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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784041052709
作品紹介・あらすじ
老いてなお「女」でいつづける母・登勢の奔放な性を嫌悪し、実家を飛び出した不器用な姉、千歳。
穏やかなだけが取り柄の凡庸な夫の伸幸とマイホームを構え、子どもにこそ恵まれなかったが、望んでいた人生を手にいれたと信じて疑わなかった。父違いの美しい妹・ユキがある日、転がり込んでくるまでは――高度経済成長期、重工業都市として発展していく福山の芦田川河口を舞台に、母と娘の葛藤、男と女の溝、生きることのどうしようもなさを、濃密に描ききった、著者の最初で最後の現代小説!
感想・レビュー・書評
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千歳の母 登勢がストーリーの中心となるが,場所が広島県の福山周辺であり,情景が想像できて楽しめた.千歳の異父妹のユキも重要な役割を果たしている.千歳は幼少期,気の多い母に構ってもらえず,家を出て信幸と出会い,マイホームで暮らしているが,ユキを引き取る.高槻一斉や井上大一が話の中でピリッとした味を出している.信幸の子を宿したユキ,同時に千歳も妊娠.どうなることかと思ったが,千歳が悩んだ末,妥当な考えを抱くようになり,ほぼハッピーエンドに近い終わり方になった.
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母親の男好きな性分のため、幼少期から親の愛情も受けられず苦労した千歳。もっと幸せになってほしかった。妹の存在が不愉快。こういうドロドロなドラマあったなあ。なんかスッキリしない本だった。
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芦田川は福山市を流れる川の名前です。
福山市が舞台の小説なので、福山や近辺の地名や方言がたくさん出てきます。話の内容はかなり重いのですが、そのことよりも福山のことを何も知らない人が読んだらどう思うのだろうということに興味がわきました。
著者プロフィール
今井絵美子の作品





