憧れの作家は人間じゃありませんでした2 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 440
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041052631

作品紹介・あらすじ

作家・御崎禅の担当になったあさひは、新作にとりかかってもらおうと必死だ。しかし御崎の下には人外が起こした事件が日々舞い込んでくる。ある日、死者が公園に現れるという噂が流れて行ってみると……。

感想・レビュー・書評

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  • うらやましい一冊。

    シリーズ2は3編+extra。

    いきなり第一章から狸に化かされ泣かされた。

    親子の別れ、背中を押す優しさにじわじわと涙腺が緩んだ。

    何かと頼ってしまいたいけれど遠慮するあさひ、対して頼るべきだと言ってくれる人外チームの温かさがたまらない。

    こう言ってくれる関係ってうらやましい。

    あさひの、これだけは譲れないと主張する強さも眩しかった。

    みんな良いこと言うな。

    人外って人間よりも人間らしい心を持っているのかな。

    extraのルーナちゃんがめちゃくちゃ可愛かった。ルーナちゃんが淹れてくれる紅茶が飲みたい。

  • 今回のお話は愛がテーマになっているものが多かった。飛頭蛮という化け物も初めて聞いた。人間と化け物の恋が上手くいかなかったのもリアルでよかったかな。

  • 第3章のドッペルゲンガーが怖かった。自分に似てる人っているのかもね。行ったこともない居酒屋で、
    いつもありがとうございますって言われたことあるもん。ヒィー!

  • 狸出てきた!そうか、狐もいるんだし…と思い直す(笑)
    よく考えたら化け猫もいるしね。
    ちょっぴり悲しくて切なくて、そしてホラーな展開の巻でした。
    次はどんな人外が出てくるのか楽しみ。

  • 1話目の狸は、妖怪の類じゃなくても人が人に対する慰めの掛け方の塩梅が難しいところ。2話目は受け入れづらいのがしょうがない現実。ディズニーのようなハピエンおとぎ話になかなかならないよね。3話目、見方によっちゃのっぺらぼうの孤独は可哀想。せめて心を入れ替えたら周囲に認められるかも。ラストの猫ちゃん、あさひに懐く日は来るのでしょうかw。

  • 短編3編と番外編1編。
    それぞれ独立した話のようでドッペルゲンガーで繋がっていました。
    1話目の狸の話でうるっとしました。子供に死を伝えること、心のケアの難しさを考えました。それでも子供は大人が思っているよりも色々と理解しているのだろうなと思います。
    2話目では異類婚姻譚の難しさを。
    雪女にしろ篠田狐にしろ昔話ですら正体がばれれば別れるもの。現代でもそうなってしまうでしょうね。ディズニーみたいなハッピーエンドは難しいと感じます。
    それでも香苗が前向きに暮らしていることが救いでした。
    3話目ののっぺらぼうの寂しさ。
    長い時間を自分以外の姿と行動で過ごし、自分自身を理解されずに過ごすのはとても寂しくて孤独なのだろうなと思いました。だからと言って乗っ取るために危害を加えるのはダメですけれど。
    自分よりも先に夏樹に相談されたことにすねている御崎先生が愛らしかったです。

    番外編ではルーナと御崎禅の出会い、人から吸血鬼になってしまった状況が書かれていました。
    二人?の間の歴史が見られて良かったです。

  • ファンタジーはやっぱり面白い!
    吸血鬼=小説家、本当に居たらいいなって思っちゃう。御崎先生の小説も読んでみたいって思っちゃうよね。そしていつかやっぱりあの日の恋人に巡り合ってくれ、、、
    今回も色んな人ならざる物の話、全て素晴らしかったです。

  • 出版社の編集をしているあさひが担当する作家のひとりは、長年憧れつづけた御崎禅。
    吸血鬼である彼は正体不明の人気作家ではあるが、警察の人外を専門とする秘密部署の協力者でもある。
    人と共存するために馴染んでいる者ばかりではないし、種族が違うために起きるトラブルもある。
    一番の違いは寿命の長さだ。
    高槻シリーズに出てきた刑事の夏樹がメインキャラのひとりではあるが、あっちに出てきた八尾比丘尼に比べると、吸血鬼は滅びる手段があるのはマシかもしれない。

  • 今回は短編3章と番外編1章で構成されています。3編それぞれの別々の話かと思ったところ、ある人外の存在が軸となっており、あさひが危険な目に遭います。あさひが窮地を逃れるために言ったこと(あさひらしいといったらあさひらしい)にクスリと笑ってしまったのと彼女の持つ心の強さを思わせるものでした。
    番外編は御崎の使い魔・ルーナがまだただの猫だったときの話で、今まで謎であった彼らの過去が明かされたと同時にルーナが御崎をどれだけ大事に想っているのかが伝わってくるものでした。

  • 2022/12/8 読了
    次男蔵書から

    シリーズ2作目

    1作目よりなんだか分からないのですが、すごくいいです。
    あさひちゃんの成長物語、楽しんで読めました。

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著者プロフィール

神奈川県横浜市出身、在住。2016年に『憧れの作家は人間じゃありませんでした』で第2回角川文庫キャラクター小説大賞《大賞》を満場一致で受賞し、デビュー。同作はシリーズ化され1~3巻を数える。21年夏、「准教授・高槻彰良の推察」シリーズが実写ドラマ化され話題に。キャラクター文芸界再注目の作家。

「2023年 『憧れの作家は人間じゃありませんでした4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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