ビブリア古書堂セレクトブック ブラック・ジャック編 (角川文庫)

著者 :
制作 : 三上 延 
  • KADOKAWA
4.17
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本棚登録 : 244
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049006

感想・レビュー・書評

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  • 「ビブリア古書堂の事件手帖」の三上延さんがセレクトした、「ブラック•ジャック」のお話が13話収録されています。

    「ブラック•ジャック」とは?
    を解説するに足る13話になっていると思います。

    小学生の頃に、怖いけど、読まずにはいられなかったマンガが2作品ありまして、その1つがこの「ブラック•ジャック」です。
    手術シーンや障害、公害、奇病。現代では倫理的に表現が難しい分野をまだ人権意識の低い時代背景の影響もあって、包み隠さず、表現されています。

    小学生の頃、怖いけど、読みたい。そんな気持ちの鬩ぎ合いがありつつも、「読みたい」という好奇心が結局は大勝利し、図書館で読んでいました。

    小学生の頃は、物語の本質的な意味を理解する事ができていませんでしたが、大人になった今読むと、物語の一つ一つに「生」「死」「正義」「悪」等、考えさせられる事が多く。名作と呼ばれる所以を感じます。

    今回収録されているお話の中で特に印象に残ったのは、「ふたりの黒い医者」。
    患者の依頼によって安楽死させるドクター•キリコがブラック•シャックに語りかける場面。
    「生きものは死ぬ時には自然に死ぬもんだ。それを人間だけが無理に生きさせようとする。どっちが正しいのかねブラック•ジャック」

    医療が発達し、救われた命は何億、何十億とあると思います。私もその1人です。
    しかし、医療による恩恵を受けている人間のせいで、日々地球環境は破壊され、動物も絶滅に追いやられています。

    キリコの言葉が、突き刺さりました。

  • 手塚治虫・三上延=編『ビブリア古書堂セレクトブック ブラック・ジャック編』角川文庫。

    『ビブリア古書堂の事件手帖』の最終巻を読む前に…

    手塚治虫の『ブラック・ジャック』は全話リアルタイムで連載作を読んでおり、揚げ句に単行本も全て持っているのだが、久し振りに読んでも面白い。間違いないというか、文句の付けようのない作品なのだ。

    それにしても、見事なセレクトである。一つ一つの作品を何故セレクトしたのかが、丁寧に解説されており、いずれも納得出来るものだった。

    三上延の手塚治虫の『ブラック・ジャック』への思いを綴った巻頭エッセイに始まり、いずれも名作の13話を収録。

  • ビブリア古書堂シリーズ 本編は終わってしまったのですが
    番外編が出たので読んでみました。
    今回は丸々『ブラックジャック』!

    『ブラックジャック』は妹が20年位前(?)に出版されなおされたもの(?)を買ってたので、所々読んだ程度でした。

    セレクトされたものと、三上氏の解説と相まって、とてもよかったです。
    そして、妹の『ブラックジャック』を借りてみよう。


    また、ブクログで自分の本棚を検索して『栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック』の
    自分の感想で『フローテ公園の殺人』の続きが気になるけど
    地域の図書館にはないし、アマゾンでみるとマーケットプレイスの高額のしかないし。
    と書いていたのですが
    今、図書館のOPACで検索したらヒットしたので、予約入れました。
    自分の感想も年月経つと忘れているので、こういうときもブクログが役立ってますね。

  • 入院中病院の売店に並んでいて欲しくなり買ってしまった一冊。実家にはコミックス全巻あるけど手元に置いておきたかった。所収されたどの物語も覚えていて懐かしい。けど時代の変化で表現が変えられていることを知ってちょっと愕然。それでは手塚先生の真意が伝わらないんじゃないか。三上さんが解説で埋めてくれているけど。

  • 文庫本ではあるが中身は漫画「ブラック・ジャック」
    の代表作とビブリア著者のコメント。
    栞子さんも五浦大輔も出てきません。

  • 久々にブラックジャックを読んだ。
    やっぱり手塚治は面白い。

  • ②以前、文庫で揃えていたブラック・ジャックですが、初めて読むものもいくつかありました。やはり面白い。三上さんの解説も良い。

  • ブラックジャックがメインだったのね。

  • ビブリア古書堂がセレクトする書籍、
    どんな本が紹介されているのかとわくわくどきどき。
    でもこの本ではサブタイトルにちゃんと載っていました。
    「ブラック・ジャック編」と…。

    この本では
    ビブリア古書堂シリーズの作者三上延さんがセレクトした
    手塚治虫のブラックジャックの話が紹介されています。
    ブラック・ジャックも話が多いのですが、
    その中から三上さんがこれは外せないと、
    選りすぐった話ばかりでした。

    ブラックジャックは私も全部読んでいるわけではありませんが、
    それでもやはりいいなあと感動した話がいくつかあります。
    ブラック・ジャックの相棒(?)ピノコの誕生や
    ブラックジャックの生い立ちなど
    特に興味深いものでした。
    もちろん、この本でも取り上げられていました。
    懐かしい思いで、
    シリーズを最初から読み直した気分になりました。

    今でこそ使われない障害者を差別するような用語も
    作品の中では使われていたままで編集され、
    だからこそ、より一層の悲壮感、リアル感が感じられます。
    やっぱり、手塚治虫さん、偉大でした。
    満足のいくセレクト、でした。(拍手)

著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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