無貌の神

著者 :
  • KADOKAWA
3.74
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本棚登録 : 291
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041052693

作品紹介・あらすじ

貌のない神は、喰う――。赤い橋の向こう、世界から見捨てられたような禁断の地にさまよいこんだ私。
かの地の中心には、顔のない神が坐して、輝きを放っていた。万物を癒やす力を持つその神には、代々受け継がれている秘伝の奥義があった。そのことを知った私がとった行動とは?(「無貌の神」)デビュー作『夜市』を彷彿とさせる表題作ほか、生きることにつきまとうやるせなさをあぶりだしながら、時代も国籍もジャンルも縦横無尽に飛びこえ、自由闊達、神話的な語りの境地をみせる傑作ブラックファンタジー全6作!

感想・レビュー・書評

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  • ”カイムルとラートリー”がすき。架空の獣を書くのも恒川さんは本当にお上手です。かいむるうが可愛い。
    全体的に、恒川さんらしい不気味で切ない作品が揃っていると思います。
    ”無貌の神”の変な動きや餅のくだりなんかはめっちゃらしい奇妙さでにやにやしちゃう笑。
    いつも大好きな作品が詰まっている恒川さんの短編集ですが、”十二月の悪魔”だけあまり印象に無くあらすじ読んでもあんまり思い出せず…

    • くどうさん
      こんにちは~!
      恒川さん読んだことないんですが、tiraronさんの感想読んだらとても気になる作家さんになりました~。
      こんにちは~!
      恒川さん読んだことないんですが、tiraronさんの感想読んだらとても気になる作家さんになりました~。
      2018/10/26
    • tiraronさん
      こんにちは!!ありがとうございます!!嬉しいですー!面白いので是非読んでみてください♡夜市や秋の牢獄からだと入りやすくておススメです!
      こんにちは!!ありがとうございます!!嬉しいですー!面白いので是非読んでみてください♡夜市や秋の牢獄からだと入りやすくておススメです!
      2018/10/27
  • 久しぶりに恒川さんの本を読んだけど、相変わらずあっという間に不思議な世界に連れてってくれる方でした。
    短編はいつも物足りなくて苦手なのが多いんですが、恒川さんの本は内容が濃いせいか、全然物足りなさを感じた事がありません。
    不気味だけど、素晴らしかったです。

  • 久しぶりに恒川光太郎作品を読みました。恐ろしいのに独特の静けさがあって好きです。達観してるのに、奥に若々しい活力を秘めているようなところが、魅力だと思いました。

    特に印象深かったのは表題作「無貌の神」です。
    顔のない神は人を食い、人は神を殺して屍を食べる。殺した者が新しい神になり、また人を食うという奇妙な堂々巡りはまるで小さな食物連鎖。一度その輪に加われば橋は消え、逃げられなくなる。
    私とガモウの、光点になって消えるというのは、どういうことなのでしょう。理を犯した罰でしょうか。穏やかな死であればと願うばかりです。

    それから、本作にはいわゆる絵に描いたような悪人がちょこちょこ出てきます。殺人者やら麻薬の売人やら侵略三昧の皇帝やら。ほぼ死んでしまうのですが、ちらと人間らしい弱さやら慈しみやらを見せることがあり、ほどよい距離感だと感じました。

  • 恒川氏の著作は全部読んでいるけれど、中毒性があるのは相変わらず。でも夜市や草祭、秋の牢獄といった秀逸な短編集が多い氏の著作の中では、割とあっさりとしているかなというのが個人的な印象。表題作は金色機械を彷彿とさせる。最初は少し湿った風が、最後にはカラリと乾いたそよ風が吹き抜けて行くような、風を感じる話が多かったように思う。その風が吹き来るのはきっと、異界とこの世のあわいにある場所なのだろう。

  • 改行が多かった。いや、内容は面白かったんだけど感想の第一にくるくらいには改行が多かった…ソフトカバーでも良かったんでは。
    最初と最後のお話が好きだったな。

  • この世ならざる和風情緒が漂う表題作ほか、流罪人に青天狗の仮面を届けた男が耳にした後日談、死神に魅入られた少女による七十七人殺しの顛末、人語を話す囚われの獣の数奇な運命…暴力と不条理にあふれた世界に生きるやるせなさを幻想的にあぶり出す、大人のための暗黒童話全六篇!

  • はーお腹いっぱい。恒川さんの編み出す幻想的な世界観が大好物な一読者としては嬉しい新刊でした。帯に暗黒童話とありましたが、実際童話と呼ぶのに相応しい軽いタッチの読みざわりで、各話作品の雰囲気を楽しむものでした。個人的には恒川節の濃ゆ〜い倒錯的な幻想譚を読みたかったのですが、これはこれで。「死神と旅する女」や「廃墟団地の風人」がコンパクトで読み易かった。「カイムルとラートリー」はお得意の空想上の生き物(獣)もので、ラストにかけての話の運び方はお見事!の一言に尽きます。装丁がめちゃくちゃ綺麗なのも◎です。

  • ノスタルジック系もあり、西洋を彷彿されるような話もありな短編。
    無貌の神、青天狗の乱、死神と旅する女が面白かった!

  • 10:あああ好きなやつ……。幻想、怪奇、人の世と紙一重のところにある異界、異質さ。ヒトの愚かさや汚さ、どうしようもなさ、無常さが描かれる一方で、情や理性が輝いて見えるのかなと感じました。「カイムルとラートリー」、好きやわあ……。

  • 恒川さん、ジャンルとしてはホラー小説家ですね。私は原則としてミステリーとホラーは手を出しません。でも何人かの作家さんは例外的に手を出していて、恒川さんもその一人です。

    ホラー小説とは「恐怖を主題として、読者に恐怖感を与えるため(恐がらせるため)に書かれた小説。」だそうですが、恒川さんの作品はちょっと違うようです。確かにホラー的な残虐さは有ります。でもその残虐さは恒川さんの物語の世界感を浮き立たせるためのもので、後に残らないようなのです。ですからホラー小説と言うより幻想譚と呼んだ方が相応しい気がします。

    「無貌の神」「青天狗の乱」「死神と旅する女」「十二月の悪魔」「廃墟団地の風人」「カイムルとラートリー」の6編。連作ではなく、それぞれ独立した短編です。
    読み始めると直ぐに夫々の世界に引きずり込まれます。説明的な文章も無いのに、いきなり異世界にしかも何の抵抗も無く入らせてくれる。これが恒川さんの腕なのです。また、各短編が充分に長編化出来そうな異世界を持っているのに、詰め込む事をせずにかなりサラリと描かれます。「余白の美」のような気がします。
    もっとも印象に残ったのは「カイムルとラートリー」。柔らかく暖かなエンディングが一冊の締めくくりに相応しく感じました。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2018年 『滅びの園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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