人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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レビュー : 161
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053287

作品紹介・あらすじ

貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベストセレクション第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • 叙情的ホラーの短編集。
    端的に言えば“狂ってる”人がたくさん出てくるし、よくよく考えてみれば有り得ない話ばかりなのに、どうしてか納得してしまうのは、その心情がなんとなく理解できてしまうせいなのか。
    実際…自分のことは“まとも”だと思い込んでいるけれど、他人から見たらそうじゃないのかもしれないし、私自身この人ぶっ飛んでるなー何か境目にいるような人だな、と思うような人と知り合ったこともあるから、人間はどんなきっかけで一線を超えるかなんてわからないと思う。

    想いが哀しい。そういう物語が多い。
    奇妙な悲恋だったり、現実的に交わらない想いだったり。
    最初は唯の恋、であったものが、偏って偏って哀しい結末を迎える様は、私も目にしたことがある。

    表題作のほか、「断崖」「鏡地獄」「押絵と旅する男」が好き。でも全部おもしろかったです。

  • 短編集です。
    表紙が牡丹?で美しいです。

    「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「妻に失恋した男」、「お勢登場」、「二廢人」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」の八編です。

    気に入ったのは「人間椅子」、「目羅博士の不思議な犯罪」、「断崖」、「鏡地獄」、「押絵と旅する男」です。
    人間椅子ってあらすじは何となく知っていましたが、本当は入れ子式のお話だったのですね。
    「断崖」、「二廢人」は捻りが効いていて面白かったです。
    年に数度、歯医者へ行くと口を開いたまま、目を閉じてしまうのですが、「妻に失恋した男」を読んでしまったからには、今後、絶対に目を閉じるわけにはいきません(笑)

  • 相変わらずの気持ち悪さ。
    これがいい感じ。

  • 江戸川乱歩の短編は、あまり読んだことがなかった。
    ひとつひとつの作品は、非常に良くできていると思うが、長編に比べると少し物足りない。
    だが、これまで何回も読んだことがある『押絵と旅する男』は、非常にいい作品である。

  • 本好きの父親の本棚に多く並んでいた江戸川乱歩。子どもには幾分こわかったはずなのに、好奇心を抑えられずに読んだことを思い出します。今になって再び読みたくなり、どこの出版社のどの文庫にしようかと迷って、大槻ケンヂ解説の本書を選択。収載されている8編に登場するのは皆なにかに魅入られた人。椅子の皮を隔てた感触、鏡の向こう、押絵の中の女性。こんなものを思いつく乱歩こそが変態だったろうと思うのですが(笑)、どうにも面白い。人間椅子にはちょっぴり座ってみたいけど、半殺しにされた蚤を顕微鏡で見ることだけはしたくないなぁ。

  • 人間椅子と、鏡地獄が一番 記憶にのこってる
    もっと 江戸川乱歩ってホラーなのかな?と思ってたけど、今も変わらないものが 感じられる 良い物語ばっかりでした

  • 江戸川乱歩ベストセレクションに手を出した。一作目は有名な「人間椅子」一冊全部椅子の話だと思っていたら、短篇集でした。全て奇妙で気味が悪い退廃的な雰囲気の短編が並ぶ。しかし、「人間椅子」ってこんなラストだったかな。うっすらとしか覚えてないのですが。全体的に時代的な言い回しがあって読みにくいほどじゃあないけど、偶に「??」とはなる。ローンジって何だ?って思ってたけど、多分ラウンジ…?かな。 個人的には最後の「押し絵と旅する男」が好きです。

  • 江戸川先生は作品タイトルのネーミングセンスがなんとも良いですよね。一番すきなのは『押絵と旅する男』です。んん…『屋根裏の散歩者』も捨てがたい。。。

  • お気に入りさんにお借りしました!ちゃんと江戸川乱歩さん読んだのは初めてです!傑作中の傑作を収録するベストセレクション第一弾。有名な「人間椅子」他8編入り。昔に書かれたと思えないくらい斬新で何とも言えない雰囲気の作品で一気読みでした!今の時代の人が読んでも楽しめます!普通ではない人が登場したりして気持ち悪くもありますが哀愁も漂う感じ。「人間椅子」は有名なので知っていましたがラストはちゃんと知らなかったので読めて良かったです!「人間椅子」「二廃人」の展開が面白かったです!大槻ケンヂさんの解説も良かったです♪

  • 江戸川乱歩の傑作集の第一弾です。
    8篇の短編が収録されているのですが、個人的にはタイトルになっている『人間椅子』と、『押絵と旅する男が』がすごく面白かったです。
    この2編以外の話も楽しめる作品が多いのでおすすめです

    • kwosaさん
      cockrobin20さん

      フォローありがとうございます。

      『人間椅子』面白かったですよね。
      読むまではグロテスクなホラーという勝手なイ...
      cockrobin20さん

      フォローありがとうございます。

      『人間椅子』面白かったですよね。
      読むまではグロテスクなホラーという勝手なイメージを抱いていたのですが、読んでみると意外にもスタイリッシュでスマートなミステリという印象で驚いた記憶があります。

      最近『ビブリア古書堂事件手帖4』の影響で乱歩の『孤島の鬼』を読んだのですが、なかなかパンチの効いたミステリ+冒険活劇でしたよ。
      『陰獣』もおすすめです。
      ご興味があれば是非。

      ところでcockrobin20さんのお名前は『マザーグース』もしくは、ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』が由来ですか?

      どうぞこれからもよろしくお願いします。
      2013/05/17
    • cockrobin20さん
      kwosaさん

      コメントありがとうございます。

      僕も読むまではグロテスクやホラーのイメージが強かったですね。

      特に、目次で鏡地獄と書い...
      kwosaさん

      コメントありがとうございます。

      僕も読むまではグロテスクやホラーのイメージが強かったですね。

      特に、目次で鏡地獄と書いてあったときは時は強烈でした。
      鏡自体がホラー小説の定番みたいなものなので、この江戸川乱歩という作家はどんなに怖い物語を僕に読ませるのだろうと恐々とページを捲っていました。

      陰獣のあらすじを読みましたよ。
      面白そうですね。次に本屋さんに行ったとき探してみることにします。

      僕の名前の由来は『マザーグース』の『誰がこまどりを殺したの?』です。
      『マザーグース』を読んだことはないのですが、『誰がこまどりを殺したの?』を何かの拍子に偶然みて、印象に残っていたので、名前に使わせて頂きました。
      2013/05/17
  • 最高の変態小説。
    発想や言い回しは勿論、読点区切りが非常に短いこともより一層不思議な変態感を演出しているように思う。

  • 再読。
    江戸川乱歩の短編集。
    乱歩の妖しく美しい世界観に引き込まれる。
    人間椅子はゾッとした。あんな手紙が送られてきたら、椅子に座るのが恐くなる。表題作の人間の椅子と押絵と旅する男が特に良かった。
    不気味で悪趣味だなと思っても、怖いもの見たさでもっと読みたくなる。

    人間の椅子・目羅博士の不思議な犯罪・断崖・妻に失恋した男・お勢登場・二癈人・鏡地獄・押絵と旅する男

  • 解説 大槻ケンヂ

  • 江戸川乱歩さんの作品をはじめて読んだ。

    気味が悪くて、ただただ引き込まれる文章。
    サクサク読める。

    憂鬱な気分の時に読んだので、
    気分は晴れることなく
    さらに鬱っぽくなった。

    ほかの作品も読んでみたいと思った。

  • この本の後書きは大槻ケンヂが書いている。世代じゃないので筋肉少女帯を知らなかったがこの本をきっかけに大槻ケンヂにはまった。ぼく以外に江戸川乱歩を愛する人がいて非常に嬉しかった。

  • 独特な発想が織り成す世界観

  • 子供の頃に気味の悪い本を読んだ
    という記憶から思い出したのが「人間椅子」でした。

    大人になった今読むと、ただ気味の悪いだけではなくそうして椅子の中で生きるという変態的狂気、そこに至るまでの物語を創作した江戸川乱歩の表現の豊かさに驚きました。
    幼い頃には「椅子の中に人間なんて気味が悪い」と感じていましたが、椅子の中に入るまでの心境は道理に適っており、ただ怖いだけではなく物語の結末まで読み手が納得せざるを得ない描き方は流石でした。

    また本書には「押絵と旅する男」も収録されており、
    推理小説の文豪として名高い江戸川乱歩ですが
    探偵や事件ものではない「不思議」な謎は非常に美しく繊細な描写で、洗練された気持ちになりました。

  • 満島ひかりのドラマ見てからずっと読みたかった人間椅子!大好きな話になった。狂気的で気持ち悪くて、でも凄く惹かれる。
    目羅博士の不思議な犯罪も面白かった。

  • 人間椅子・・怖すぎます。困ります。そんな椅子。要りません。

  • 和モダンな表紙が目に留まり、初めて読んだ江戸川乱歩。

    どれもぐいぐいと引き込まれて読んでしまった。
    表題作の『人間椅子』は特に気味の悪さが天下一品で気に入った。

    もっと古くて読みにくい文体を想像していたが、
    ライトかつ趣の楽しめる読み心地。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベストセレクション第1弾。

    【キーワード】
    文庫・ホラー・文豪・名作


    ++++1
    +1

  • なかなか面白かったですねぇ…いや、表題作とか読んだことはあるのですけれども、こうして再読してみてもやはり面白い! ということが判明しましたね…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    解説はなんとあの大槻ケンヂ! 好きそうですものねぇ…自作曲にも作品のタイトルやら何やらを引用しているんだとか。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    表題作の人間椅子を読みたいがために買った短編集ですが、押し絵と旅する男だっけな? あれも面白かったですねぇ…。

    それにしてもこんな奇妙奇天烈なお話ばかりを思いつく乱歩さんとはどんな人だったのか? 僕は意外と…常識人だったんじゃないかと思うのです。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • ある椅子職人が傑作を作った。それは自分自身が椅子の中に入り、椅子そのものになること……

    読み終わったあとに、拭い去れない生理的嫌悪感が残る怪奇小説マニアとしては読んでみてほしい作品
    お値段、分量もお手頃です

  • 佐野史朗さんによる朗読が某動画共有サービスに上がってて、それを聴きながらご飯を食べたら大変妙な気分になった。確かこの椅子は一時期Yという街の外国人が多く泊まるホテルにあるんだけど、横浜のホテルニューグランドの2階ホールなんか、人間椅子を置くにはうってつけの場所だなと行く度思う。

  • 狂気。ゾワゾワする。純粋に気持ち悪い…これぞ江戸川乱歩という感じ

  • 表題作をはじめ8篇の短編集。
    人間椅子
    目羅博士の不思議な犯罪
    断崖
    妻に失恋した男
    お勢登場
    二廃人
    鏡地獄
    押絵と旅する男

    「人間椅子」と「押絵と旅する男」はタイトルも知っているし内容もなんとなく知っているが、他は知らない。
    読んでみるとどれも江戸川乱歩らしい醜悪な美というか、歪んだ世界というか、独特だと思う。
    倒錯し異常であり、とても健全とは言えない乱歩の世界だ。

    人間椅子
    タイトルそのまま椅子の中に入り込んで座る人の感触を楽しみ、恋をする男の手記。
    この発想自体が気持ち悪い。よくそんな発想が出来ると驚くと共に気味が悪い。この常人離れした発想の有無が歴史に残る作家と凡人との大きな違いではあるけれど。

    目羅博士の不思議な犯罪
    猿は人を真似る。
    鏡も人を真似る。
    向こうに見える自分がもし窓から飛び降りたら、こちら側の自分はどうするだろう。

    断崖
    推理小説を書こうと思ったり、もし自分が犯罪を犯すとき(そんな事はないに越したことはない)、一度は考えるだろうものが、完全犯罪。
    自分の手を汚さず、罪にも問われず、相手を亡き者にするには…。

    江戸川乱歩の狂気な世界を堪能出来る。

  • 本屋さんの特集コーナーに置かれていて手にした一冊。
    生まれてはじめての江戸川乱歩の世界観は強烈で、奇麗だと思いました。表題作である「人間椅子」はどうやったらこんな話を思いつくのかと、感動してしまいました。

  • 人間椅子、気持ち悪すぎる‼︎
    江戸川乱歩、ROCKですね。
    押し絵と旅する男も、奇妙でホラー要素が強くて、怪しさ満点でした。

  • 人間椅子/目羅博士の不思議な犯罪/断崖/妻に失恋した男/お勢登場/二廃人/鏡地獄/押絵と旅する男

    苦手だった推理小説の入り口になった作品たち。言葉遣いがとても美しくてミステリというよりも文学を強く感じた。目羅博士の不思議な犯罪は特に好きで、科学や数字では解明できない人間の不思議な心をよく分かっていることを想像させる。
    この人に限ったことではないが、よく人の殺し方をあんなにもユニークに作れるもんだなあ

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著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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