人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 2170
感想 : 176
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053287

作品紹介・あらすじ

貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベストセレクション第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • 念願の「押絵と旅する男」を読めた。
    ビブリア古書堂の事件手帖で紹介されているのを読んでから、ずった気になっていた乱歩の一作。
    気味の悪さはないが、奇妙で独特の雰囲気の漂う恋物語。
    最後に、恋人二人が恥じらいながら挨拶をしたシーンがなんとも可愛らしい。二人の感情表現は、この一文しかないが、それだけで二人が幸せだと十分伝わってくる。

  • 叙情的ホラーの短編集。
    端的に言えば“狂ってる”人がたくさん出てくるし、よくよく考えてみれば有り得ない話ばかりなのに、どうしてか納得してしまうのは、その心情がなんとなく理解できてしまうせいなのか。
    実際…自分のことは“まとも”だと思い込んでいるけれど、他人から見たらそうじゃないのかもしれないし、私自身この人ぶっ飛んでるなー何か境目にいるような人だな、と思うような人と知り合ったこともあるから、人間はどんなきっかけで一線を超えるかなんてわからないと思う。

    想いが哀しい。そういう物語が多い。
    奇妙な悲恋だったり、現実的に交わらない想いだったり。
    最初は唯の恋、であったものが、偏って偏って哀しい結末を迎える様は、私も目にしたことがある。

    表題作のほか、「断崖」「鏡地獄」「押絵と旅する男」が好き。でも全部おもしろかったです。

  • SNSでオススメしていた投稿を見かけ、江戸川乱歩という名前は知っているのに、作品は読んだ事が無いなと思い読んでみました。
    1つの話の小説ではなく8つの短編物語が載っている推理小説でした。
    "人間椅子"という章を読むのが目的で買いましたが、"目羅博士の不思議な犯罪"という章が1番面白く、興味深かったです。

  • 短編集です。
    表紙が牡丹?で美しいです。

    「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「妻に失恋した男」、「お勢登場」、「二廢人」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」の八編です。

    気に入ったのは「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」です。
    人間椅子ってあらすじは何となく知っていましたが、本当は入れ子式のお話だったのですね。
    「断崖」、「二廢人」は捻りが効いていて面白かったです。
    年に数度、歯医者へ行くと口を開いたまま、目を閉じてしまうのですが、「妻に失恋した男」を読んでしまったからには、今後、絶対に目を閉じるわけにはいきません(笑)

  • 古い文体で読みづらい部分もありますが、それを補って内容に引き込まれます。狂気の描き方、また、オチもえっそうなるの?というものがあり、とても楽しかったです。

  • めちゃくちゃ気味が悪いけど、すごいなと思った。

  • 相変わらずの気持ち悪さ。
    これがいい感じ。

  • 江戸川乱歩の短編は、あまり読んだことがなかった。
    ひとつひとつの作品は、非常に良くできていると思うが、長編に比べると少し物足りない。
    だが、これまで何回も読んだことがある『押絵と旅する男』は、非常にいい作品である。

  • 本好きの父親の本棚に多く並んでいた江戸川乱歩。子どもには幾分こわかったはずなのに、好奇心を抑えられずに読んだことを思い出します。今になって再び読みたくなり、どこの出版社のどの文庫にしようかと迷って、大槻ケンヂ解説の本書を選択。収載されている8編に登場するのは皆なにかに魅入られた人。椅子の皮を隔てた感触、鏡の向こう、押絵の中の女性。こんなものを思いつく乱歩こそが変態だったろうと思うのですが(笑)、どうにも面白い。人間椅子にはちょっぴり座ってみたいけど、半殺しにされた蚤を顕微鏡で見ることだけはしたくないなぁ。

  • 人間椅子と、鏡地獄が一番 記憶にのこってる
    もっと 江戸川乱歩ってホラーなのかな?と思ってたけど、今も変わらないものが 感じられる 良い物語ばっかりでした

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著者プロフィール

1894(明治27年)〜1965(昭和40年)、小説家。
1923年、『新青年』に掲載された『二銭銅貨』でデビュー。
1925年に『新青年』に6ヶ月連続短編掲載したうち2作目の『心理試験』が好評を得、初期作品は日本人による創作の探偵小説の礎を築いた。また同時期に『赤い部屋』『人間椅子』『鏡地獄』なども発表、幻想怪奇小説も人気を博した。
1927年に休筆したのち、『陰獣』を発表。横溝正史に「前代未聞のトリックを用いた探偵小説」と評価される。
1931年、『江戸川乱歩全集』全13巻が平凡社より刊行開始。
1936年、少年向け推理小説シリーズの第1話「怪人二十面相」を雑誌『少年倶楽部』に連載。太平洋戦争により一時執筆を休止したが、戦後再開し、子どもたちから絶大な支持を受けた。

「2021年 『人間椅子 江戸川乱歩 背徳幻想傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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