生のきよ子が公園で出くわしたのは、地面に首まですっぽり埋まったおじさんだった。「人生の小路に潜む、落とし穴にはまり…」と間抜けな格好で嘆く男。きよ子は助け出そうとするも、途中で車にはねられ病院へ。その後、目を覚ましたきよ子の前に、なんとあの男が現れた。「私、死んじゃったんですよ」そう、幽霊となって―七三分けの気弱な幽霊と今どき女子高生の奇妙な交流を描く、切なく不思議な新感覚の青春小説。

  • 普段あまり読まないジャンルを読もうと思い新刊コーナーで見かけ購入。

    終始軽い文体で書かれているのですが、読みやすいと思う人と読みにくいと思う人に分かれると思います。
    僕は後者です。読み始めてすぐは本当にページが進まず苦労しました。というか読むのを止めようかとも思いました。
    途中からは慣れたので、サクサク進みましたがストーリーもはっきり言って微妙。
    幽霊には神様が定めたルールがあるのですが、かなり都合のいい設定になっています。最後に提示された魂が云々のルールは後出し感が強くないですか?
    それとネタバレになるので詳しくは書かないですが、最後のシーンでなんでそれが現実に残ってるんだよ、とは思いました。主人公が普段から制服しか着ない設定もいらないと思います。

    色々辛めの評価になりましたが、他作品も文庫化された時に気が向いたら読むかもしれません。

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著者プロフィール

1991年長野県生まれ。信州大学人文学部中退。2014年『気障でけっこうです』で第16回ボイルドエッグズ新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『今夜、きみは火星にもどる』『おとめの流儀。』『こちら文学少女になります』『ぼくのとなりにきみ』『ぼくらはその日まで』『悲しい話は終わりにしよう』『放課後ひとり同盟』『友情だねって感動してよ』がある。

「2019年 『行きたくない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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