週末カミング (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 147
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041048276

作品紹介・あらすじ

30代で独身、恋愛、結婚に縁がなく、平日は生活のためにひたすら働いている女たちの何気ない日常がこまやかな感性とともに描かれている。だからこそ、、週末のどこかへの旅が特別になる。
ひょんな事故から乗り合わせることになったドライブ――日常からふっと「週末」ぐらいの距離感で抜け出したその先にあるもの――。

「野性時代」「デジタル野生時代」に掲載した短編に、「モンキービジネス」に掲載、英語版にも載っている「海沿いの道」、「わたしがいなかった街で」につながる「ハルツームにわたしはない」も収録した全8篇。どれも週末にまつわる話です。(著者オフィシャルサイトより)

感想・レビュー・書評

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  • 解説で瀧井朝代が言うように、確かにどの作品にも「生の一回性」を意識する瞬間がある。
    だからこそいまここにいる自分、自分がいないどこかやいつかに思いを馳せる。
    場所。時間。記憶。取り返せない過去。他人になれない自分。
    それらを「無理なく思う」のが柴崎友香の作風なのだろう。
    大雑把に言えば作中で行われているのは、歩く。話す。それだけ。
    それだけで思考が広がり、「深まりそう」になる。
    深く考え込む一歩手前でまた、歩く。話す。豊かだ。

    ■ハッピーでニュー
    ■蛙王子とハリウッド
    ■つばめの日
    ■なみゅぎまの日
    ■海沿いの道
    ■地上のパーティー
    ■ここからは遠い場所
    ■ハルツームにわたしはいない
    ■あとがき。文庫版あとがき。解説は瀧井朝世。

  • その懐の深さが、私は泣きたくなるくらい好きだ。
    あとがき、瀧井朝世氏の解説も含め良かった。
    ハルツームの話好きだな〜。会社で昼休みに読み進めていたが、いつもほっこり幸せ気分になっていた。

  • そういえば、友達の友達とか、その場で会ったよく知らない人と出会う話が多い。もう二度と会わないかもしれない人の話を聞くのは楽しい

  • 『ハルツームにわたしはいない』が一番よかった。一番柴崎友香らしい。いつものテーマでいつもの書き口ではあるのだが、短編になったぶん旨味がギュッと凝縮してはっきりしたような印象。
    私がいつ、どこで生まれ、いま、ここで生きているのは何故なのか。その素朴な疑問を実生活の中で問いかけ続ける。無理に形而上学や哲学の範囲に持っていかず、あくまで実生活の中で問いかける姿勢にとても親近感を感じる。何事も等身大なのが柴崎作品のいいところ。

  • 土曜日か日曜日の 週末の話が8つ。
    平日の続きでしかないのに、「週末 」っていう言葉はなんとなく、いつもより、少しだけ特別な日。

    俯瞰的に自身を見つめているような浮遊感。
    自分自身の日常、心の内なのに、俯瞰的な表現が不思議。
    何気ない日常なのか、非日常なのか。
    何かが起こりそうで、何も起こらないそれぞれの週末。
    わたしたちの毎日なんて結局はそんな感じだから。親近感を覚える。
    でも。
    何かが、どこかが私の日常と彼女たちの日常は違う…
    当たり前か。
    みんなちがってみんないい、んだから。

    「この人は、かなしいときではなく悔しいときに泣く。」

    「おれは、この世で生きている、と思った。いろんな人が勝手にいろんなことをやって、地球は勝手に回転して夜が来て、今日が終わっていく。この世界に、そのばらばらのものたちと同時に存在している。」

    「自分以外のことは、自分とは関係がないと思うこと。」

    「いつも、わたしは。
    なにも変わらない。
    変わろうとしない。」

    些細な、取るに足らないことに気づいた週末。

    何気ない日常。何もない日常。事件も殺人も起こらない。朝起きて、働いて、あーだこーだ言いながら ご飯食べて。時々、友達に会ったり、恋人と別れたり、誰かに出逢ったり。
    日常なんて、そんなもの。
    特別な週末を過ごしても、そうでなくても。
    また翌日からは なんてことのない平日が始まる。
    週末の話を読みながら、ぐるぐる巡る毎日のこと。
    そんな短編集。

    iPhone、iPad の文字がやけに目に入った。
    スマホではなくiPhone。著者のこだわりかな?

  • 初めて読む作家さん。
    初めて読んだ時は??な印象だったが、今回(2回目)読んでみて言いたい事はなんとなくわかったと思った。
    文の書き方や説明の仕方が遠回しな気がして、あまり好きではない。

    表紙のイラストは、鮭王子とハリウッドのイメージだろうか。

  • うーん、何気ない日常なんだろうけど何気なさすぎて読みすまない…
    え?終わり??

    で???

    って感じで…
    私にはダメだった

    挫折

    また暫くしたら読む…かも

  • 文庫になったのでもう一回。お風呂で何ヶ月かかけてじっくり読んだ。再読で、他の短編集で読んだのもあるけど、読むたびに気にいるポイントが違っておもしろい。
    今回は他人っぽさ。自分以外のことは、自分とは関係がないと思うこと。
    女の人の書いた小説で主人公が「おれ」っていうの(つまり男性が主人公)とか逆とか基本嫌なの。でもそれっぽいかどうか、柴崎友香の小説だと全然気にならない。風景を想像しながら読むのが楽しい。

  • 日常の中の、ちょっと変わった週末が丁寧に描かれていた。
    一編が短い

  • 2017 6/26

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著者プロフィール

柴崎友香(しばさき ともか)
1973年、大阪府生まれ。大阪府立大学総合科学部国際文化コース人文地理学専攻卒業。大学卒業後4年OLとして勤務。1998年、「トーキング・アバウト・ミー」で第35回文藝賞最終候補に残る。1999年、「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が『文藝別冊 J文学ブック・チャート BEST200』に掲載され、同作が収録された『きょうのできごと』が2000年刊行、単行本デビュー。その後同作は2003年に行定勲監督により映画化された。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞・織田作之助賞大賞、2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。
主な著作に『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』『わたしがいなかった街で』『週末カミング』『パノララ』『かわうそ堀怪談見習い』『千の扉』『公園へ行かないか? 火曜日に』など。『寝ても覚めても』が東出昌大主演、濱口竜介監督で映画化されカンヌフェスティバルに出品された。2018年9月1日公開。書籍の増補新版も刊行されている。

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