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- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041049808
感想・レビュー・書評
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死してなお未練を抱え、黄泉の坂を上れずに坂下で迷う魂を導く仕事をしている彩葉と、速人。
ふたりの日々の「仕事」を描いた連作短編集だ。
さらりと読んだけれど、少し話が新しく展開している部分もあり、まだまだ続きがありそうだ。 -
この世とあの世の狭間にある入日村。
クラシックカー・デューセンバーグとして、死者の魂を送る「黄泉坂」を行き来する元タクシー運転手の速人と、150年生きて(?)いる少女・彩葉。
妖たちとともに、死者の未練を彼らなりに紐解いていく日々だ。
新型エンジンを開発していた自動車メーカーの研究者、あるお客を待っていた石巻の小料理店の板前、詐欺ビジネスを行っていた若者。
死者にはそれぞれ物語がある。
そして、速人には妻と娘がいた。娘の雪音は、父の帰りを待っていた……。
大切なことを話せないまま姿を消した人が、そこにいる。
今日もまた、誰かの魂が坂の下で足を止めるだろう。
その心残りに寄り添い、坂を上る手助けをする、速人たち「黄泉坂案内人」。