凶犬の眼

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 409
レビュー : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049556

作品紹介・あらすじ

捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。日岡が目論むなか、国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡は思いもよらない行動に出る……。

警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた、狂熱の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 柚月裕子『凶犬の眼』角川書店。

    『孤狼の血』シリーズ第2作。『慈雨』から『孤狼の血』と今や男性作家よりも男らしい傑作を上梓し続けている柚月裕子がまたも男の小説を描いてみせた。面白い。しかも、まだ続編の余地がありそうだ。

    主人公は『孤狼の血』で広島の所轄署の捜査二課に配属され、大上と共に暴力団系列の金融会社に関連した事件の捜査にあたった新人刑事の日岡秀一である。その後、所轄署から田舎の駐在所に左遷された日岡は、懇意のヤクザから得たきっかけを手掛かりに再び陽の当たる場所へと這い上がる決意を固める……

    作中の舞台は中国地方なのだが、横手の錦秋湖が登場し、違和感を覚えた。横手は秋田県の地名で、錦秋湖は岩手県の西部にあるダム湖である。柚月裕子が岩手県出身で山形県在住であることから、東北地方に対する思いなのかも知れない。

    滅多にハードカバーには手を出さないのだが、本好きの父親に『孤狼の血』を貸したところ、そのお礼なのか父親が読み終えた本書を付けて返された。

  • 「孤狼の血」シリーズ第2弾。
    僻地の駐在所勤務になった日岡秀一巡査。ある日小料理屋で知り合いのヤクザからある男を紹介される。彼は対立する組の組長殺しで指名手配を受けている国光寛郎だった。国光は日岡に、自分が犯人であることを認め、もう少し時間が欲しいと言う。日岡は、国光は互いを信じられるのか。。。
    山一抗争がモデルだというのは、読んでいてすぐに分かったが、国光寛郎のモデルが実在していたとは知らなかった。前作同様、今作もハードボイルド色満載で面白かった。しかし、日岡にもっと葛藤する様子があってもいいような気がした。

  • 『孤狼の血』シリーズ第二幕。所轄から田舎駐在勤務となった日岡。「志乃」で一ノ瀬、瀧井と共にいた義誠連合の国光と出会う。国光は敵対する組長を暗殺したとして雲隠れしていた人物。その後、日岡の勤務している土地に姿を現し、やり遂げることがあり、それが終われば日岡に逮捕してもらうと告げる。抗争の結末、日岡、国光二人の運命は…。大上の圧倒的存在はないものの、国光の仁義、器の大きさが味であり、空気感、ビシッとしたものは充分感じることができた。正義ではなく仁義、圧倒されたなあ。自分は、やくざ、やくざ寄りの人でもなく、やくざと同意見だというわけでもないけれど。国光の生き方、日岡との信頼関係が物語の中でうまく描いていた。日岡が国光と会合するときの緊張感も。日岡のその先が気になるし、自作早く読みたい。期待大でたっぷり楽しみたいのもあり、こちらを読む前に『孤狼の血』を復習しておいた。だから2冊分の時間、このハードボイルドの世界を味わえてしまってる。良かった。

    • ひとしさん
      やっぱり柚月裕子さんいいですよね!孤狼の血、映画も観に行ってしまいました(笑)
      初めて自分の意思で既読の本を読もうと思います!
      映画も早...
      やっぱり柚月裕子さんいいですよね!孤狼の血、映画も観に行ってしまいました(笑)
      初めて自分の意思で既読の本を読もうと思います!
      映画も早速続編が出るとか。見逃せません。
      2018/06/02
    • ひとしさん
      映画は結構グロいシーンがありますが、結構面白かったですよ!
      私も孤狼の血で柚月裕子さんのファンになりました!好きな作家さんがいるって幸せで...
      映画は結構グロいシーンがありますが、結構面白かったですよ!
      私も孤狼の血で柚月裕子さんのファンになりました!好きな作家さんがいるって幸せですよね!
      2018/06/03
  • 所轄署から田舎の駐在所に移動となった日岡秀一は、
    穏やかな毎日に虚しさを感じていた。
    そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、
    敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。
    彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。
    日岡が目論むなか、国光は自分が指名手配犯であことを認め
    「もう少し時間がほしい」と直訴した。
    男気あふれ国光と接するにつれて、日岡のなかに
    思いもよらない考えが浮かんでいく…。

    前作の「孤狼の血」が映画化されたようですね。
    私は「孤老の血」が未読の為、何が起きたのか
    どうして日岡は所轄の捜査四課から田舎の駐在所に左遷されたのか?
    先輩刑事のガンさんは亡くなったのか…?
    色んな謎が読みながら頭に浮かびましたが、
    この本はこの本だけでも十分楽しめました。

    しかし、前作を読んでいないためか、ヤクザの組の抗争…。
    組同士の相関関係も読んでも読んでも難しく頭に入らず

    • ひとしさん
      しのさんおはようございます!
      こちらも良かったですが、是非『孤狼の血』を読んでいただきたいと思います!できれば前作から読んでいただければ良...
      しのさんおはようございます!
      こちらも良かったですが、是非『孤狼の血』を読んでいただきたいと思います!できれば前作から読んでいただければ良かったかなσ(^_^;)
      今回のモヤモヤが全てスッキリしますよ!
      2018/07/17
    • しのさん
      ひとしさんはじめまして( *´艸`)
      コメントありがとうございます。
      とっても嬉しかったです。
      やはり前作の「孤狼の血」を読んでから読...
      ひとしさんはじめまして( *´艸`)
      コメントありがとうございます。
      とっても嬉しかったです。
      やはり前作の「孤狼の血」を読んでから読む方が良かったのですね。
      モヤモヤもスッキリしますよね♪
      共感も凄く出来そうな気がします。
      是非、前作を読みたいって思いました。
      本当にありがとうございました(*´ω`)
      2018/07/18
  • 大上亡き後、日岡の物語。
    『孤狼の血』のラストでは、たっぷりと大上の悪さを受け継いでいたような印象だった日岡だが、何故か中盤あたりまでは熱血漢。
    なんとなく違和感を感じながら読んだが、中盤あたりからは大上のDNAをしっかりと受け継いだ男として描かれている。

    『孤狼の血』があまりにも面白かったので、大上がいない今作は物足りなさは否めないが、それでも国光という、漢気溢れるなんとも魅力的なヤクザが登場する。
    国光は敵対する組長を殺し、指名手配中のヤクザ。国光はやり残したことがあり、それが済めば日岡に手錠をかけさせると約束をする。駐在所に飛ばされている日岡はそれを足掛かりになんとか県警に戻ろうと画策するが・・・。

    日岡が国光に手錠をかけるシーンは胸が熱くなる。どうか国光には生きていて欲しいと願わずにはいられない。

    柚月さん、続編を強く希望します!そして、出来ればガミさんが生きている頃の物語をもう一度描いてください!

    • chie0305さん
      何故か「カエル男=ひとしさん」で頭にインプットされてて、続編知った時、ひとしさんの顔が思い浮かんで(顔???顔知らないんだった)読みたい本多...
      何故か「カエル男=ひとしさん」で頭にインプットされてて、続編知った時、ひとしさんの顔が思い浮かんで(顔???顔知らないんだった)読みたい本多すぎて、生きてるうちに読めるか心配になってきた!
      2018/05/14
    • chie0305さん
      いつも温かい言葉をかけて下さってありがとう。最近やっと笑えるようになりました。
      本が読めるって幸せな事ですね。なんだか支離滅裂ですみません...
      いつも温かい言葉をかけて下さってありがとう。最近やっと笑えるようになりました。
      本が読めるって幸せな事ですね。なんだか支離滅裂ですみません。おやすみなさい。
      2018/05/14
    • breadandbookさん
      ひとしさんこんばんは
      映画も続編が出るのですね。目が離せませんね。私は『虎狼の血』で柚月さんにどっぷりはまりました。早く読みたいけれど、読...
      ひとしさんこんばんは
      映画も続編が出るのですね。目が離せませんね。私は『虎狼の血』で柚月さんにどっぷりはまりました。早く読みたいけれど、読み終わってしまう〜読み終わるのが嫌だなあと思う数少ない作家の一人です。
      2018/06/03
  • 前作が面白かったので期待したが、初代に比べて毒っ気が薄くてやや物足りない印象。エピローグもドンデン返しになるわけでもなかったので次作を考えるとなかった方が良かったのでは?と思ってしまう。

  • 孤狼の血に比べると物足りない感じがしました。でも、面白かった。ガミさんがあまりにインパクトがあったので、日岡もっと頑張れっていう感じでしょうかね。前作でも思ったが、これを女性が書いているとはビックリです。まだ続きがありますように。

  • こういう小説をなんと言うのかな?
    任侠モノ?またはハードボイルドか?!
    いずれにしても、初挑戦のジャンルでした。
    読み始めた直後から何度も何度も
    人物相関図に戻りながら読むのだけれど、
    なんど戻っても、○○会系○○組○○派・・・という名前が覚えられず(涙)
    久々に世界観を掴むのに時間がかかってしまいました。
    暴力団追放運動の世界から程遠い、警官とヤクザとの固い絆に戸惑いつつも
    怖いモノ見たさで最後まで読破。
    こうなったら、シリーズ前作も読んでみようじゃないかなんて
    ちょこっと任侠の世界に洗脳されつつある私の頭の中でした(笑)

  • プロローグに、何が始まるんだろう、とワクワクした!とうとうヤクザと義兄弟の契りを交わしてしまった日岡。前作ではガミさんの後ろをついて行っていた日岡が、今作ではガミさんみたいになってる。でも、ガミさんの破天荒さはまだなくて、今回の魅力的キャラはヤクザの国光だった。正義はなくても仁義はある!この本を読んでいると、「じゃけえ」の広島弁がうつりそうになる〜。続編読みたい!

  • 「孤狼の血」の続編。新人だった日岡が
    亡き先輩ガミさんの後を継ぐ様に
    ヤクザの動向を探っていた。

    片田舎へ左遷された日岡が水面下で
    動く様を読んでいると、段々サマに
    なってきたなとニヤリとしてしまう。
    ヤクザとの駆け引き。されど、警察官と
    しての真っ直ぐさも失わない。
    この先、更にどの様な人間に
    なっていくのか気になる物語。

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著者プロフィール

柚月 裕子(ゆづき ゆうこ)
1968年生まれ。岩手県出身、山形県在住の小説家。2008年『臨床真理』で第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー。2013年同作で第15回大藪春彦賞、2016年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、同年『慈雨』で「本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10」第1位をそれぞれ受賞。2017年、『盤上の向日葵』で第7回山田風太郎賞候補、2018年本屋大賞ノミネート。
代表作として、テレビドラマ化された『最後の証人』『検事の本懐』を含む「佐方貞人シリーズ」。また、2018年に映画化される『孤狼の血』。

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