バック・ステージ

著者 :
  • KADOKAWA
3.41
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本棚登録 : 187
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041051924

作品紹介・あらすじ

新入社員の松尾はある晩会社で、先輩の康子がパワハラ上司の不正の証拠を探している場面に遭遇するが、なぜかそのまま片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。「離婚したばかりのシングルマザー」「再会した同級生」「舞台に抜擢された新人俳優」「認知症の兆候が表れた大女優」舞台の周辺では、4つの事件が同時多発的に起き、勘違いとトラブルが次々発生。バラバラだったパズルのピース、それが松尾と康子のおかしな行動によって繋がっていき……。すべてのピースがピタリとはまったラストに、思わず「ビンゴ!」。毎日ストレスフルに働くあなたを、スッキリさせる「気分爽快」ミステリー! 本を買った人だけが「すぐに」「必ず」読めるお楽しみ掌編、特別収録!(詳しくは本作品カバー裏をご覧ください)

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ、なんていうかちょっとこのテンポ、くせになるねぇ。
    康子と松尾の奇妙なコンビ、言ってることもやってることも真剣なのにおかしくて、真面目なのに空回りしてて、なのに最後の最後にまるくおさまっちゃうって、いったい何のために苦労してたのよ!っていう。
    いや、苦労っていうほどの苦労でもないか、とにかく、このコンビ楽しすぎ!!
    けど、芦沢さんのすごいところは、このそれぞれの章のコミカルなあれこれとはうらはらに、その奥には笑って済ませられない社会的な問題も潜んでて。その問題をあえて笑っちゃうことで意識に残すっていう、なんともいえない奥の深さとからっとした爽快感とのサイコーのミックスブレンド。
    強く強く続編望む!!

  • 読み終わったあとガッツポーズを取りたくなるいい読後感。どの幕も良かったけど、第2幕は年甲斐もなくキュンとした。

  • +++
    バラバラのピースがぴったりハマったラストに思わず「ビンゴ!」と大喝采!

    新入社員の松尾はある晩会社で、先輩の康子がパワハラ上司の不正の証拠を探している場面に遭遇するが、なぜかそのまま片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。「離婚したばかりのシングルマザー」「再会した同級生」「舞台に抜擢された新人俳優」「認知症の兆候が表れた大女優」舞台の周辺では、4つの事件が同時多発的に起き、勘違いとトラブルが次々発生。バラバラだったパズルのピース、それが松尾と康子のおかしな行動によって繋がっていき……。すべてのピースがピタリとはまったラストに、思わず「ビンゴ!」。毎日ストレスフルに働くあなたを、スッキリさせる「気分爽快」ミステリー!
    +++

    別々の場所で、一見無関係のように起こる出来事が、次第に一本にまとまり、パズルのピースがパタパタとはまるように一枚の絵になっていく。好きな設定なのだが、この物語では、一本にまとまる過程の爽快感があまり感じられなかった気がする。なので、ラストまでカタルシスを得ることができなくて少し残念だった。面白くないわけではないのだが、それぞれの事件が自分の好みからはちょっぴりはずれていたということかもしれない。個人的には物足りなさもあったが、愉しめる一冊ではある。

  • 芦沢央さんの最新刊。
    序幕と終幕の間にはさまれ、あわせてひとつの舞台として連なっている4つの短編。
    どれもラストに驚きが仕込まれていて面白かった。
    人が死ぬサスペンスでもなく、日常の謎的なものでもないけれど、しっかりミステリ要素があるから読み終えたときの爽快感がすごい。
    でも序幕と終幕はぶっちゃけ蛇足かも。澤口課長の不正を暴く展開はクライマックスにするには盛り上がりに欠けるというか、あんまり興味をそそられなかった。

    ところで「息子の親友」を読んで感じたのは、やっぱり母親視点の心理描写がうまいなあと。
    獏の耳たぶのときもそうだったけど、新しさがある。既視感がない。
    角田光代とか辻村深月とか、そういう先人の要素はあるんだけれどそれとも少しちがっていて、ハッとさせられる斬新な知覚が多い気がする。

  • みんなの話が少しずつからんで、そこまで重要ではない部分も、こういう絡みだったのかとか、時系列だったのかが分かって、読み進めるのが面白かった。
    でも気になるのはカバンを取り違えた女子高生。その部分がどういうバックステージだったのか知りたい。

  • 新入社員の松尾が、先輩の康子と上司の不正を暴くべく
    奮闘するドタバタ劇の間に、一つの舞台を巡って様々なストーリーが動き出す

    それぞれのストーリーも面白くて、特に「息子の親友」で描かれている子供の話はとても良かった

    それぞれの話が絡み合っているので、振り返りながら面白く読んだ

  • 始まった時からどう収束するのかしらーとドキドキしてたけど、よかった…!と思えるところに話が収まった。ハラハラドキドキしながら楽しめた。

  • いやぁ、上手い!そして面白い!全体的に軽いタッチで描かれているが、しっかりとした群青劇。こうした作風は、伊坂幸太郎や道尾秀介の十八番だが、さらりと描いてしまったこの作者の力量はかなりのもの。

    殺人事件などが起こるわけでなく、日常のちょっとしたことが題材となっていて、だからこそアップテンポで読ませる。
    物語の軸となるのは、会社のムカつく上司の不正を暴くこと。新入社員の松尾が、ちょっと変わった先輩の康子に連れられ証拠を探すために駆り出される。
    行く先々で、色々な人と出会うのだが、その出会った人たちにもドラマがあって。という内容だ。そして、その1つ1つのエピソードがまたいい。全てが心を温めてくれる。

    そして、あっという間のラスト!裏切ることなく読者をスッキリさせてくれ、また、『おっ!?(*≧∀≦*)』というフィナーレが待っている。是非シリーズ化してほしい作品だ。

  • うーん、短編はそれぞれおもしろかったんですが、それらの繋がりが舞台だけと言うのが、ちょっと弱過ぎかなっと感じました。
    それぞれの物語が絡み合って、大団円ってのを期待していたので、ちょっと期待はずれでした。
    正直、序章と終幕が余計な感じがしました。

  • ステキな本でした♪
    色々な人たちのお話が、ちょっとしたところで繋がる。
    様々な人間模様が見れる。
    そんなステキなお話。
    それぞれみんながみんな人生の主役。
    でも誰かの脇役。
    そんなお話。

    最後の追い込みと、カーテンコールが個人的にはツボでした^^

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著者プロフィール

1984年生まれ。千葉大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。著作に『今だけのあの子』『悪いものが来ませんように』『いつかの人質』『雨利終活写真館』『獏の耳たぶ』、最新作に『バック・ステージ』がある。

「2018年 『いつかの人質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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