黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション (5) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053324

感想・レビュー・書評

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  • 明智の登場によって、他の作品よりもアクション要素が強い。
    嫌いなわけではないが、黒蜥蜴による犯行が御都合主義で
    そういった意味では横溝正史のほうが面白い。

    乱歩の良いところは、とにかく、妖艶さだと感じた。
    今の世の中では考えられない、排水臭くて、如何わしい、狂乱の時代。
    その中で燦然と輝く、背徳の美。

    なので、黒蜥蜴の危うい美しさだけが際立って良い。
    エンタテインメントとしては、あまり評価できない。
    無理矢理書かされたんじゃないかというくらい。

    なので、明智の出る作品は今後、あまり読まないほうがいいなと思った。
    探偵物が好きな人にも、これはオススメできないな、と思った。他の短編の方が良い。

  • 全ては明智小五郎の手のひらの上で転がされてるんだろうなぁ~とお約束の展開なんですけど、わかっててもかっこいい!待ってました!となってしまう。
    黒蜥蜴は、妖艶だったり、少女のようにいじらしかったりと、その都度コロコロと姿を変えるところが魅力的でした。ラストシーンは切なかった。

  • 江戸川乱歩はいくつか読んだが、最も有名とも言える「黒蜥蜴」を読んだことがなかった。
    明智小五郎の不死身さが胡散臭くて避けていたのだと思う。そこがいいところだと若いわたしはわかっていなかった。青いな。

    今回、本屋さんでたまたま見かけて、百合の花が大きく描かれた表紙が綺麗で手にとってそのまま無意識に購入してしまった。こちらのサイトでは漫画みたいな購買意欲を低下させる表紙になっているけれど。
    今更江戸川乱歩を平積みしている理由は、自宅でテレビを見ていて気づいた。
    ドラマ化されたらしい。
    ちなみに明智小五郎役は渡部篤郎さんらしい。ちょっとイメージじゃない。
    小さい頃テレビで明智小五郎を演じたのは天知茂さんだった。明智小五郎といったら天知茂さんでしょう。
    天知茂さんの訃報を知ったとき、なぜか天知茂さんは死なない気がしていて驚いた。きっと明智小五郎と勝手に重ねていたのだと思う。
    昔のドラマって、今だと考えられないくらい無駄に入浴するわベッドに雪崩れ込むわ、お茶の間に変な空気をさせたものだった。母親が明らかにそわそわしながら必ずお茶を淹れに行って、父親が脈絡なく話しかけてきたことを思い出す。

    明智小五郎はやはり不死身だし、そんなわけないじゃんみたいに都合のいい展開も多い。
    でも、江戸川乱歩らしい美に溢れた作品だった。
    江戸川乱歩にリアリティを求めるのは野暮というものだろう。
    物語がはじまって35分くらいを過ぎると、必ず水戸黄門や暴れん坊将軍が大活躍、そんな予定調和が安心して観られる時代劇のいいところ。それと同じ。
    明智小五郎は、撃たれても爆破されても突き落とされてもへっちゃら。入院して寝込むなんて生々しい姿は見たくない。
    江戸川乱歩の描く醜悪な美を楽しむことこそが醍醐味だと思う。

    「パノラマ島奇談」や「人間椅子」から引っ張ってきたような描写もあり、ああ、江戸川乱歩を読んでいるなあと楽しませる。
    ただ、黒蜥蜴を黒トカゲという表記にしてしまったことは残念。難しい漢字表記のままであれば、より江戸川乱歩の世界に相応しくなるに違いないのに。
    久しぶりに小さい頃のことも思い出せて、懐かしい気持ちになれた。

  • 面白かった。

    孤島の鬼に次いで面白かった。

    美輪さんの映像作品観てみたいなぁ。

  •  女賊”黒トカゲ”と名探偵明智小五郎の対決を描くサスペンス。

     普段本のジャケ買いはほとんどしないのですが、この作品に関しては表紙の”黒トカゲ”に惚れて買いました(笑)。目がカッコいいのにどこか妖艶さが漂っているのが特にお気に入りです。あとはブラジャーのホックとかですね。

     内容は会話こそ少し古臭さはあるものの、展開はスピーディーで現代でも十分面白い。名探偵と怪人の騙し騙されの一進一退の攻防は、どこか子ども時代の本や特撮などのフィクションを思い起こさせるものがあって、少しノスタルジックな気分も味わいながら読むことができました。

     黒トカゲも色々な属性のキャラにプラスして、大胆不敵な犯罪計画を実行に移す名悪役! それだけに色々な意味で人気が高いのに納得しました。

  • やっぱり乱歩は読みやすくて登場人物にしっかりストーリーがあって面白い

  • スピード感があって読みやすい一冊。

    明智探偵に対しての女賊黒蜥蜴のリアクションがいちいち可愛い。

  • そんな昔に書かれたとは思えないぐらい読みやすい。
    ハラハラして切ないです。

  • わくわく読めた。欲望を肥大化させた存在の黒蜥蜴が、おそろしいんだけど憎めない。

  • 三島版の脚本の方が好きだな。

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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