孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 105
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053348

感想・レビュー・書評

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  • 主人公と、主人公に同性愛の感情を抱く美青年が、壮絶な事件に巻き込まれる物語です。
    腐女子は読まないと損です(*´∀`*)
    鬼は、孤島のヤツじゃなくて、主人公だと思う(笑)

  • 人生観を変えられた作品のひとつ。


    差別的な言葉多様されてます。
    そういうのが許せない人にはおススメできないかも。

    片輪者、同性愛、奇形。
    バンバンでてきます。


    面白いなぁと思ったのが、

    片輪者やシャム双生児(べトちゃんドクちゃんみたいな)を見ても
    人として扱える・むしろ愛することが出来る主人公(初代への懸想もあっただろうが)

    それなのに、どうしても、極限状態においても、道雄の同性愛だけは最終的に受け入れることが出来なかった、ってところ。
    主人公にとっての鬼は彼だったんだなぁ。と。


    主人公は、道雄という、誰もが羨む聡明な美青年に愛される、ということに僅かならず自尊心を持ちながら、
    時には彼に甘えてみたりして、
    でも、そこに道雄の「本気」が見えると、恐ろしくなり、逃げる。ひでぇwww


    乱歩は短編が素晴らしいけれど、
    この長編小説は、他作品に引けをとらないぐらい、世界観が異様。
    おもしろいです。





  • はるかに昔読んだ、二十面相と明智と小林少年も、子供心にも怪しいかった。でも、あれは別物だと思いたい。

    冒頭の、意味深長なくだりは期待度をMaxまで上げますが、
    ラストまでそのまんま突っ走ります江戸川乱歩。

    主人公と初恋の女性とのさわやか交際…と読み進めると、一変。
    妖しさ、おどろおどろしさ、禍々しさ、満載。
    ○○フラグなんて優しいものはなし!


    全編冒険推理モノなのに、
    ラストの半ページで、全く違った印象を残した乱歩。

    いまどきのBLものなら、間違いなくもっと軽く器用な性格だったはずの
    道雄君のポジション。
    うまく立ち回せてあげればよかったのに…。
    巨匠は彼に何を思ったのだろう。

  • 江戸川乱歩さんの頭の中ってどうなってんだろう…。
    と前から思ってた事が更に濃くなったそんな作品です。

    色々と驚かされましたが、

    陰険でジメジメしてる一言で言うと「気持ち悪い」話でした。
    その「気持ち悪い」感じが
    ただ気持ち悪いのではなく癖になる、耽美でいて気持ち悪い。
    全く不快感の無い、気持ち悪い作品。

    同性愛の要素も有り、
    最後の最後まで主人公を愛し続けた諸戸さんが切なかったです。

  • 江戸川乱歩氏の小説の面白さをわたしに教えてくれた本。
    短編集で「芋虫」を読んで、
    乱歩はあわないかなとおもってそれっきり敬遠していたけれど、とあるきっかけで読んだらものすごく面白かった。
    文章が扇情的で、ぐいぐいと引き込まれる。先へ先へとよませるミステリーだと思った。
    最後の一文が、なんとも胸にぐっと来る。

  • NHKの深読み読書会「江戸川乱歩“孤島の鬼”」が放映されるのを機に読了。
    番組で言われていた「(乱歩ワールド)全部入り」「本格探偵小説と怪奇冒険小説のキメラ」という紹介になるほどと思う。
    長編の乱歩も良かった。

  • 問題作であり衝撃作。
    身体に障がいのある方が読んだら、また違った感想が出てきそうです。
    ナイーブな問題をテーマにしてありますが、そこはそこ、優しい。
    しかし胸が痛む。
    昔はこんなにも虐げられていたのかと連想してしまう。
    敢えてテーマにしたのは、内容の流れから言えば乱歩の優しさだと思います。
    誰が犯人か分からず、右往左往させられました。

  • 学生T、高校時代の後輩からのおススメ。「中学時代の私でも読めたのでホラーが苦手な人でも読めるはずです。話も一つ一つが短いので、読みやすいですよ」

  • ひさびさの乱歩。しかも初の中篇。あいかわらず乱歩しか書きえない世界。衆人環視での殺人事件など謎解き要素があるのでミステリに入れているけど、個人的には幻想文学だと思っている。
    あまりの恐怖体験のため一夜にして白髪になってしまった蓑浦。彼の回顧録という形で語られていく異様な物語。婚約者の初代が殺され、蓑浦は自分に懸想していた諸戸道雄を疑う。友人の探偵深山木に調査を依頼するが、真相を掴んだと彼が告げた直後、衆人環視の海水浴場で殺されてしまう……

    とまあ、ここまでを書いても面白い展開なんだけど、ここからさらに蓑浦は諸戸とともにある島へ乗り込んでいくことになる。そこへ行くきっかけとなる手記の内容もすごい。

    今の時代だと逆にいろいろ引っかかって書けないものを題材としている。差別的表現も頻発するし。でもそれさえ気にしなければ、とにかくめくるめく面白さ。ラスト近くは冒険小説のような展開にもなる。

    この作品の面白さは蓑浦と諸戸との同性愛的関係が描かれているところだと思う。諸戸は物語上、重要人物でもあるけれど、かなり蓑浦に都合のいいように描かれている気がしないでもない。肩入れするほど好人物とは言えないが、最後まで読むと気の毒に思った。

  • 面白かった。エログロという言葉が相応しい本。

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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