鏡地獄 江戸川乱歩怪奇幻想傑作選 (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (1997年11月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784041053218

感想・レビュー・書評

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  • 独特の、生々しく気色悪い世界を描く江戸川乱歩の作品集です。夏にはいいかもしれないですね。

  • フィギュア、ストーカー、テーマパーク・・・乱歩がかつて蠱惑的な幻影として描いた世界はいまや現実の核である。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • エログロの世界。

  • 人間椅子は何回読んでもゾーッとする。

    もう題名どーりの話なんだけど、乱歩独特の節があり、優しく、静かに、ゆったり、話しかけてくるんだけど。
    よく聞いたらはちゃめちゃに怖いっていうね。

    もう、なんていうか暴力的に怖いのよ。

    精神がボコボコにされます。笑笑

    普通の人なら!でも、とても常識人な雰囲気でとても優しく語りかけるからその恐ろしさがワンテンポ遅れてやってくるところが乱歩のすごいとこだよなぁ。

    さーーーって読み終えたら、あー長年の恋かな。くらいで終わりそうだけど、よくよく考えたら、、、
    ひー!!!!!!!っていうね。
    最後の短編も、え?これなに?って思いながら読んでると。読み終わって数時間後くらいに。

    え、なんか、え?あれって、めでたしだよね?

    っていう不安にめっちゃかられる。

    そう言う意味で、江戸川乱歩は読後数日の衝撃ったらないのかもしれないし、こんなに読み終わったあとにひきづる作家って。なかなかいないよなぁ。

    と。思う。

  • 人間椅子、芋虫、面白い
    江戸川乱歩の世界観が味わえる

  • 乱歩作品の中の、猟奇怪奇幻想ものを集めた短編集。
    ずっと読みたいと思っていた「パノラマ島奇談」と「陰獣」が一冊に入ってるなんてお得な一冊!やっと読めてうれしい。
    「パノラマ島奇談」映像で見てみたい。めくるめく原色の世界にくらくら。海中トンネルの描写なんか、大きい海洋生物恐怖症の私には鳥肌ものでした。あと、無意味に巨大な機械が回り続ける機械国とかも、怖すぎる…。
    「陰獣」作中の平田一郎が乱歩自身=平井太郎を彷彿とさせ、他の乱歩作品のネタが沢山出てくるところがまさに乱歩作品ボスラッシュという感じで面白かった。そして予想外の結末。一粒で二度も三度も美味しい作品だった。
    他には「踊る一寸法師」もお気に入り。狂気に満ちたラストの情景が恐ろしすぎて夢に出そう。
    どの作品もぞくぞくするような妖しさ恐ろしさ満載で、満足。

  • 一番怖いのは人間かも。「パノラマ島奇談」の世界に心惹かれた。

  • 江戸川乱歩、初読み。

    「人間椅子」って、こんな物語やったんか…個人的には二段オチじゃない方が良かった。最初のオチで終わらせといて欲しかった。
    「芋虫」…悲しい話やった…。
    「踊る一寸法師」も面白かった!緑さん、やるな!
    「パノラマ島奇談」は入り込めんかった。読むの疲れた。
    「陰獣」も終わり方がどうも…アカンかったなぁ。

    この中で一番印象深いのは「芋虫」

    2013.07/02 読了。

  • 芋虫で少し泣いた。

  • 2012/12/31

  • 「鏡に自分が映る恐怖」
    乱歩は人間が人間らしいところを、
    小説に綴っただけであり、それは恐怖と、
    置き換えられることができるのである。
    乱歩の小説の言葉にできない感情は、
    人間の海によく似た無意識を表しているのである。
    そして、無意識から飛び出た現実こそ、
    人間なのである。
    「人間椅子」「人でなしの恋」「芋虫」は、
    あり得ない話ではない。それは事件でもあり、
    世界である。しかし、その恐怖は、
    全て人間が牛耳っているのである。
    そこには、人外のものはでていない。
    鏡が怖いのはそれには人間が映っているからなのである。

  • タイトルは鏡地獄。
    他に陰獣やパノラマ島奇談も掲載

    三津田信三のホラー作家の棲む家の端々に登場する
    江戸川乱歩の小説たち、以前に買ったままになっていた
    冊子の中に作中に登場した陰獣が掲載されているのを思い出し
    再読(とはいっても鏡地獄を読んだだけ)した
    陰獣はホラー探偵小説ぽっくて今でも読めた。
    おどろおどろした雰囲気は三津田や横溝らを思い浮かべる・・

  • 乱歩が人間存在の猟奇的で夢幻的な側面を掴み出してきた作品群。いづれも文句無く面白い。「人でなしの恋」非人間に人間を見てしまうエロティシズムの不可思議。「芋虫」愛欲と支配欲の狂気。「白昼夢」生温い晩春の空気に包まれた白昼の悪夢、粘着質の狂気と隣り合わせの乾いた日常が印象的。「パノラマ島奇談」主人公と妻の"死の遊戯"は凄絶、自ら創り出したユートピアに向けて放たれる最期の花火は鮮烈。「陰獣」本書の中では最も推理小説的、開かれた結末がいい。

  • 全作品を読んで感じたのは「秘め事」です。

    趣味よりもっと執着が深い「秘め事」を持つがゆえ、人は生き生きと生きてゆける。秘め事を隠し通すことにスリルを感じるからだ。

    だが他人が人の秘め事を詮索したり、覗き見たり、暴き出したりすると、ろくな結果にならない。
    また、いくらどんなに他人の秘め事に誘われても加担しないほうがいい。他人の執着に巻き込まれます。

  • なかなかどうして好き。

  • 鏡というものはおそろしいもので…

  • 「陰獣」で、何回もぎゃふんと言わされた。

  • 鏡に魅入られた男の話。此れを映画化した『乱歩地獄』と照らし合わせて観ると、また面白いと思う。監督なりの解釈が合って、それを自分で探っていく作業がなんともいえず楽しいです。鏡。其処に映っているのは、夢か現か。鏡に映る自分は、本当の自分なんでしょうかね。

  • 乱歩の独特な世界を堪能できます 
    もうドッキドキしっぱなし
    すばらしいです
    特に芋虫のラストの描写はすごいです

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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