夏からの長い旅 新装版 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年7月25日発売)
2.73
  • (0)
  • (4)
  • (8)
  • (10)
  • (0)
本棚登録 : 100
感想 : 10
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784041049211

作品紹介・あらすじ

日常を脅かす過去からの刺客。「銃声響くあの夏」はまだ終わっていない。
名作ハードボイルドがいま蘇る!

充実した仕事と、出来たばかりの恋人・久邇子との逢瀬……
工業デザイナー・木島の平穏な日々は、自宅に放火されたことをきっかけに一転した。
不審な出来事は続き、木島は誰かに命を狙われていると感じるが、心当たりはない。
だが、久邇子の車に悪戯書きされた一文を見た時、忘れようとしていた遠い夏の記憶が蘇る。
鍵は一枚の写真にある――木島は調査を開始するが……。
ハードボイルド・サスペンスの名作!

解説・北方謙三

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公・木島(38歳)は久邇子(くにこ/33歳)と出会い、二人は引かれ合うが、何者かから命を狙われはじめる。

    作品が発表されたのは1985年(昭和60年)だそうだ。「おニャン子クラブ」の放送が始まり、ファミコンのスーパーマリオブラザーズが話題になった年。

    舞台は東京。といってもレインボーブリッジやベイブリッジ、新都庁さえまだない。当然スマホもなければパソコン、インターネットもない。電話は公衆電話。そんな時代。

    生活感のない部屋の冷蔵庫にはなぜかビールだけは入っている。タバコはメンソール。仕事はインダストリアル・デザイン。黒を基調としたオフィス。馴染のバー。友人であり話したくない過去を持つ店主。夜の首都高。京浜島。羽田から飛びたつ飛行機。男と女の会話は遠回し。シャレオツですなあ。

    トレンディードラマってこんなだったかも。とか思って調べたら男女七人は1986年らしい。
    ストーリーがどうこうより古臭さが気になってしまった。

  • 飲酒運転ダメ!絶対!

  • 一風変わった仕事から、普通のお仕事をする人に転身した主人公の過去が現在の平穏な生活を脅かすストーリー展開が薄ら寒くて、怖かったです。

    私があまり読んだことのないジャンルであるハードボイルド小説なのですが、苦手だと思いつつ、読むてが止まらない不思議な中毒性があるお話です。

    本書に限らず、ハードボイルド小説は苦手だなぁと思いつつ、なぜか読んでしまうのはなぜなのか?
    どう転ぶか分からない結末が楽しみの1つとなっていると気がつきました。

    ちょっと人生に疲れた感のある主人公が、日々の生活に見いだした幸せを感じはじめたころに、事件が発生! あれよあれよという間に大変なことになり、本当にはらはらしました。

    お話といえども、主人公には幸せになって欲しいものですね。

  • 毎回思うのが、主人公が美女とサクッとくっつきすぎ。

    主人公は男性の理想像ですかね。

    それありきでないとお話が始まらないし進まないからいいんですけど。

    最期までどうなるか分からないハラハラ展開、お決まりな感じだけど好きです。

  • 大沢在昌さんのハードボイルド。
    1985年の単行本化されて1991年に文庫本化。
    それがこの度「新装版」として出版された。
    今から32年前の小説だから少し違和感があったが、その一番の原因は登場人物が携帯電話を使っていないことだった。
    当時は。当たり前のことだが、外で用事をこなすのに公衆電話で色々とやり取りをしていたのだ。
    そのことが物語のスピード感にも違いを及ぼしている。

  • どこかで出会ったような小説だ。

  • 面白いかどうかは別としてハードボイルドというものを強く意識させられる。文体が硬すぎるのと内面的な描写が多く展開が少ないのでのめり込めなかった。

  • この作品は初めて読む。あまりミステリっぽくないのが、かえって新鮮だった。ちなみに、大きな書店の棚には前の版も並んでいた。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大沢在昌の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×