池上彰とホセ・ムヒカが語り合った ほんとうの豊かさって何ですか?

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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041048344

作品紹介・あらすじ

ホセ・ムヒカ氏と池上彰氏からのメッセージ!
日本人はほんとうに幸せですか? 

2016年4月に初来日したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領。池上彰氏との対談が実現し、
「豊かさとは何か」を語り合った。対談はテレビでも放送され大きな話題を呼んだ。
本書ではその対談を完全収録。世界で格差と貧困の問題が深刻になる中、
私たちはどうすればいいのか? 「世界でいちばん貧しい大統領」の呼び名をもつ
ムヒカ氏からの日本人へのメッセージを、池上彰がわかりやすく解説する。

◆主な内容
●対談 池上彰とホセ・ムヒカが語り合った
「日本人はほんとうに幸せですか?」 
人生で大事なのは勝利することではなく、「歩き続ける」ことです

池上解説
1 中南米に広がった反米主義、反新自由主義 
●大航海時代の覇権国、スペインとポルトガル 
●中南米に左派政権が次々に誕生した
●かつてスペインとポルトガルは世界を「二分」しようとした
●影響を受けたキューバ革命。ムヒカ氏は何と闘ったのか 
●辿り着いたムヒカ氏の結論。「暴力では世の中は変えられない」 
●中南米に広がった反米・反新自由主義ネットワーク  

2 どうして格差は広がったのか? 
●日本の貧困率は先進国でトップクラス!? 
●考え方の違う人間を受け入れる。それが「真のリベラリズム」 
●格差が拡大した要因は2つ。グローバル化とテクノロジー 
●いまの政治、経済の仕組みはトップ1%のためだけのものか 

3 日本でも学生が立ち上がった時代があった 
●世界の学生運動や大衆運動  
●世界中で多くの学生・若者が国家権力に立ち向かった
●中国の天安門事件も学生と国家権力の対立 
●医学部闘争から始まった東大安田講堂事件 
●東大と日大で始まった学生運動が全国へ広まった  

4 なぜ政治への参加が必要か?  
●世界の選挙年齢  
●あなたが、そして世界の人々が幸福を感じられる社会に 

Column
1 ~大麻合法化~
  あえて合法化することで密売組織の資金源を断つ  
2 ~キューバとアメリカの仲介~
  54年ぶりに国交正常化したキューバとアメリカの仲介役に
3 ~ノーベル平和賞~
  もし、選ばれてもムヒカ氏は辞退する? 
4 ~オバマとムヒカ~
  ムヒカ氏はオバマ大統領のアドバイザー的存在だった? 
5 池上教授の大学講義試験から「幸せ」を考える  106

■ホセ・ムヒカ氏をさらに知るための書籍紹介

感想・レビュー・書評

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  • 4回の牢獄中に科学系の本、解放されてから哲学書を読んだムヒカ氏。「知識が増えれば増えるほど、自分が虫けらのようなちっぽけな存在に感じられた」と振り返る。そして「人は孤独では生きられない」、「憎しみは建設的ではない」、「許すこと、過去を乗り越えること、異なる意見にオープンであることが大事」と悟る。現代人は時間に追われている。何のための時間か?問題は何に時間を使うかである。何かを買う時、お金で買ったのではなく、そのお金を得るために費やした時間で買っている。人生とは、自由な時間を生きる価値があるもの。

  • 読みやすくて、内容も興味深かった。心に残ったのは、「役に立つ本というのは私たちを考えさせ、生涯心に残るようなものだ。教養が与えてくれる知識の役割というのは、間違いなく、より良い人生に向けて私たちの目を開いてくれることだ」と「何かを買うとき、お金で買っているのではなく、そのお金を得るために費やした時間で買っているのだ」というムヒカさんの主張。

  • ムヒカ氏の過去があっての発言だから、その言葉は真実味があって、素直に受け入れられた。ムヒカ氏の考え方は現代日本人の実生活でも活かせられると思う。

  • 貧しい者とは、少ししか持っていない人ではなく、際限なく欲しがる人のことだ。
    また、時間=お金の考え方はとてもグッとくるものがある。
    本書のアンケートで日本人が一番欲しがっている時間。
    その時間をお金に変えるのが仕事。
    お金を大切に使うというのは時間を大切に使うことと=なんだよなぁ。
    とても勉強になりました。

  • 自分と考えが似ているのでとても共感できた。
    こんな人が政治家なら国も良くなるだろうな~。

    後半の南米の歴史もわかりやすくて良かった。

  •  「足ると知る」という能力こそが、幸せを感じられるキーワード。そのためには政治や社会・世界のことを知り、自らが考えること。
    (カウンター担当/五重の塔)

  • 指導者の中には愚かな人もいれば冷静に物事を見れる人がいる。間違っていることに気付いて方向性を転換することをしなければ、間違いはひどくなる一方ですから。

  • 2016年4月に初来日したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領と池上彰氏との対談「豊かさとは何か」はテレビでも放送され大きな話題を呼んだが、その対談を完全収録。
    それに関係する世界の歴史を「池上解説」として同時収録、こちらも例によってわかりやすく、フヒカ氏の思想とその背景を補強している。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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