- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041048306
作品紹介・あらすじ
時は幕末、御岳神社の奉納武術試合。「音無しの構え」で知られる剣客・机竜之介。甲源一刀流の師範・宇津木文之丞。そこに割って入る天然理心流の土方歳三。未完の小説「大菩薩峠」が夢枕獏の手によって甦る!
感想・レビュー・書評
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えっ白鯨より全然好きだわ。
さすが、獏先生。
青猿が無意味に「おきゃあぁぁぁぁ!」と叫び、剣士たちはそれぞれの必殺剣を引っ提げ、なんだろ時代劇版の餓狼伝なの?という感じ。すなわち最高かよ、ということ。
男たちも魅力的だけど、女もまた魅力的なんだよね。セリフがいい。基本的に男たちの物語なんだけど、そして出てくる女の人はそんなに多くないのだけど。女が、男の添え物じゃないんだ。男より潔く、男より狡猾で、でもフェミニズム的な「強い女」でもなくて、弱さや悲しさの上に立脚した強かさなんだよね。江戸時代で封建主義で家父長制、という強すぎる制約が、歪すぎる=味わい深くまた得体の知れない女性像に結実していると思う。餓狼伝の泉冴子みたいな、いかにもって感じの紋切り型の「悪い女」じゃないんだよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本家 大菩薩峠を読み終えてからのヤマンタカであるが、一言でいえば「読み易くて面白い」である。
本家の「何だこりゃ」に比べると非常に分かり易い、ただそれが物足りないような気もするが、それは贅沢な文句なのかもしれない -
『大菩薩峠』をかじった著者が、バイオレンス味で仕立て上げた剣豪小説だ。机竜之助、土方歳三、近藤勇、沖田総司をはじめとするオールスターが真剣で切り合う…。命のやり取りを恐れず、ひたすら己の力を試しあう漢たちの姿はさわやかですらある。
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簡潔な書き筋と匂い立つような情景描写はさすが。
3年にわたり新聞連載された作だというが、読みごたえがあり物語もすっきりとまとまっている。
原著に当たったことのある人の感想が気になる。 -
沖田総司がうざすぎる。主人公は机竜之助なんやけど、視点が土方歳三なもんで、ほぼ土方歳三が主人公のような…その割に土方歳三の強さがよくわからん…そのあたりが不満かな。
相変わらずの強烈なキャラクターと擬音と短い文章。読みやすいとこもあるけど、子ども向けにも感じられる。でも面白ければ問題ない。今回は面白さとしてはもう1つかなぁ。 -
久しぶりに骨太でど直球な剣豪小説を堪能できた。これこれ、こんなのを読みたかったのよ。夏の暑い日に西瓜食いながら再読したい。歳三のバラガキ感がたまらなく良いな。文句なしで面白かった!
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『大菩薩峠』を読んだ事がないのでどこまでが原作でどこからがオリジナルかは分かりませんが話に入り込めなく、何か色々と中途半端な感じで机竜之助の最後にももやもやとしてしまいました。
この作者の本はいつもさくさく読めるのですがこれはものすごく時間がかかりました…。話の進め方が私の好みとは合わなかったのだと思いますが読んでいて疲れました。 -
2017.4 作者のファンの方には申し訳ないが、感想としては落書きみたいな本だなぁ、という感じ。擬音語が多いし。