最後の晩ごはん 忘れた夢とマカロニサラダ (8) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年6月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041048979

作品紹介・あらすじ

兵庫県芦屋市。
雨の夜、定食屋「ばんめし屋」を訪れた珍客は、青年の幽霊・塚本だった。
元俳優で店員の海里は、店長の夏神たちと事情を聞くことに。
なぜか今までのどの幽霊よりも意思疎通できるものの、
塚本は「この世に未練などない」と言い切る。
けれど成仏できなければ、悪霊になってしまいかねない。
困惑する海里たちだが、彼ら自身にも、
過去と向き合う瞬間が訪れて……。

優しい涙がとまらない、お料理青春小説第8弾!

感想・レビュー・書評

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  • 今回は結構泣けました。
    淡海先生が海里をモデルに執筆している小説の取材で、家族の気持ちを知りたいと言う。
    芸能界で活躍している姿だけでなく、スキャンダルまみれになった息子の姿を見たとき、何を考え、どんな行動をとるのか。
    この取材をきっかけに、海里はまたしっかり過去と向き合い、母親から今まで聞いたことのない話しを聞くことになる。
    家族って近い存在だからこそ、きちんと気持ちを聞かないと分からない事も多いんだと思う。
    また夏神さんの過去も、大きな進展がある。
    こちらも涙涙…

  • 奈津のお話が良かったです。
    あと、夏神の過去への向き合いも一旦前に進むということで

    一気読みして鮮度が落ちたからこのシリーズの続き読むのは少し先にしよう

    2023.9.17
    160

  • 夜だけ営業の定食屋〈ばんめし屋〉を舞台にした、ちょっと不思議でほんわかする物語シリーズ第八作。

    今回は塚本という青年の幽霊をメインに、シリーズの本来の形に路線を戻して展開する。
    塚本はこれまでの幽霊たちとは違い姿もはっきりしているし、普通に会話も出来る。
    彼はこの世に未練などないと言い切り成仏したがっているのだが、なら何故いまだにさ迷っているのか。

    久しぶりの奈津登場。
    暗い出自とは裏腹に前向きでサバサバした気持ちの良い彼女だが、やはり心に抱えているものはあるようだ。
    同時に海里自身もずっと抱えていた、母親に対する鬱屈した思いがあって、それが今回少し晴れたのは良かった。
    それにしても一憲・海里兄弟は正に「名は体を表す」だ。

    また店長・夏神の過去との決着にも新しい展開がある。夏神の亡くなった彼女の両親の思いにも感心。
    そして年齢のわりに無邪気な付喪神ロイドの存在にも救われる。
    このトリオは良いバランスで心地好い。
    前作では俳優業への未練を覗かせていた海里だが、今作では〈ばんめし屋〉の新たなメニュー開発に意欲的。
    やはり〈ばんめし屋〉での海里を見ていたいなぁ。

    淡海先生の、海里をモデルにした小説の完成も楽しみ。

    しかしイラストがくにみつさんに変わって、キャラクターたちが随分若返ったような。

  • 毎回感動とお腹がすく。
    今回もおもしろかった。

  • 兵庫県芦屋市。雨の夜、定食屋「ばんめし屋」を訪れた珍客は、青年の幽霊・塚本だった。元俳優で店員の海里は、店長の夏神たちと事情を聞くことに。なぜか今までのどの幽霊よりも意思疎通できるものの、塚本は「この世に未練などない」と言い切る。けれど成仏できなければ、悪霊になってしまいかねない。困惑する海里たちだが、彼ら自身にも、過去と向き合う瞬間が訪れて…。優しい涙がとまらない、お料理青春小説第8弾!

  • 最後の晩ごはんシリーズ、第8弾。
    旧友に久しぶりに会うような気持ちで読めるキャラクターたち。
    幽霊のお客様は、自分では人生に何も心残りはない、何事にも執着しないで生きてきたから、失って惜しいものなどない、なぜ成仏できないのだろう…と悩む。

    自分の知らないところで動いていた家族の気持ち。
    自分と同じように、失った人を悼んでいた誰かの気持ち。
    心の奥深くしまわれていた、自分でも忘れていた思い。
    そんなものに気づいていく。

    過去に何も悔いを持たない人はいないと思う。
    けれど…
    起きてしまった事は変えられないけれど、過去を読み解いていけば、今の何かが変わるかもしれない。

    ――プロローグ
    海里の兄嫁、五十嵐奈津は獣医さん。
    ある日連れてこられた捨て猫に、自分の過去を重ねてしまう。

    一章 久しぶりのお客さん
    梅雨時の雨続きで、「ばんめし屋」は閑古鳥が鳴いている。
    そこへ、やけにはっきり見える青年が、戸をすり抜けて入ってきた。

    二章 心の旅
    小説家の淡海は、海里をモデルに小説を書いている。
    出来上がったところまで読んで感想を聞かせてほしい、と海里は淡海の自宅に招かれる。
    その内容にショックを受ける海里だが、更に作品の厚みを出すために聞かせてほしい事がある、という依頼に戸惑う。

    三章 心を包む
    意を決して実家を訪れた海里。
    子供のころからわだかまっていた気持ちを母に吐露する。
    一方、その留守、夏神の元には弁護士が訪れていた。

    四章 旅の仲間
    同じ生い立ちでも、生きる姿勢が正反対だった。
    生き方が悪かったから、こんな結果に…?
    自分の人生をそう振り返るのはつらい。

    五章 見えないけれどそこにあるもの
    たとえ消えるとしても、たとえ消えたとしても、生きてきたこと、生まれてきたことを肯定したい。

    ――エピローグ
    缶みかん入りのマカロニサラダ、チープで懐かしい昭和の味。
    私も給食で食べたかもしれない。
    うどんみたいに柔らかいスパゲティのサラダでした。

    ―――――――――――――
    みんながつらいときにも、ロイドの一言が癒しをくれます。
    人間の心の機微もわかるようになってきたのでは?
    眼鏡のくせに(笑)
    海里の成長も嬉しい!
    ランチデートか~、お母さん、羨ましいな。
    夏神さんも、本当に良かったです。

  • シリーズ8作目。前回の感想で、大の大人の男が簡単に泣いたり赤裸々に本心を吐露しまくるのはいかがなものか…と書いたし今でもそう思うけど、今回はもう泣いて良し!夏神さん、積年の艱難辛苦がようやく報われました。おめでとう。思わずもらい泣き…ぐすぐす。明朗で優しい海里と天真爛漫なロイドの存在が、夏神にとってどれだけ救いになっただろう。奈津さんも生まれの不幸を乗り越えて素敵な家族を持つに至ったし、世の中捨てたもんじゃないなぁと思わせてくれる物語でした。シリーズがまだまだ続きますように。

  • 気が付いたら発売してた!
    登場人物のイラストが載ってるですが、
    「奈津」さんってこんな感じだったんだ。

    人物に分けて感想を書くぉ!


    「五十嵐奈津」
    「奈津」さんって施設っ子だったんですよね。
    つか、
    今までそういう人に会ったことないけど、
    やっぱり差別にいじめって普通にあるもんですか施設っ子って。
    親はいればいいってもんじゃないけどね。
    つか、
    義理の母、つまり「海里」君や「一憲」君の母親に怒られたエピソードは泣けた!
    つか、
    「特権」ですね、確かに!
    こんな嫁姑ばっかりだったら世界は平和だ!


    「五十嵐海里」
    過去の話しを親に聞きに行く!
    当時の母親の気持ちやら、
    「海里」って名前の由来なんかもでてきて、
    ちょっと涙でそうでした。
    ただ、
    「一憲」ってのはどうなの?
    ちょっとこじつけすぎない?
    つか、
    同じく「一憲」のプロポーズの言葉気になるよね!


    「夏神留二」
    懺悔の気持ちでいいのかな?
    死んだ恋人の両親に手紙を出して出して出してたら、
    弁護士が来た!
    もう、
    手紙を送るなって!
    でも、
    手紙を出したお陰で「お墓」の場所を教えてもらえることになる。
    安直に、
    ご両親と仲直りなんかしておめでとう!
    と、
    いう展開だけは避けて欲しかっただけにありなエピソードでした。

    ノーミスな人生なんてあり得ませんが、
    ノーミスで生きていきたいですな。
    そして、
    ミスっちゃってもやり直しが効く世界であって欲しいと願うね。


    「男の幽霊・塚本健」
    最初ははっきり目に見えるくらいの新鮮な幽霊でした。
    死んであの世に逝かず、
    この世に居るってことは未練があるはずなんですが、
    なにもない。。。
    なにもない。。。
    なにもない。。。
    そういう幽霊っていてもいいんじゃないかな?
    と、
    思ってたけど、
    ひょんなことからみかん?マカロニ?クソ!
    って、
    いうレベルのどうでもいいエピソードで解決を図りやがったな!
    回収できなくなって適当にまとめやがったな!
    と、
    いう感じがしたんでここだけ微妙というか残念。

    最近の草食系男子とか、
    絶食系男子とか悟り世代って言われる人って死んだら幽霊にならなさそう。
    この世に未練とかありますか?
    と、
    聞きたい。


    次は、
    改めて「海里」x「一憲」ですかね?

  • あっという間だったけど楽しかったー。奈津のビジュアル初公開。奈津への公恵の言葉が凄く泣けてしまって、しかし兄ちゃんのプロポーズのオチに海里と同じく色々引っ込んでしまったw 夏神さんがお墓参りできるようになって、本当に良かった。ほんと少ーしずつ進んでいく。淡海先生の作品がこれからカギになっていく…のかな?

  • 小学5年生のとき読書感想文書いたやつ。

  • 家族、親子の関係性を問う巻
    夏神、海里、奈津、一憲。
    そして、幽霊の塚本。

    面白くて、一日で読了。

    家族と、ちゃんと話したくなる一冊。

  • 仲直りしてからの五十嵐兄弟、ぎこちない距離だけど読んでて良いよね〜

    印象になった言葉
    『ちょっと味は違うんですけど、でも、懐かしい。あの日の嬉しかった思い出が、戻ってきました』

  • 登場人物がそれぞれ抱えている悩みが良い形で終結して、じんわり嬉しくなった。
    幽霊の彼の特別なマカロニサラダのようなものをみな持って生きているんだろうな。

  • 無くした記憶を呼び起こす8巻目。
    幽霊と常連さんをきっかけに親しい人から見た「過去の自分」に触れていく。
    苦しさを乗り越えてこれからに繋げていこうとする海里たちがとてもよかった。
    巻をしっかり積み重ねていったからこそできる話だなと思った。
    ガパオ風ライスおいしそう…

  • いやぁ、これも泣いた。
    うちの母はマカロニサラダなんて手作りしなかったけど。
    この人にとってのマカロニサラダ的なものって、多分人それぞれ、何かしらあるんだろうな。

    兄もたいがい苦手なんだけど。
    私はこの兄弟の母がイヤ。
    兄があんなになってしまったのは母のせいだと思う。
    もちろん、もともと持って生まれた性格もあるけれど。
    高校生に父親や夫の代役をさせるなんて。
    子供がいるんだからしっかりしないと!と思えないなんてね・・・どうなんだろうって。心身共に調子悪くしてた時期がある、なんて。
    結局自分の苦しみや哀しみにどっぷり浸ってただけじゃない、と思ってしまう。

  • 読了。

  • 今回は、養護施設出身の幽霊、塚本が登場。
    「ばんめし屋」の近くで、4日前に交通事故で亡くなったが、しばらく自分が幽霊だときがつかなかった。
    「ばんめし屋」に、来た時に、やりたい事、食べたい物など、この世に未練はないか聞いても、無いと答える塚本。何度もやって来ても、どーしても思いつかない。

    その間、小説家の淡海は、幽霊の塚本に取材し、海里にも取材。

    海里は、淡海の取材を受けて、母に、自分が家を出て俳優を目指した時の思いや、その後など、自分に対する思いを聞く。兄と自分の名前の由来も。ある意味、親の思い通りに育った兄弟です。なかなか泣けます。

    海里は、奈津にも話しを聞きたいと思っていたら、ばんめし屋に来てくれた。その時、塚本もいて、養護施設で育った気持ちなどを聞く。奈津は、回りにいじめられたりもしたが、獣医になると目標を持って頑張って来た。
    それを聞いて、塚本は、施設で育っても頑張れるやつもいるけど、俺は頑張れないんだよ!と、怒って姿を消す。

    塚本を心配して、海里は毎日探すが、見つからず。
    数日後、塚本は定食屋に現れ、先日の事を詫びる。
    そして、マカロニサラダを見て、昔を思い出し、ミカンの缶詰入りのマカロニサラダの思い出を語る。海里は、ミカンの缶詰入りマカロニサラダを作り、塚本はそれを食べて、成仏する。

    それと並行して、夏神は、昔の彼女の両親に手紙を送り続ける。しかし、何度も拒否され、かつ、弁護士が来て、2度と手紙を送らないよう誓約書を書く。その弁護士に、なぜ手紙を送るのか聞かれ、理由を話すと、弁護士から封筒を渡された。そこには、彼女のお墓の場所が書かれてあった。後日、無事にお墓参りをすることが出来た。

  • 孤児院で育ち若くして亡くなった若者、海里の母親の想い、夏神さんの昔の恋人問題の解決など色々あり。

  • 夏神が念願の墓参りを果たすことができ、本当に良かった。その過程も、遺族が手紙を受け取って読んで許してくれる……のではうまくいきすぎだが、そうではなく、相手の代理人の弁護士を通じて墓の場所だけ伝えてくるというのがリアルな落としどころだと思った。夏神とのやり取りから、海里の人間としての成長もますます感じられた。

  • ロイド、グッジョブ( ^∀^)!
    君の「おでかけしたい病」発動のおかげで
    二泊三日の京都社員旅行が実現したよ。
    7巻目ともなるともう
    別に事件起こらんくっても
    こういうキャラの日常読むだけで
    和めるようになるんだなぁ。

    とはいえ、後半はきっちり、ひと騒動。
    後輩の頼みで動員された遺品の片づけから
    飼い猫の幽霊をくっつけて帰ってきちゃった。
    なんとか亡くなった飼い主に会わせてあげたいと
    奮闘する面々ですが。

    オルガニートという
    手回しオルゴールが出てくるのですが
    パンチで開けた穴が楽譜になる
    レトロでかわいい楽器。
    音色もきっとやさしいのでしょうね。

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著者プロフィール

作家。監察医。講談社ホワイトハート「人買奇談」にてデビュー。代表作は「鬼籍通覧」シリーズ、「奇談」シリーズ(講談社)、「最後の晩ごはん」(KADOKAWA)、「時をかける眼鏡」(集英社)など多数。

「2023年 『妖魔と下僕の契約条件 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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