アウトサイダー 陰謀の中の人生

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049235

作品紹介・あらすじ

全世界を揺るがした話題作!

わずか15歳で大学進学資格試験に合格し、17歳でイギリス空軍に入隊、19歳で幼い頃の夢を叶えパイロット記章を手にしたフォーサイスは、世界を股にかけて活躍するジャーナリストに。5カ国語を流暢に操り、ドゴール大統領暗殺未遂事件を間近で取材、旧東ドイツ国家保安省を欺きアメリカ空軍に協力し、第三次世界大戦の引き金を引きかけ、ナイジェリアで史上稀に見る悲惨な独立戦争に巻き込まれていく……。イギリス、フランス、旧東ドイツ、イスラエル、旧チェコスロヴァキア、ナイジェリア、国境を超えて描かれる小説のような人生を初めて明かした衝撃作! 解説:真山仁

感想・レビュー・書評

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  • 2021年1月3日読了

  • フォーサイス氏の名作三作といえば迷わずに
    「ジャッカルの日」「オデッサ・ファイル」
    「戦争の犬たち」
    この三作品を選ぶ。

    フォーサイス氏の作品はどんどんその世界観に引き込まれ、
    気が付くとリピート読み、コレクターになっている。
    中毒性があるほど面白いと思っている。

    若かりし頃から貴重で豊富な体験に満ち、
    国際感覚が豊かなフォーサイス氏であるからこその作品が数えきれないほどいっぱいある。
    その裏側を垣間見たような気になった。

  • フォーサイスができるまでの自伝。小説を書くまでの経験と、小説を書くための現地取材力が作品の微細なリアリティにつながっており、読ませる力になっていることがわかった。フォーサイスを読んで外れがない理由がここにある。

  • ジョン・ル・カレとフレデリック・フォーサイスは私の中では
    スパイ小説の2大巨匠だ。尚、異論は喜んで認める。

    ジョン・ル・カレは『地下道の鳩』と題した回想録を出版した。
    各章それぞれが、まるで短編小説を読んでいるようだった。

    そして、フォーサイスの自叙伝もまた、珠玉の短編小説てんこ盛り
    と言う感じだ。否、こちらはご自身が世に送り出したスパイ小説
    以上にスリリングと言った方が妥当かもしれない。

    作家の自叙伝だからいくらかは話を持っているとは思う。それでも、
    空軍除隊後、ジャーナリズムの世界に飛び込んで経験したことは
    後のスパイ小説家としての財産にもなったのだとうろと感じるし、
    ジャーナリストとしての経験がなければ数々の作品で読者を魅了
    することもなかったのではないか。

    地方紙の記者としてジャーナリストとしての第一歩を踏み出した
    フォーサイス。その後、偶然と幸運に恵まれロイター通信、BBCと
    移籍して行くのだが、ロイターとBBCに在籍した際にパリや東ドイツ、
    ナイジェリア内戦で見聞したことが作家としての作品に生かされる
    と共に、ナイジェリア内戦での経験は彼の反骨精神を感じさせる。

    特にBBC本社及びイギリス政府が詳細を隠しておきたかったナイ
    ジェリア内戦についてはかなりの紙数をさいていることもあり、
    飢餓に見舞われた人々の描写には、不覚にも涙が零れた。

    BBCを辞めた後に作家となるのだが、初期三部作の裏話も満載だ。

    それにしても…だ。諜報機関の協力者であり、元ジャーナリストで
    もあり、スパイ小説家でも、投資信託詐欺にあって財産がすっから
    かんになるなんて。しっかりして!フォーサイスさん。

    細かいエピソードを取り上げたらキリがない。全編、ワクワク
    ドキドキの自叙伝だ。内容をどこまで信じるかは、読み手次第
    だけどね。

    私は信じたいわ。だってスパイ小説を書いている人よ。その人の
    人生が平凡なはずはないもの。

  • 海外特派員から小説家になった人生。若い頃の夏休みに、ヨーロッパ各国で過ごして語学をマスターした事が原点か。

  • 2018.4 本当の実話?映画みたいな人生送る人 本当にいるんだ。

  • 小説よりも面白い、フォーサイスの人生。フランス語、ドイツ語、に堪能になった少年時代の出会い、更に、パイロットしての訓練経験、ビアフラでの出会い等、次から次へと、であります。これは、小説より面白い、人生であります。

  • 歴史背景をよーーく知っていないと100%楽しめないかもしれない。
    作者の勘違いで、戦争を引き起こしそうになったという小話はおもしろかった。
    歴史の教科書を読んでいても、ひょんなことから戦争が始まることがわかるし、あぶないところだった…

  • [半歩先から,半歩外から]『ジャッカルの日』,『オデッサ・ファイル』等の国際スパイ小説で知られる小説家のフレデリック・フォーサイスが,自身の半生を振り返った回顧録。空軍に入隊し,ジャーナリストとしても活躍した人物は,いかにしてリアリティに重きを置いた作品を手がけるようになったのか......。訳者は,英米文学の翻訳家として活躍する黒原敏行。原題は,『The Outsider: My Life in Intrigue』。


    クーデターを仕掛けたという噂も立った人物が手がける自叙伝が面白くないはずがない。それに加え,ハッと目がさめるような記述が読者をぐいぐいと引き込んでいきます。ジャーナリストとしてのあるべき姿についても力説がなされており,フォーサイスの小説を読んだことがない読者でも十二分に楽しむことができるかと。

    〜「銀行強盗はただの犯罪だが,一国を倒すというのは何かこう品があるね」〜

    フォーサイスの小説作品も読んでみよう☆5つ

  • インテリジェンスな手嶋氏が絶賛した本。著者はスパイ小説の名手だが、実際には、小説よりも奇なりなすさまじい人生を歩んでいる。

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著者プロフィール

1938年イギリス生まれ。空軍のパイロットなどを経て、ロイター通信、BBC放送の記者を勤めた後、作家に。71年ドゴール暗殺をテーマに書いた長編『ジャッカルの日』で小説家としてデビュー。綿密な取材とストーリーテリングの天賦の才で世界をわかせ続けている。著書に、『オデッサ・ファイル』『戦争の犬たち』『神の拳』『アフガンの男』『キル・リスト』、小説のような半生を描いた自伝『アウトサイダー』など多数。

「2022年 『ジャッカルの日 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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