失われた地図

著者 : 恩田陸
  • KADOKAWA (2017年2月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053669

作品紹介

錦糸町、川崎、上野、大阪、呉、六本木・・・・・・。
日本各地の旧軍都に発生すると言われる「裂け目」。
かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇る。
鮎観の一族は代々、この「裂け目」を封じ、記憶の化身たちと戦う“力”を持っていた。
彼女と同じ一族の遼平もまた、同じ力を有した存在だった。
愛し合い結婚した二人だが、息子、俊平を産んだことから運命の歯車は狂いはじめ・・・・・・。

――新時代の到来は、闇か、光か。

失われた地図の感想・レビュー・書評

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  • これぞ恩田ワールド。月の裏側から入った私にはこちらがA面。この放り込み感も、投げっぱなし感も久々でワクワクした。蜜蜂と遠雷から入った方には目が点でしょうが、、、(笑)
    雰囲気的にはエンドゲームに近いかな?に、してもこれは続編書いてもらいたい。単純に好きだ。
    「りょうほう」から生まれた「めんどう」。多分これは序章に過ぎない。ゼロエピソードの家族の話。

  •  直木賞受賞第一作!という帯がついているが、『蜜蜂と遠雷』で初めて恩田作品を読んだ人が、本作を読んだらどう感じるだろうか。

     ファンには言うまでもないが、恩田陸さんの作品には、本屋大賞受賞作『夜のピクニック』など、現実世界の青春小説も多いのだが、本作のように、何だかよくわからないけどスケールが大きいファンタジーも多い。どちらも恩田陸なのである。

     失礼ながら、青春小説が万人受けしやすい一方、ファンタジー系は大風呂敷を広げた末にフィニッシュで尻すぼみという作品が多い。本作もまた、ご多分に漏れず…というのが、正直な感想である。「らしい」なあと思うのは、ファンだけだろう。

     日本各地の旧軍都に生じる、時空の裂け目。人知れず「グンカ」と戦い、裂け目を縫い合わせてきた一族がいた。手頃な長さの本作は、彼ら一族にスポットを当てた連作短編集である。映像的スケールの大きさは、誰もが認めるだろう。

     謎の一族を描いた恩田作品といえば、「常野」シリーズが真っ先に思い浮かぶ。新刊が10年以上途絶え、全貌がさっぱり見えない常野シリーズと比べれば、情報量は多い印象を受けるが、大風呂敷が広がったままなのに変わりはない。

     一つ注目されるのは、近年のきな臭い世界情勢を意識させる点だろうか。日本もまた、きな臭さと無縁ではない。今後、一族の力が及ばない事態が、起きるかもしれない。現代に警鐘を鳴らしていると、解釈できないこともない。

     ある意味、作家恩田陸の本質を表している本作だが、続編は出るのだろうか。続編が出るなら、プロローグとしては悪くないが、これで終わりだったら、あまりにも薄味と言わざるを得まい。『夜の底は柔らかな幻』くらい弾けてもらわないと。これからもやっぱり、気になる作家には違いない。

  • 説明無しに放り込まれ、そのまま投げっぱなしで終わる(続く?)恩田ワールド開幕です。
    蜜蜂と遠雷を期待して読んだ方々は気に入らなかったようですが、これが恩田ワールドです。デビューからリアルタイムで追っていると蜜蜂と遠雷の方が異様で、もちろん素晴らしい作品ですが、あの投げっぱなしが無くなるのではないかと寂しくもありました。
    でもこれで安心しました。迎合してもしなくても受け入れます。これからも新作期待してます。

  • 本が立体的に見えるので何かと思ったら、四角い窓から下が見えるという凝った表紙カバーだった。
    真実を覆い隠す虚構の情報、不気味な現代を象徴するような作り。
    災厄を引き起こす木偶のグンカ(軍靴?)が涌き出してくる裂け目を縫い閉じる一族、という設定。現代批判のベースの上に、アニメ的なキャラクターと多くの引用(ルネ マグリットの絵、とか)で視覚に訴えてくる。
    広げた世界を唐突に閉じるんも、きわめて視覚的。

  • 薄い。
    この著者の作品の一冊目として手に取るには選択を間違ったかもしれない。他の作品からなら印象が変わった可能性もある。これ単体で読むには耐えられない薄さ。
    良いのは装幀だけ。

  • 内容についてはさておき、恩田さんの表現とか描写って、本当に素晴らしいよねぃ。
    この作品は5つの地域を舞台に描かれているのだけど、単に情景だけじゃなくてその土地の空気感まで伝わってくる。
    例えば舞台が関東から大阪に移動した時、直接的な言葉で表現してるわけじゃないんだけど、何だろ、文章のテンポかな、大阪の忙しくて雑多な雰囲気が感じられるんだよねぃ。
    やっぱりすごいなー。

  • この終わりかたもご褒美です。

  • 面白いんだけど、ちょっともの足りない感じ。
    上下巻くらいにして、もっと内容にボリュームがほしかった。
    登場人物も詳しく語られていない人がいて、
    ものすごく気になったまま終わってしまったので残念。
    それとも続けるのかな…?

  • 恩田陸のもう一つの顔だそうですが、なんだかわからないうちに話が進み、なんだか分からないうちに終わっていました。率直に言って夜のピクニックとか、蜜蜂と遠雷の方が好きです。

  • 世界の裂け目から現れる「グンカ」を始めとする異形の者たち。目には見えぬそれらを視ることの出来る一族がいる。彼らは、ナショナリズムを好物として増え続けていくグンカたちを、彼岸の向こうに追いやり留めるべく闘う宿命を負っているのだ。

    キャラクターは面白いし、引き続きシリーズ化するフラグが立っているなー。
    グンカはジムグリを思い出させる。
    話がもっとでかくなったときにどう風呂敷を畳みこむのか興味あり。
    ヤマト発進、波動砲発射!は楽しかったw

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