天衣無縫 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.33
  • (1)
  • (4)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 114
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049136

作品紹介・あらすじ

太宰治、坂口安吾とともに無頼派として活躍し、大阪という土地の空気とそこで生きる人々の姿を巧みに描き出した短編の名手による表題作を始め「夫婦善哉」「俗臭」「世相」など代表的作品を集めた傑作選。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 織田作之助の短編集。「天衣無縫」が未読だったので。
    どの短編集にも「夫婦善哉」はもれなくついてきて、読む度にだんだんとダメ男っぷりが憎めなくなってきた。
    「女の橋」「船場の女」「大阪の女」の3部作は因果応報が見事にまとまる。近松門左衛門の影響が大きいのかな。
    どの話も軽妙な大阪弁の会話部分は、いつも思わず音読しまいそうになってしまうのだが、随所にでてくる特異な表記法「〜ィ」の音読がよぉわからしまへんのんや。

  • 最初に読んだ時はダメ男にイラついて「夫婦善哉」と「天衣無縫」だけで挫折したんだけど、青山光二さんの『青春の賭け』を読んでオダサクの人間性や彼の生きた時代の空気に触れたお陰もあってか、2回目は面白く読めた。
    「女の橋」「船場の娘」「大阪の女」の3部作がドラマティックで面白い。身分違いの報われない恋とみじめな人生の果てに、世代を超えて続く夢。戦火の中で燃え盛る橋を渡って生き延びる女性のたくましさが作品の根底をなしているように感じられた。
    「世相」でオダサクが「青春の逆説」として語っているのが無頼派の心理なのかもしれない。

  • 天衣無縫のみ読了。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1913年10月、大阪市生まれ。1933年から創作活動を開始し、1938年に小説「雨」を発表。1940年に「俗臭」が第10回芥川賞候補となる。同年に発表した「夫婦善哉」が改造社の第1回文藝推薦作品となり、以降、本格的に作家活動を開始。1946年4月に発表した「世相」が評判を呼び、作品発表の機会が劇的に増えるも、1947年1月、肺結核のため東京にて死去。その直前に評論「可能性の文学」を発表し、作風の転換を図っていた矢先のことだった。太宰治、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれ「オダサク」の愛称で親しまれた。

「2019年 『織田作之助 女性小説セレクション 怖るべき女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

天衣無縫 (角川文庫)のその他の作品

織田作之助の作品

天衣無縫 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする