女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと

著者 :
制作 : 西村 弘美  西村 弘美 
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1592
レビュー : 204
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049785

作品紹介・あらすじ

「エクソダス」というのは、聖書の「出エジプト記」に記された言葉で、多くの人たちが国境を越えて脱出すること。
もし自分が抜け出せなかったとしても、女たちは、次の世代、また次の世代に、希望を託してきた。
せめて子どもには、今の自分より、少しでも幸せな人生をあげたい。
それって、代々、ちょっとずつ、ちょっとずつ、糸をつむぐように、女から女へ橋渡しされてきた希望の種なんだと思うんです。
今の場所が最低だと思うなら、そこを抜け出す戦略を立てる。
それだけは、どうかやめないで――

大きな帆をあげて、水平線へと漕ぎ出していこうとする娘を見送る母が、今だからこそ、伝えておきたい大事なこと。
人生という航路に絶対安全はないからこそ、知っておいてほしい。
人生に向き合い、幸せを自分で取りに行くための、厳しくもハートフルな生き方指南。

感想・レビュー・書評

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  • 期待通りのサイバラ節全開、そして女子へのエールがうんと詰まった母性溢れる優しい一冊でした。

    誰でも時々足元がふわつくこともあります。あるいは自分の意思が及ばない、第三者のために苦しい状況に立たされるかもしれません。「知らなかった」では取り返しがつかない状況に陥る可能性も…。
    だからこそ自分らしい生き方を自分の手で掴み取れるよう、自らの進んできた、そして進もうとしている道に自信が持てるよう、ぶれない“軸”を持つことが大切です。「覚えてほしいこと」とは「確固たる軸を持つこと」だと私は捉えました。自分の軸を、そして自分自身を守るための方法がこの本には書かれています。

    20歳になる女の子へ書かれたものですが、20歳を過ぎた元女の子にも、20歳を迎える女の子を持つ元女の子にも、琴線に触れるフレーズと出会えると思います。

    「お寿司も指輪も自分で買おう。」(「はじめに」より)
    明日も仕事頑張ります!

  • 女の子はいつかは大人になる。
    その道のりは平坦ではない。
    好きなことをやろうとすると、男の子みたい、女の子らしくないと言われる。
    大人になっても、女子力が低いとか、モテないとか、周囲からのちゃちゃが多すぎる。
    だから、自分はもともとこういうもの、と決めつけて、だれかに頼って生きていこうとする。
    頼ることは決して悪くないのに、行き過ぎてしまうのだ。
    そんな、女の子たちにもう一度自分の足で立って歩けるように、しなやかに生きて行けるように声援を送っているのが本書だ。

    「結婚か、仕事かだったらどっちもとってください」(132頁)
    これに加えて今は育児だろうか。
    全部取るのはとても大変、辛いことが多いかもしれない。
    でも欲張りな私には、どれかを諦めるなんてできないのだ。

    「ダイヤモンドをくれる男より、一緒にリヤカーひいてくれる男がいい」(133頁)
    辛い時に一緒に何かをできる人、補える人。
    理想だ。
    そんな男なんていないよ!だって?
    いないなら育てちゃえ!20年かけて。
    「王子様を待たないで」(157頁)
    たとえリヤカーを共に引いてくれる人がいても、その人は人間。
    いつかは死んでしまう。
    その時、途方にくれる泣き虫のお姫様じゃダメだ。
    日本の姫は薙刀(経済力)は必修でございますぞ!

    「道は一つじゃない。人生にも抜け道、けもの道がある」(53頁)
    うまくいくことばかりじゃない。
    思い描いた道とは違う道ばかり、道無き道を行くこともあろう。
    でもそこにこそ新しい何かがあるかもしれない。
    レールを敷く側になって、続く人たちがいつも安全に、レールの上を快適に進めるように。

    でも、そんなパワフル母さんでありたいし、そうだとも思っているけれど......。
    「くっついてきたあの時、もっと、ぎゅーっと、何度でも、抱っこしてあげたらよかった。
    家なんて、もっと汚くてもよかった。洗濯物も、ためちゃえばよかった。
    家事なんて全部あとまわしにしたらよかった。
    もったいないことしちゃった。」(35頁)
    この言葉に一番泣かせられるということは、子供達に寄り添えていないことをわかっているからかなあ。
    うっとおしいくらい甘えん坊で、おしゃべりで、自分勝手で、泣き虫で、そんな、自分によく似た子供達のことを。

    女の子が、生きて行くのは大変だ。
    苦しいことも多いから、心に残る言葉が一つでもあれば、きっと、明日も生きていけるはず。

  • どん底の辛い事も笑いに変えて消化するというのは非常に共感できた。
    「ダイヤもお寿司も自分で買おう、その方が楽しい」という言葉が働く女性を象徴しているように感じてこれまた共感できる。

    もっと楽しく仕事がんばろ!!

  • 著書に触れるたび、サイバラさんの奥深さとたくましさ、そして過去の辛さと今を生きる喜びを新たにします。

    女の子が~と書いてあり、たしかに女の子向けにかかれています。

    でもむしろ、なんとなくフツーにやっていれば、どこかの会社のサラリーマンになれた時代のオッサンにこそ、読んでぐさぐさ胸にささる本です。

    ほんとに家事ができる男性は、自分のことを「家事男子」とはいいません。
    一人で生きていくことの意味を知ること。
    そして、そのためにしておくべきことを知ること。

    それができてないのは、案外、彼氏やダンナになる人、もしくはもうなっている男の方ですから。

  • 「若さや美貌はあっという間に資産価値がゼロになってしまう」
    いろんな自己啓発本読む僕ですけど本当に役立つのはど底辺から這い上がってきた人の血反吐吐いた後に出てくる一言なんですよね。
    減らない資産は何なのか。
    それはお金でも良いと思います。
    でもそれよりお金を生み出す方法とか自分の好きなことをやる才能とか。

    もっと言うと自分の座る椅子はどこにあるのか。
    その椅子はどうやったら獲られずに護れるのか。
    世代を超えた知恵の連鎖。
    仕事柄貧困家庭を見続けてきましたが貧困の連鎖は生活の知恵の連鎖の断絶なんですよね。
    いわゆる「良い男」の隣の席を獲ろうと思ったら戦略が必要なんですよね。
    もちろん男の不意の暴落にも備えた自分のスキルアップも欠かさない。

    この本は壮大な母娘喧嘩から始まって女の子が大人になる前に何を知っておくべきなのかを書いてあったと思います。
    個人的にはサイバラ本にしてはかなり大人しめの一般受けを狙った本やと思いますので安心して娘にも勧められますd(^_^o)

  • (予約者が多くて驚き。やっと回ってきた)相変わらずたくましい。読みやすいので一気読みでした。こういう指南書って本当に貴重だと思う。過去の自分に読ませたいって思った。西原さんのお金の本とこの本はいつかわが子に読んでほしいな…と思う一冊です。

  • 白馬の王子様を待たないこと。
    これにすべてが詰まってるとおもう。
    いつか、年収が高くてかっこいい人に出会うから、そう思って、仕事だってがっついて働くことをしない。
    ほんとは白馬の王子様なんていなくて、いつも私と対等な人が近づいてくる。私がレベルアップした時、近くにいて尊敬する人が白馬の王子様かもしれないし、いなかったらそれまで、でも自分の足で歩ける。
    必要ない人であれば、切り捨てればいい。

  • 女の子の生き方のノウハウみたいなイメージで読見ました。でも、全く違っていて、転んだ時にどうやって起き上がるか?といった話でした。
    女だから、出産だとか仕事だとか、男性とは同じにしたくてもままならないこともある。お母さんを体験した筆者が体験談も織り交ぜつつ、諭すように語りかけてくるのが心地よい人もいるでしょう。
    夢を追いかけるだけではなく、経済的な自立について話していて、地に足のついた話を先輩から聞いているようでした。
    最後の女たちのエクソダスが印象に残りました。貧困を抜け出すために女たちがしたことがとても逞しく感じた。

  • この人の著作はマンガもエッセイも全く読んだことがなくて、「高須先生と付き合ってる漫画家で、育児マンガ描いてる人」くらいの予備知識しかなかったんだけど、人生壮絶だなー、というのが全体の印象。
    改行多めで文章も柔らかくサクサク読めるのに内容は激重。
    前夫さんについてWikiで少し見たら、戦場カメラマンやってて心が壊れてしまったみたいですね。
    夫婦生活は大変だったけど、その人自身は頑張って生きてる人で、

    「真面目に勤めていた旦那さんでも、そうなるんです。人は変われるし壊れます。
    『この人は大丈夫』と思っていても、先のことはどうなるかわからない。」(P.132)

    っていう著者の言葉が重かった。

    執筆時点で娘さんは絶賛反抗期中とのことですが、娘さんそして息子さんへの愛情に溢れていて、泣きそうになった。
    近くに成人を迎える女性がいたら、お祝いにプレゼントしたい。

    経歴は全然違うけど、四国出身の女性の漫画家(しかし絵はあまり緻密でない)ってことで、柴門ふみさんとちょっと似てる感じがした。
    柴門ふみもエッセイばかり読んでるけど、グサグサ刺して来る。

  • 胸にしみる言葉はいろいろある。ただ、目新しいものではなくて、いつものサイバラ。こういう本が出るくらい、メジャーになったってことなんだろう。

    一番心に残るのは、鴨ちゃんとの生活って本当に厳しいものだったんだなあというやりきれない思い。いまだにきちんと思い出すこともできないというのだから…。それと、これまであまり語られなかった(と思うのだけど)隣人トラブルによる鬱病のこと。並外れて肝の据わった人であると同時に、非常に繊細な人でもあるのだなあとあらためて思った。

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著者プロフィール

1964年、高知県生まれ。武蔵野美術大学在学中に『ちくろ幼稚園』で本格デビュー。代表作に『まあじゃんほうろうき』『ゆんぼくん』など。『ぼくんち』『女の子ものがたり』『毎日かあさん』など映画化作品も多数。文春漫画賞、手塚治虫文化賞短編賞など受賞。昨年発売の『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(角川書店)も大ヒット。

「2018年 『できるかなロワイヤル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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