バカボンのパパと読む「老子」 実践編 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049259

作品紹介・あらすじ

老子にならって
「いらない言葉はお返しするのだ」
日々の暮らしに役立つ。「バカボンのパパ語訳」による老子本、実践編の登場!

「バカボンのパパ」の言葉による「老子」の超訳を試みた『バカボンのパパと読む「老子」』(角川文庫)。今回は、その実践編。老子を学び、いかにその知恵を日々の暮らしに取り入れていくのか? いかに「道(TAO)」とともに生きていくのか? これを、バカボンのパパとともに考えていく。老子の原文からくみとれるポイントと、身近に感じられる逸話を交互に積み上げていくスタイルで、いろいろと生きづらい日々を少しでも変えるためのヒントを、ドリアン助川がやさしく、そして強く語りかける。映画化され、大ヒットとなった著者の小説『あん』の原点がここに。現代社会に悩むすべての人に贈る応援の書。

(主な内容)
はじめにのはじめに、なのだ
一、老子って、誰なのだ?
二、TAOを知るのだ
三、無為なのだ
四、TAOのリズム、なのだ
五、無駄は本当に無駄なのか?
六、所有するとビンボーになるのだ
七、いらない言葉はお返しするのだ
八、孤独と向き合うのだ
九、折れてくじけて強くなるのだ
十、無理をせず、毎日少しずつでもやるのだ
十一、争うべからず、なのだ
十二、小さな命に教わるのだ
十三、ぶれぶれこそまっすぐなのだ
十四、足ることを知る、なのだ
十五、大きなことは小さなことから始まるのだ
あとがきにかえて、なのだ

感想・レビュー・書評

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  • 考え方が大きく変わるきっかけになりそうな本。田我流味を感じるし、多分彼はこれを読んでる。笑
    本の中に答えを見つけた気分になれました。
    実際のエピソードというか、日常での考え方を盛り込んでくれたので共感しやすかった。全部の章が納得できるわけではなかったけど、今はそれでいいと思う。わかる時が来るかもしれないし。

    ---
    あれが欲しいこれが欲しいと欲の塊になっている人は、結果として現れたものの姿しか観ることができない。無欲の人のみが、現象の向こう側にある、見えない本質を観ることができる。言葉でわかるようなものはTAOではない。

    全ての感覚は、相対性のもとに成り立っている。褒められたとしてもその座に居座り続けてはいけない。褒められたということに満ち足りてその座を後続に譲るべき。惜しまれるうちに退く、愛でられている間にそっと去る。去り際が美しい人が人に好かれるコツ。

    人間は無駄を含めて、1日を成り立たせている。しかもその無駄な部分に生きていく味わいが隠れている。

    全ての煩悩は所有欲から発している。
    世界中に所有しているものはひとつもない。でも、自分が生きている間は、観る、聴く、触れる、といった方法で世界と関係を持つことができる。
    囲いを作る人生。よそとここを区別する人生ではなく、生まれながらにして世界が与えられているという自由で豪快な感覚を持つ。
    表層の現象を所有するとかしないとかではなく、内なる目を持って世界を捉え、本質的な関係を構築できる自身を養う。

    人間には肉体というものがあり、肉体はなんでも取り入れようとしてしまう。食べ物のような物質的なものも言葉のような物質ではないものも。ただ、なんでも受け取ってしまうと心が疲れてしまう。だから、自分にとって悪い言葉は、「受けとりません、お持ち帰りください」というスタンスで相手に返す。

    人生の指標となるような貴重な気づきを得られるのは、たいていが孤独や寂しさの中にある時。選ばれてない時が、選ばれてる時。孤独に苛まれたら、「しめた、むっちゃラッキー。」と言葉に出してみる。

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著者プロフィール

ドリアン助川 訳
1962年東京生まれ。
明治学院大学国際学部教授。作家・歌手。
早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。
放送作家・海外取材記者を経て、1990年バンド「叫ぶ詩人の会」を結成。ラジオ深夜放送のパーソナリティとしても活躍。担当したニッポン放送系列『正義のラジオ・ジャンベルジャン』が放送文化基金賞を受賞。同バンド解散後、2000年からニューヨークに3年間滞在し、日米混成バンドでライブを繰り広げる。帰国後は明川哲也の第二筆名も交え、本格的に執筆を開始。著書多数。小説『あん』は河瀬直美監督により映画化され、2015年カンヌ国際映画祭のオープニングフィルムとなる。また小説そのものもフランス、イギリス、ドイツ、イタリアなど22言語に翻訳されている。2017年、小説『あん』がフランスの「DOMITYS文学賞」と「読者による文庫本大賞(Le Prix des Lecteurs du Livre du Poche)の二冠を得る。2019年、『線量計と奥の細道』が「日本エッセイスト・クラブ賞」を受賞。翻訳絵本に『みんなに やさしく』、『きみが いないと』(いずれもイマジネイション・プラス刊)がある。

「2023年 『こえていける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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