屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション3 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 649
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053300

作品紹介・あらすじ

世の中のすべてに興味を失った男の唯一の楽しみは、下宿の屋根裏から、他人の醜態をのぞき見ることだった。そんなある日、屋根裏でふと恐ろしい完全犯罪を思いつく。その結末は…!? ほかに「暗黒星」収録

感想・レビュー・書評

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  •  この作品は、1925年(大正14年)に江戸川乱歩によって書かれた短編小説である。江戸川乱歩は探偵物というジャンルを確立させた日本の小説家である。
     主人公は25歳の男性、名前を郷田三郎。何をしても興味が持てず、仕事もせず、これといった趣味もないまま過ごしていた。しかし、素人探偵の明智小五郎との出会いを経て、彼は次第に「犯罪」というものにのめり込んでいってしまう。尾行をしたり、脅迫じみた暗号文を書いてみたりと一人、犯罪っぽいことをして楽しんでいた。が、彼は危険が伴わないこれらの行為に飽きてきていた。そんな中、彼が住んでいる部屋の押し入れから、建物の天井に入れることに気付いてしまう。そこからしばらくは、屋根裏から住民の暮らしぶりを見て楽しんでいた郷田三郎だったが、飽き性の彼はそれにすらすぐ飽きてしまった。

    屋根裏から住民を覗き見ることに飽きた彼がとった行動とは何だったのか。読んでいてゾクゾク感がたまらない作品です。是非読んでみてください。

  • よしもとばななさんの王国シリーズを立て続けに読んで、少しばかり精神的な世界に入ってしまったので、そこからとりあえず抜け出そうと思って選んだ。
    物語だから空想ではあるものの、淡々と出来事だけが綴られる文章を読んでいたら、バランスを取り戻した。

    表題作である短編と、「暗黒星」という中編ミステリの2本。
    表題作は犯人が綴る犯罪の流れを描いていて、暗黒星は推理もののミステリ。
    ホラー&ファンタジー&ミステリ、みたいな。豪邸で起こった連続殺人事件の謎に、明智小五郎が挑む。
    ちなみに予想してた犯人が当たったから、よし!と思った。笑

    江戸川乱歩の小説って、どこか悲しい部分があるところが好き。湿ってて妖しくて独特の余韻が残る。

    このシリーズ8まであって装丁も美しいから少しずつ揃えたい。

  • 異常な性癖を持つある人物が殺人を犯すまでの心情や情景が実にリアルに、生々しく描写されており嫌悪感を抱きつつもこの異常で異様な世界観に不思議と引き込まれて行きます。

  • 乱歩の中ではベスト10に入るくらい好き。

  • 面白かった。
    屋根裏の散歩者は、先に陰獣を読んでしまっていたので、トリックが分かってしまっていたのが残念だった。
    (陰獣は、乱歩のオマージュ的な要素が盛り込まれている)
    可愛いタイトルだが、好奇心に勝てない主人公の異常さが際立っていた。
    暗黒星は洋館に暮らす一家で起こる殺人事件の話だが、誰が犯人なのか、動機は何か、話に没頭してしまった。
    本作の3/2を占める少し長めの話だったが、伏線が回収されていく気持ちよさと負の感情の力強さを感じられる話だった。

  • もっとどぎついほうが好みだけどこれはこれで面白い。他人の生活を屋根裏から覗き見るスリルを想像するとわくわくする。

  • 読了。
    所謂乱歩ワールド雛形の初出といえば、やはりコレか「人間椅子」か?まだ後年のようなドギツサも無く、やや牧歌的な文体ながら、その後何度も使い回されるアイデアの萌芽が其処にある。

  • あっけらかんとしてるけど、わくわくする。

  • 人間椅子から乱歩デビューを果たしてここへ。帯アオリの「のぞきも殺しもこんなに楽しい」という文句に惹かれたのは言うまでもない。他人の醜態を覗き見るってかなり気持ち悪いけど確かに見てみたいかもしれない。怖いもの見たさで。
    解説ではどうして乱歩は懐かしいのかという批評が織りなされていたけれど、まだ懐かしさを感じるには至らず、、いつかもう一度読んで懐かしさを感じたらいいな

  • 解説者山田正紀氏。

    最近気づいたのだが、文章にちょいちょい作家の感情?が入るのが変わっているな、と。
    『あぁ、まさかそんな恐ろしい事が』みたいな。
    そしてその表現に引きずられる自分は単純だ。。

    今回はサイコホラーというよりは人間的であるからこそ拗らせたような感じでした。

    でも暗黒星の犯人は映像だともっと怖そう。。

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著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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