カブキブ! 6 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041052648

作品紹介・あらすじ

文化祭での公演を、歌舞伎十八番の内「毛抜」に選定したカブキ部一同。いよいよ本格的な練習を始めるものの、因縁の演劇部と、再び公演場所を奪い合わねばいけない事態となり…。

感想・レビュー・書評

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  • カブキブ!の6巻。

    やっぱり、青春ものって良いね!
    大好きだわ。

    今回も始まりから良かった。
    私もまだまだ色んな事を諦めないで頑張ろうって気持ちになった。

    渡子ちゃんが性格悪くて、ビックリなんだけど 笑
    ああいう捻くれキャラはよく分からないと思いつつも、きっと次の巻でどうにかなるんじゃないかと!

    5巻から続いてた文化祭のお話が次の巻まで続いてる。
    そして、次の7巻が最終巻。
    続けて読まなくては!

  • 後悔する選択をした。
    一度された事を簡単に忘れれないからこそ、可能性を捨てきれなかったのだろ。
    自分の気持ちに素直なのはいいが、周りに迷惑をかけてしまうのはダメだろ。

  • うわー、うわー、うわー!どうなるんだこれ、どうなる?!

  • 今回こそはトラブルなくいけるかと思ったけどやっぱり起きてしまった...笑
    このシリーズ続きがすごい気になるところで終わるからどんどん読み進めてしまう

    私もこんな青春を送りたかったな...

  • ほんっまにこのシリーズは、可愛い高校生たちが出てきて一生懸命10代をエンジョイする…(死語が混じっていますがお気になさらず)、昨今あまり見ないサワヤカ系文庫で、
    「著者って、こういうピュアピュアでキラキラの作風もあらはるんやなあ」
    なーんて思ってたら、

    甘い甘い!! (どーん)

    ウスウス思ってたよ。毎回毎回いろんなアクシデントを乗り越えて、
    「さあ、舞台の本番やで!」
    っていうところまでこじつけたと思ったらラスボス的な大ハプニングが待ち構えてる感。

    クロがいい加減かわいそうやから、やめてあげて!

    と、思うこの感じ…。

    ああ…、やっぱり著者デスヨネ…(笑)。

    (宮廷神官しかり、妖琦庵夜話しかり)

    著者ってどこまでもSやわ。ほんまエスエスしい。

    そ れ で も 読 む け ど も な!!! (どーん)


    最終的にはどこかへたどり着いてると、そこは信じたい。
    ハッピーエンドなのかそうでないのかはわからんけど、作中の人物が納得する形のオチがつくと信じたいねん。
    (最早半泣き)


    さて…。6巻は、クロだけじゃなくてトンボもかわいそうやし、芳先輩もかわいそうやし、渡子まで不憫やった……。

    いらんことをした演劇部の2年生男子は名前も登場しなかったので、
    「理由もなく浅はかな行動に出るような馬鹿さ加減は、レギュラー陣には振らないのね…」
    と、そこは著者のやさしさを見たな~って思ってたのに…。(;^ω^)

    最終的なオチはもっと深そうやった。えっ、これ、黒幕だれ!? 渡子なの!?
    渡子もおおいにこじらせてる子やろ。
    ジワジワと蛯原くんのこじらせが薄まってきてるんやから、渡子も薄まってくるんちゃうの、そこは…?


    青春スポ根系の登場人物って、技術云々よりメンタルがめっちゃ強い描写が多いよね。
    実際、スポ根系で主役をやろうと思ったら鉄のメンタルが必要なのかもしれへんけど、このシリーズに出てくる高校生たちは、特別鉄のメンタルを持ってるわけではない。

    とにかく
    「大丈夫」
    と、唱え続けておかないと不安に流されそうなクロはもちろん、今回は芳先輩の違う一面に、そうなのか、って思ってねえ…。

    芳先輩が諸悪の根源ではなくても、演劇部とのいざこざのきっかけを作ってしまった、と、いうくだり。
    私ならきっと、諸悪の根源だろうが、きっかけだろうが、自分のせいで、って落ち込むんやろうな~。
    それって、落ち込んでますアピールで、自分は被害者ですって思いたいのかもしれへん…。(と、今年一年かけて思った)

    それよりも、芳先輩のように、自分の意思でやったことに対して周囲が自分の近しい人に悪意を向けることと、自分の意思は別物として捉えられるのは、いいな、って思ったのよ。

    「迷惑をかけてごめん」
    とは、謝るけど、
    「自分さえいなければ」
    とは、ならない芳先輩に、さすが、こういうとろこがスターなんやなあ、と、思った。のに…。

    芳先輩も人知れないところで泣いていたりして、やっぱり、そうよね。なかなかそんな簡単に切り離したり、できひんよね、と、じわっときてさ…。

    そもそも、クロの「周囲を巻き込むほど明るくて前向き」も、元々そういう要素があるとしても、だからって周囲に何を言われても傷つかないというわけではなくて。
    芳先輩のスター要素も、同じなんやろうね。

    それぞれが、それぞれを活かす道を知っていて、必死にそれを演じようとしてる。
    演じるというのは悪い意味ではなくて、そうすることによって、物事も、自分も前に前に進めるならそれでいいやんか、ってこと。

    でも、時々は演じるのにくたびれて本音を吐露したくなる。
    クロにとってその存在はトンボやったわけで、芳先輩にとってのそれは…。

    やっぱり、トンボやったりしたら、ちょっと、嬉しいな。(私が)

    どんどん全面に出ていく人もいれば、それをずっと影で支える人もいる。
    私はそのどっちでもないけど(ないのか)、どちらかしか選べないなら前者やろう。それだけに、後者の存在って憧れるねん。笑

    だからこそ、「巻き込んでくれてありがとう」っていう遠見先生のセリフに、うっかり泣きそうになったよ。
    たくさんの人を巻き込んでいろいろやった数年前に、このセリフをいうてもらえたら、たぶん泣けた。
    お疲れ様、とか、いつもすごいね、とか、そういう賛辞なんかより、一緒にできてよかった、嬉しい、だから、「巻き込んでくれてありがとう」っていわれるほうが嬉しいんやわ。

    たぶん私は今後人を巻き込んでいくような存在にはならんと思う。むしろどんどん巻き込まれていく路線にいくやろうから、巻き込みながら足掻いてる人に何かを伝えたいなら、このセリフなんやなと思った。

    巻き込んでるから、巻き込まれてるから、責任があったりなかったりするんでもない。
    巻き込まれる側にもちゃんと責任があって、そこが難しいところやねんけどさ、人をいい気分にさせるのもその逆も、結局人なんよねえ。

    だからこそ、悪い気分に敢えてさせないようにお互い気を使えればある程度丸く収まるんちゃうの、って思うんやけど…。
    まあ、そういう理論で生きていない人もほんまに世の中にはいてはるわけで…。

    みんな責任を持って立っているにしろ、理解できない考え方同士が集まると徐々にズレが生じていって、最終的な落としどころがわからん。
    どこかへ責任を押し付けたらどこかに落としどころができた気がするから、つい、責任を押し付けがちになるんやわ。

    うんうん、責任感が強いって、何十年も言われてるわ、私。
    そういうときにやたら責任をかぶってグルグルしがちなのは「余計なお世話」かなと思ってたけど、いいように言えば「責任感が強い」って面でもあるんやね。
    そこはそれ、美点として持っておこう。笑

    人に押し付けてのうのうとできるようなタイプではないと。
    それやったら、自分がかぶるほうがまだマシと。ただし、キャパは少なめと。笑 ←あかんやろ

    自己嫌悪っていう感覚は、人間にしかないんやって。
    確かにそうかもなー。自分で自分を否定してばっかりやったら、動物として生き残れないもんね。
    ある程度の自己嫌悪は必要やけど、過剰なものはいらん。

    今回この本を読んでしみじみ思ったのは、そこやったかも。あれ、いつもそうか。笑


    落ち込まないのは無理だよ。
    自己嫌悪をまったくしないのも無理。自分を演じ続けるのも、無理。

    でも、それでもやろうって思えるのは、仲間がいるからやと私は思う。青臭くてすみません。
    前述の通り、自分のためにやる以上に仲間のためにやるほうが、もっと底力が出せると思うのよ。

    だから巻き込んでくれてありがとう、なんやと思う。

    仲間意識がめっちゃ高い私なので、このシリーズを読むといつも
    「ああ、仲間ね…」
    って思う。

    でも、蛯原くんみたいに一人でがんばる子もいてるわけで、どういう感情を持つかは、読み手によってさまざまなんちゃうんかと思う。
    自分のやりたいことを突き詰める強さがいいと思うかもしれへんし…。

    タイトル通り、基本「傾き者」ばかりが集まった話なのかな。
    数馬や梨里先輩なんてわりと普通(?)な気がするけど、傾き者がいるから、「普通のスペック」も、また際立つわけで…。

    うん、やっぱり、
    「ああ、仲間ね…」
    って思ってまうな。笑

    それぞれに役割があるから、「この人はいらないな」とか「この人の代わりは誰でもいいな」には、ならない。


    この世には、「やる」か「やらない」かの二択しかない、なるほどね。
    「できる」か「できない」ではないところがミソ。

    ほんで、何が正しいとか間違ってるかは主観の問題というのも、非常に納得した。
    私にとって「間違っている」と、思うことを主張する派閥では、私のいうことのほうが「間違っている」んやもんね。そりゃあ、どこまでいっても平行線だよ…。
    (だからまあ、とっととやめたいわけやけど@気重業務)

    結局、正義って何かっていうと、「力のあるほう」らしい。
    それも、まあ、そうなんかもしれへんな。スポーツと違って派閥系の「力のあるほう」は、根回しとかそういったものが大いに作用するので、なおさら私にとってはついていけない世界でした。

    スポーツの「力のあるほう」は、納得できるんやけどね~。勝ったらよし、みたいなわかりやすさなら。


    大人びるのは大人になってからでいい、そうやろうそうやろう。
    じゃあ、大人になるっていうのは、いつだよ。ハタチなんて答えは求めてへんよ。笑

    先がわかったようなふりして何やらいうのは、先達がいる場所ではいくつになっても「大人びる」に、値するのかもな。
    だったら、年齢はすっかり「大人」な、私も、わかったような言動はいらんのかもしれへん。

    今だ。今。とにかく今。

    自分を見失うほど混乱することが「好き」の感情の一種なら、その混乱に溺れてみたいと思うよ。
    周囲の迷惑はとりあえず、混乱している自分はきっと、楽しくて仕方ないと思うもの。
    (辛いこともあるやろうけども…)

    それも、もうできないと思うのもなんかおかしいし、いやいや、実際、二次にはすっごい混乱してるか。笑


    私も、とっても聞き分けのいい子でしたよ。ええもう結構自信ある。

    その反動が、大人になった今にきてるとも思う。笑

    こじらせると厄介やね。ある程度の聞き分けのなさは、子どものうちに消化しておいてほしいな。笑


    ■■■■

    ■玄番(げんば)

    1 玄蕃寮のこと。また、そこに所属する役人。
    2 「玄蕃桶(げんばおけ)」の略。
    3 「玄蕃石」の略。

  • カブキブ6
    191213読了。
    今年109冊目今月7冊目。

    #読了
    #榎田ユウリ
    #カブキブ6

    安定の一気読み。

    演劇部との確執。

    クロとトンボのすれ違い。

    そしてその形のハプニングか。

    やりたいことのはずなのに、理由つけてやる前からできないって決めつけること、あるよね。

    生徒から影響受けること、多いです。
    むしろいつも教わってる。
    それが快感。

  • 2018年に読んだのに登録していなかったので。

    詳細は覚えていないので登録のみ。

  • 私も渡子ちゃん疑っちゃった。
    浅葱無双ホントハンパないww

  • ここで終わる⁉️ って感じで7巻へ。すぐに調達しないと気になる…

  • 歌舞伎好きの高校生が歌舞伎を演じる同好会を作って奮闘する話第6巻。今回は2回目の文化祭で「毛抜」を上演するためのあれやこれや。次が気になる終わり方でジタバタ。しかし、ネガディブな感情を描くのが本当にうまい。

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著者プロフィール

東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。代表作は「カブキブ!」シリーズ、「魚住くん」シリーズ(角川文庫)、「妖き庵夜話」シリーズ(角川ホラー文庫)、「宮廷神官物語」シリーズ(角川書店ビーンズ文庫)など。榎田尤利名義でも著書多数。

「2023年 『妖奇庵夜話 千の波 万の波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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