- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041047767
作品紹介・あらすじ
復活した魔人・加藤保憲と太古の怨念。
窮地に立たされた榎木津平太郎、荒俣宏、京極夏彦らの命運は!?
シリアの砂漠に現れた男。旧日本兵らしき軍服に、五芒星が染め付けられた白手袋。その男は、古今東西の呪術と魔術を極めた魔人・加藤保憲に、よく似ているように見えた――。妖怪専門誌『怪』の編集長と共に水木プロを訪れたアルバイトの榎木津平太郎は、水木しげる氏の叫びを聞いた。「妖怪や目に見えないモノが、ニッポンから消えている!」と。だがその言葉とは逆に、日本中に次々と妖怪が現れ始める。
錯綜する虚構と現実。物語が迎える驚愕の結末とは――。
感想・レビュー・書評
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妖怪界隈で何かが起きている?フィクションですがフィクションじゃない?
登場人物が多くて混乱しますが、だんだん慣れてきます榎木津の男子がちょっと影薄いです。キャラを受け継いでて欲しかったな…なんて。
序なので、始まったばかりです。
妖怪が好きだと、ダラダラした展開も楽しいです。
まぁ、ずっと読んでいられるタイプの小説ですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりの京極本。図書館の本なので分厚かったら読み切れないなと思いつつ、そんなにでもなかったので一安心。なにせ序破急だから。大型連休を楽しみます。
大型連休の前に読み終えてしまった。なにやら実名がばんばん出てくる。岩井志麻子までも。
早く続き読みたいがな。 -
面白~い!!(*≧∀≦*)読んでいて思わずクスクス笑いが…( *´艸`)でも近くに居る人を捕まえて面白さを伝えようとしても、可哀想な子を見る目をされる(-.-)そんな私は「妖怪好き」から「妖怪馬鹿」への階段を上がってしまったのかも?(--;)水木先生を筆頭に妖怪関係者が続々と登場(フィクションだけど(^^;))♪その度に大興奮(*゚∀゚)=3図書館にはこの巻しか入っていないけれど、続きも必ず読む!O(≧∇≦)O
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のっけ。かなり下らないお話がだらだらと続く。なんだか作家京極夏彦の愚痴をまとめた本みたい。 しかし、水木しげる大先生を始めとして有名どころの作家さん達が随所に実物実名にてそれとなくあっけなく登場するのでそれわそれで一喜一憂できる。
しかも作家以上に各出版社の編集担当が個性豊かに登場していて、彼らが実名かどうかわボクにわちっとも解らないが、その事もそれなりに面白い・・・のだろうなぁ、業界の方にわw
今のところ百物語というよりわ妖怪関連出版業界異変事件って感じですな。
でもでもですよ、ハッキリ云ってこの本わ”妖怪好き”にわめちゃ面白いです。 次の巻「破」を今から読み始めるのがとても楽しみ。 -
久々の久々に京極夏彦先生の御本を発見し、思わず手に取る。
京極堂シリーズのイメージがあったので、先生の文章は息が止まる寸前までブレスが来ないタイプの文≒一文が長くて集中して読まないと読点までたどり着けない、という心構えで挑んだのですが。
この作品は、よ、読みやすい!というか、全編現代語でお送りしておりますという状態。
~なう。みたいな表現なんかもあり、先生、そんな文章もお書きになるんですね……京極堂シリーズと時代物くらいしか拝読してなかったので存じ上げませんでした……みたいな。
というわけでさくさく読めるので、京極夏彦はちょっと……という人にもオススメしやすい作品。
肝心のストーリー、本作は『序』ということで、あちこちで不思議なことが起こるものの、バラバラの点がまだ明確には繋がって来ない。ただプロローグの書き方から、何か大きな流れや物語はあるようなので、その予感を楽しみにしつつ、じわじわと盛り上がってくる展開に段々頁を捲るペースが上がっていくのです。文体が変わっても京極夏彦さん節は健在、読ませるなあ……。
モノノケの描写、さすがです。絶対にありえないことなんだが、現実にあるとまさにこんな感じになるんだろうなぁ、という妙なリアリティ。でも今のところはショートショート的にぶつ切られるので、そこはフラストレーションであったりも。続きが気になる~!
メタいものが苦手な人にはちょっと読みづらいのかな?もうメタメタにメタすぎて、私は逆に気になりませんでした。 -
水木しげる讃歌です。読んでいると今でも御大がどこかで「フハッ」といいながら興奮しているような気がします(涙)。よくわからない私でも実在の人物(京極夏彦著者自身も含む)だとわかる名前が実在の会社や地名を舞台に日常的から非日常にじわじわと浸食されて行く様子に本に向かってツッコミたくなった。そこらへんの事情通な人ならもっと面白いのだろうと思う。ともかく、実在の人と場所に無駄にわらわらと妖怪たちが現れる。ただ、妖怪らしく単にでてくるというだけでなく、殺人事件や妖怪に起因する事故死などもでてきてかなり不穏。”序”巻だけあり、駒がそろっていくのと物語が起きるところで終了。ぐだぐだと本筋と離れたバカ話がドラグするのが苦手だが、続きが楽しみになった。どう決着つけるんだろうか?
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妖怪大戦争というから妖怪たちがバトルを繰り広げるのかと思いきや全然違う。この超長編のほぼすべてが延々と続く妖怪馬鹿たちのギャグ。こうもだらだらと愚にもつかない冗談のような話を際限なく書き綴れるというのもすごい能力だ。博覧強記、抱腹絶倒、空前絶後、さすが京極夏彦というか、余人にはまねのできない芸としかいえない。馬鹿騒ぎを繰り広げるキャストがほとんど実在人物だというのがまた振るっている。残念ながら妖怪小説・怪奇小説にはあまりなじみがないのでぼくは知らない名前も多いが、そっち方面に通暁している人が読んだら一層興趣も増すのだろう。と思いきや、その中に榎木津平太郎という聞いたことのあるようなないような名前の語り手がいたりとか、きちんと仕掛けもされている。全体としてのストーリーは馬鹿成分が吸い取られて世の中がギスギスしていって国の滅亡に至るという途方もないものだが、今の世相に対する風刺としか思えずこれは笑えない。ところどころに出てくる原発問題しかり、戦争問題しかり。妖怪馬鹿なんて騒いでいられる世の中はまっとうなのだよというこれはメッセージなのか。それにしちゃむやみに長い(笑)。
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正直、微妙。
読み始め、いったいどんな話かと思ってしまう。
挫折しそうになりながら、読み始めるとだんだんテンポよく読めるようになる。
この本だけでは、微妙としか言いようがない。
ただ、見たことのあるような名前が頻出しそれなりにわかる人にはそれなりに楽しめるのではないかと思われる。
この本だけでは、評価の仕様がないかなw -
ライトな感じで読めて良い。
なんだかんだ祀りあげられているけれど、ただただ妖怪が好きなのだろうな。
これを書きながら時々ニヤリとする京極御大の姿が脳裡に浮かぶので、それだけで面白い。
次巻、楽しみ。