孤狼の血 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.11
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本棚登録 : 633
レビュー : 101
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049549

作品紹介・あらすじ

常識外れのマル暴刑事と極道の、プライドを賭けた戦い。作家、マスコミほか多くの賞賛を集めた、圧巻の警察小説。

緻密な構成、卓抜したリアリティ、予期せぬ結末。いやあ、おもしろい。正統派ハードボイルドに圧倒された。
――黒川博行氏(作家)

日本ミステリ史に残る、今世紀最高の悪徳警官小説だ。
――茶木則雄氏(書評家)

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが……。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく――。

感想・レビュー・書評

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  • H30.9.24 読了。

    ・昭和63年の広島を舞台にした警察対暴力団、暴力団対暴力団を描いたハードボイルド作品。最後まで目が離せない展開、正義とは何か?、広島弁などなど、いやあ良かった。面白かった。
    映画「孤狼の血」「トレーニング デイ」も観てみたい。また、「凶犬の眼」も読みたい。

  • 柚月裕子『孤狼の血』角川文庫。

    文庫化されたので再読。再読しても、なお面白い。

    これまでの柚月裕子の作品とは全く違う世界のハードボイルド警察小説。ミステリーとしても面白いし、全編に渡り計算された構成が凄い。終盤間際までに自分が頭の中に描いていた結末の予想は大きく覆され、見事な仕掛けに驚かされた。

    広島の所轄署の捜査二課に配属された新人刑事の日岡は、先輩刑事の大上とともに暴力団系列の金融会社に関連する事件の捜査に当たる…

    大沢在昌の『新宿鮫』と安達瑶の『悪漢刑事』、横山秀夫の『64』、昭和のヤクザ映画の良いところをスパイスにしたような見事な作品。特に『新宿鮫』に関して言えば、鮫島のような秘密をひた隠しにする歯切れの悪さが無いところに柚月裕子の思い切りの良さを感じる。

  • 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。飢えた狼のごとく強引に違法捜査を繰り返す大上に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて金融会社社員失踪事件を皮切りに、暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが…。正義とは何か。血湧き肉躍る、男たちの闘いがはじまる。

  • 映画を鑑賞した後、気になって手に取ってみた原作本。

    映画に比べると暴力シーンが少なく、大上のアウトローぶりや日岡の青臭い正義感もだいぶ抑えられている。ストーリーも、映画はドラマティックに演出しすぎてやや強引な展開もあったが、小説はよくまとまっていて、読者が視点を重ねる日岡の心情の推移も丁寧に描かれているため、感情移入しやすかった。煙草屋のお婆ちゃんがショートピースのカートンを持参するシーンは涙なしには読めません。

  • 柚月裕子は面白いとは思ってたけど 全く毛色の違う面白さ。このひと こんな骨太のハードボイルドかけるんだー。さすがプロだね。驚いた。
    大上の魅力に引き込まれ 一気に仁義なき戦いの世界に。
    解説に 大上を評して 粗にして野だが卑ではない とあったけど まさしくその通り。こんなにこの言葉にぴったりな人がいるだろうか。
    なんといっても広島弁。カッコいいー。
    広島弁って 汚いってイメージあったけど 大上のイメージとぴったり相まって カッコ良すぎー。
    ストーリーもバツグンに面白く 二転三転。
    衝撃の結末に口あんぐり。その衝撃が消えぬ間に エピローグのすっかりたくましくなった日岡にニヤリ。
    でも何よりの衝撃は 大上の死だな。
    まさか殺るとは…。
    今後の柚月裕子ますます楽しみ。
    映画化されるんだね。キャストは全くわたしのイメージと違うケド…笑。

  • 最初はなんか読み辛かったけど、後半はすらすら読み進めた。任侠映画など見ないので、どこまでが現実にあるのかわからないけど、捜査二課やヤクザについて雑知識が得られた。

  • 読み終わる頃にはすっかりガミさんの虜に。
    本当にかっこいいなぁ〜〜〜

    飢えた狼のごとく強引な捜査を繰り返す大上だが、自分にとっての「正義」がはっきりしていて、だからこそ何に対しても物怖じしないし、実際の行動に移せるだけの人脈、情報も持っている。

    口は本物のヤクザ以上に悪いし滅茶苦茶なおっさんだけど、何かついていきたくなってしまう日岡さんの気持ちがよく分かります。

    ガミさんの意志を引き継いだ日岡さんは、ガミさんを超える警察官になるんだろうね…
    素敵な話や…(T-T)

  • 警察小説とヤクザ小説が見事に融合した一冊。女性の作者が書いたとは思えないほど、生々しい男の世界が描かれている。ミステリーの要素のあるピカレスク小説でありながらも、一人の青年の成長の物語でもある。

  • 素晴らしかったー。この小説を女性の作家さんが書いたなんて!正義とな何か?1頁目をめくった瞬間から物語の舞台へ。今居る私の周りの空気感も一気に変わってしまったかのように引き込まれます。日岡と大上。最後はまさかの展開で放心状態(2重のまさかに遭遇)。この先、大上を追う日岡の成長をまだまだ読みたい!圧倒的に面白かった!

  • 映画の日に何気なく久しぶりにヤクザモノでも観ようと鑑賞したらビックリするぐらい面白く興奮してしまった。調べたら小説で出版されていると知り本屋で即買い。映画では視覚的(養豚場、ラストのカチコミ)小説では映画でそれ程前面には出ていなかったチャンギンと大上の友情、小料理屋志乃での大上、晶子、日岡の心理描写。最後に日岡のとった想いと行動。小説も映画もお互いを補完し合っている素晴らしい作品に出会えました。

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著者プロフィール

柚月 裕子(ゆづき ゆうこ)
1968年生まれ。岩手県出身、山形県在住の小説家。2008年『臨床真理』で第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー。2013年同作で第15回大藪春彦賞、2016年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、同年『慈雨』で「本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10」第1位をそれぞれ受賞。2017年、『盤上の向日葵』で第7回山田風太郎賞候補、2018年本屋大賞ノミネート。
代表作として、テレビドラマ化された『最後の証人』『検事の本懐』を含む「佐方貞人シリーズ」。また、2018年に映画化される『孤狼の血』。

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