人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫)

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  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053287

感想・レビュー・書評

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  • 叙情的ホラーの短編集。
    端的に言えば“狂ってる”人がたくさん出てくるし、よくよく考えてみれば有り得ない話ばかりなのに、どうしてか納得してしまうのは、その心情がなんとなく理解できてしまうせいなのか。
    実際…自分のことは“まとも”だと思い込んでいるけれど、他人から見たらそうじゃないのかもしれないし、私自身この人ぶっ飛んでるなー何か境目にいるような人だな、と思うような人と知り合ったこともあるから、人間はどんなきっかけで一線を超えるかなんてわからないと思う。

    想いが哀しい。そういう物語が多い。
    奇妙な悲恋だったり、現実的に交わらない想いだったり。
    最初は唯の恋、であったものが、偏って偏って哀しい結末を迎える様は、私も目にしたことがある。

    表題作のほか、「断崖」「鏡地獄」「押絵と旅する男」が好き。でも全部おもしろかったです。

  • 短編集です。
    表紙が牡丹?で美しいです。

    「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「妻に失恋した男」、「お勢登場」、「二廢人」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」の八編です。

    気に入ったのは「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」です。
    人間椅子ってあらすじは何となく知っていましたが、本当は入れ子式のお話だったのですね。
    「断崖」、「二廢人」は捻りが効いていて面白かったです。
    年に数度、歯医者へ行くと口を開いたまま、目を閉じてしまうのですが、「妻に失恋した男」を読んでしまったからには、今後、絶対に目を閉じるわけにはいきません(笑)

  • 本好きの父親の本棚に多く並んでいた江戸川乱歩。子どもには幾分こわかったはずなのに、好奇心を抑えられずに読んだことを思い出します。今になって再び読みたくなり、どこの出版社のどの文庫にしようかと迷って、大槻ケンヂ解説の本書を選択。収載されている8編に登場するのは皆なにかに魅入られた人。椅子の皮を隔てた感触、鏡の向こう、押絵の中の女性。こんなものを思いつく乱歩こそが変態だったろうと思うのですが(笑)、どうにも面白い。人間椅子にはちょっぴり座ってみたいけど、半殺しにされた蚤を顕微鏡で見ることだけはしたくないなぁ。

  • 江戸川先生は作品タイトルのネーミングセンスがなんとも良いですよね。一番すきなのは『押絵と旅する男』です。んん…『屋根裏の散歩者』も捨てがたい。。。

  • お気に入りさんにお借りしました!ちゃんと江戸川乱歩さん読んだのは初めてです!傑作中の傑作を収録するベストセレクション第一弾。有名な「人間椅子」他8編入り。昔に書かれたと思えないくらい斬新で何とも言えない雰囲気の作品で一気読みでした!今の時代の人が読んでも楽しめます!普通ではない人が登場したりして気持ち悪くもありますが哀愁も漂う感じ。「人間椅子」は有名なので知っていましたがラストはちゃんと知らなかったので読めて良かったです!「人間椅子」「二廃人」の展開が面白かったです!大槻ケンヂさんの解説も良かったです♪

  • 再読。
    江戸川乱歩の短編集。
    乱歩の妖しく美しい世界観に引き込まれる。
    人間椅子はゾッとした。あんな手紙が送られてきたら、椅子に座るのが恐くなる。表題作の人間の椅子と押絵と旅する男が特に良かった。
    不気味で悪趣味だなと思っても、怖いもの見たさでもっと読みたくなる。

    人間の椅子・目羅博士の不思議な犯罪・断崖・妻に失恋した男・お勢登場・二癈人・鏡地獄・押絵と旅する男

  • 江戸川乱歩さんの作品をはじめて読んだ。

    気味が悪くて、ただただ引き込まれる文章。
    サクサク読める。

    憂鬱な気分の時に読んだので、
    気分は晴れることなく
    さらに鬱っぽくなった。

    ほかの作品も読んでみたいと思った。

  • この本の後書きは大槻ケンヂが書いている。世代じゃないので筋肉少女帯を知らなかったがこの本をきっかけに大槻ケンヂにはまった。ぼく以外に江戸川乱歩を愛する人がいて非常に嬉しかった。

  • 子供の頃に気味の悪い本を読んだ
    という記憶から思い出したのが「人間椅子」でした。

    大人になった今読むと、ただ気味の悪いだけではなくそうして椅子の中で生きるという変態的狂気、そこに至るまでの物語を創作した江戸川乱歩の表現の豊かさに驚きました。
    幼い頃には「椅子の中に人間なんて気味が悪い」と感じていましたが、椅子の中に入るまでの心境は道理に適っており、ただ怖いだけではなく物語の結末まで読み手が納得せざるを得ない描き方は流石でした。

    また本書には「押絵と旅する男」も収録されており、
    推理小説の文豪として名高い江戸川乱歩ですが
    探偵や事件ものではない「不思議」な謎は非常に美しく繊細な描写で、洗練された気持ちになりました。

  • 満島ひかりのドラマ見てからずっと読みたかった人間椅子!大好きな話になった。狂気的で気持ち悪くて、でも凄く惹かれる。
    目羅博士の不思議な犯罪も面白かった。

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

江戸川乱歩の作品

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