バカボンのパパと読む「老子」 実践編 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2016年12月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784041049259

作品紹介・あらすじ

老子にならって
「いらない言葉はお返しするのだ」
日々の暮らしに役立つ。「バカボンのパパ語訳」による老子本、実践編の登場!

「バカボンのパパ」の言葉による「老子」の超訳を試みた『バカボンのパパと読む「老子」』(角川文庫)。今回は、その実践編。老子を学び、いかにその知恵を日々の暮らしに取り入れていくのか? いかに「道(TAO)」とともに生きていくのか? これを、バカボンのパパとともに考えていく。老子の原文からくみとれるポイントと、身近に感じられる逸話を交互に積み上げていくスタイルで、いろいろと生きづらい日々を少しでも変えるためのヒントを、ドリアン助川がやさしく、そして強く語りかける。映画化され、大ヒットとなった著者の小説『あん』の原点がここに。現代社会に悩むすべての人に贈る応援の書。

(主な内容)
はじめにのはじめに、なのだ
一、老子って、誰なのだ?
二、TAOを知るのだ
三、無為なのだ
四、TAOのリズム、なのだ
五、無駄は本当に無駄なのか?
六、所有するとビンボーになるのだ
七、いらない言葉はお返しするのだ
八、孤独と向き合うのだ
九、折れてくじけて強くなるのだ
十、無理をせず、毎日少しずつでもやるのだ
十一、争うべからず、なのだ
十二、小さな命に教わるのだ
十三、ぶれぶれこそまっすぐなのだ
十四、足ることを知る、なのだ
十五、大きなことは小さなことから始まるのだ
あとがきにかえて、なのだ

感想・レビュー・書評

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  • 考え方が大きく変わるきっかけになりそうな本。田我流味を感じるし、多分彼はこれを読んでる。笑
    本の中に答えを見つけた気分になれました。
    実際のエピソードというか、日常での考え方を盛り込んでくれたので共感しやすかった。全部の章が納得できるわけではなかったけど、今はそれでいいと思う。わかる時が来るかもしれないし。

    ---
    あれが欲しいこれが欲しいと欲の塊になっている人は、結果として現れたものの姿しか観ることができない。無欲の人のみが、現象の向こう側にある、見えない本質を観ることができる。言葉でわかるようなものはTAOではない。

    全ての感覚は、相対性のもとに成り立っている。褒められたとしてもその座に居座り続けてはいけない。褒められたということに満ち足りてその座を後続に譲るべき。惜しまれるうちに退く、愛でられている間にそっと去る。去り際が美しい人が人に好かれるコツ。

    人間は無駄を含めて、1日を成り立たせている。しかもその無駄な部分に生きていく味わいが隠れている。

    全ての煩悩は所有欲から発している。
    世界中に所有しているものはひとつもない。でも、自分が生きている間は、観る、聴く、触れる、といった方法で世界と関係を持つことができる。
    囲いを作る人生。よそとここを区別する人生ではなく、生まれながらにして世界が与えられているという自由で豪快な感覚を持つ。
    表層の現象を所有するとかしないとかではなく、内なる目を持って世界を捉え、本質的な関係を構築できる自身を養う。

    人間には肉体というものがあり、肉体はなんでも取り入れようとしてしまう。食べ物のような物質的なものも言葉のような物質ではないものも。ただ、なんでも受け取ってしまうと心が疲れてしまう。だから、自分にとって悪い言葉は、「受けとりません、お持ち帰りください」というスタンスで相手に返す。

    人生の指標となるような貴重な気づきを得られるのは、たいていが孤独や寂しさの中にある時。選ばれてない時が、選ばれてる時。孤独に苛まれたら、「しめた、むっちゃラッキー。」と言葉に出してみる。

  • 老子とは、TAOを知る、所有は貧乏、いらない言葉はおかえしするのだ、孤独と向き合う、無理せず毎日こつこつ、争うべからず、小さな命に教わるのだ
    ぶれぶれこそ真っ直ぐなのだ、足る事を知るなのだ、大きなことは小さなことから始まるのだ

  • 実践編もよかった。『あん』を思わず買ってしまった。いろいろ回り道をしてもいいんだなーってあらためて思う。先に進む人を見て不安になったり、環境が変わって落ち着かなかったりするけれど、結局は自然に逆らわずに生きるのがらくちんなのかな、と思った。折に触れてまた読みたい。

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著者プロフィール

作家、詩人、歌手。明治学院大学国際学部教授。
1962年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。
1990年にロックと詩の朗読を融合させたバンド「叫ぶ詩人の会」を結成しデビュー。95年からは若者の悩み・苦しみに向き合う深夜ラジオ番組のパーソナリティーを務めた。1998年長野パラリンピックの大会歌『旅立ちの時』を作詞。
1999年にバンド活動を休止、3年間ニューヨークに滞在、当地で同時多発テロを目の当たりにする。
帰国後、本格的に作家活動に入り、映画化もされた『あん』など、数多くの作品を世に送り出してきた。
「叫ぶ詩人の会」以降も、作家活動と並行して複数のグループで朗読や歌による表現活動を続けている。

近著として『線量計と奥の細道』(幻戯書房、集英社文庫)、『新宿の猫』(ポプラ社)、『水辺のブッダ』(小学館)、『寂しさから290円儲ける方法』(産業編集センター)、『動物哲学物語 確かなリスの不確かさ』(集英社インターナショナル)、『太陽を掘り起こせ』(ポプラ社)など。サン=テグジュペリ『星の王子さま』(皓星社)はフランス語原作から全訳した。

「2025年 『幸運であるトムとセセリチョウの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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