君を描けば嘘になる

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 108
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053850

作品紹介・あらすじ

瀧本灯子には絵しかなかった。
小学一年生で美術教室に通い始めてからは、
寝食も忘れてアトリエで感情の赴くまま創作に打ち込む毎日。
そんな彼女の世界に南條遥都という少年が現れた。
自分にはない技術を持つ遥都を認め、
次第に彼にだけは心を開きはじめる。
しかし嵐の夜、美大生になった二人のいるアトリエを土砂崩れが襲い――。

妬む人、託す人、助ける人、ともに歩む人。
二人の若き天才を取り巻く喜びと絶望を描いた、
恋愛小説の名手による新時代の愛の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ●山本太郎さんからのおすすめコメント●
    自由奔放で圧倒的な才能を持つ瀧本灯子と、冷静沈着で感情が読めないが灯子には興味を示す南條遥都、二人の天才画家の物語。(この作品は恋愛小説ではなく、純愛小説です)

    武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000124944

  • 画家の話が好きなので、絵を描いてる部分は面白かったけど、ストーリーが嫌でした。癌になったり、腕を切断したりしないと物語が進まないものなのかな。主要登場人物2人もストーリーのために作られた感があって苦手でした。

  • 帯に書かれた「アート×青春×純愛小説」という表現に良い意味で騙された気がします。


    気持ちが読めない遥都と灯子。特に、遥都が何を考えているのかを予想しながら読み進めていくのが個人的に楽しかったです。
    アートと青春の部分が大きく、純愛小説という意味は最後まで読まないと分からない気がします。しかし、最後まで読めば全てわかるし、納得します。

    いつも、この先が読みたいと思う作品ばかりですが、これは逆に、この先を求めていけない作品だと思います。もちろん、登場人物達の道は続いていくけれど、気持ちの良い終わり方でした。

  • 灯子と遥都,子供の頃から続いた二人の関係を4人の視点で語る.たくさんの絵画作品の制作風景が,天才凡才などの才能も含めて描かれ厳しい世界だと思いながら読む.ただただ絵を描きたい灯子に,周りから孤立してなすすべのない灯子に,手を差し伸べる遥都,「恋のない愛の物語」と最後の章にあるが,最初に出会った時に,遥都の中に恋は確かにあったのだと思う.
    読み終わって,遥都の部屋にあったたくさんの青い蝶の絵を思うと,どれだけの思いで灯子を見守っていたのかと,本当に切なくなった.これは,遥都の愛の物語だ

  • 美術教室に通う二人の天才の物語。
    いや、天才と秀才というべきか。
    彼らの周辺の人々の視点から描かれた3つの章が絶妙な角度で物語を照らし出す。
    そして最終章で明らかにされる「彼」の心の奥。
    自分のすべてを芸術に捧げた少女と、自分のすべてを彼女を守ることに捧げた少年の、共に過ごしてきた十数年が走馬灯のように煌めきながら甦る。

  • 2018.3.12読了。

  • 似鳥鶏『彼女の色に届くまで』を思い出した。あっちのほうがミステリ色が濃く、テーマも違うけど。

  • 体の力が入らなくなるくらい
    恋のない愛が全身を駆け巡った。
    愛するってのはこーゆーことなのか。
    なんの未練もなく、
    ただその人のことだけを想って
    正しくあれたなら。
    どうすればいいのかわからない日々に
    無数の青い蝶が自由をくれる。

  • ちょっとちょっと、綾崎さんこれはずるくない?
    こんなの書いちゃうのずるくない!!

    ラストまで読んでタイトル(表紙)見ると、震えるんですけど!!

    遥都よ、きみは、9歳で人生の青写真描いちゃったのかよ。すごい強烈な愛情。

    天才がひとり登場する物語は数多くあるけれど、ふたり登場するものは多くない。
    しかもこんな形で愛を育むふたりの天才なんて見たこともない。遥都のわかりにくい愛情も、灯子の真っ直ぐ過ぎて誰もついてこれない愛も、見たことがない。でもこれって間違いなく愛の物語ですよ。

    灯子の「いつだって遥都は正しいから、私は考えなくていい」ってスタンスに目から鱗でした。信頼という言葉をこんな風に表現できるものなのか、と。
    灯子みたいな女の子はたぶん女性には描けない。綾崎さんだから描ける女の子だなぁ。

    彼女が大事なものを失ったときだって、彼はなにひとつ諦めてないし、それどころか新しいこと始めてるし、それすらひた隠しにするし、ほんと器用なくせにそこだけ究極の不器用かよ!とひとりツッコミをいれてしまったよ。

    そして個人的にはミュシャが大好きで、17年4月に六本木にミュシャ展を観に行っていたので、そうか、あの場所に実嘉先生も灯子も居たのかと思うとなんだか妙にハートにきてしまって、泣けてしまう。
    あのスラブ叙事詩を、同じものを見れてよかった。

    ふたりの未来が明るいものでありますように。
    なんて心配も杞憂かな。だって無敵の遥都がいるんだし、あいつなんだってどうにかするよな、きっと!笑

  • 絵を描く人たちの物語。芸術の世界には飛び抜けた天才と、滲む努力の秀才と、抗う凡人と、挫折する凡人がいる。そういう人たちの葛藤や生き方、そしてその中で生まれる愛を描いた作品でした。 灯子の件では、梢のように私も努力をしないといけないという気持ちになり、最後の締めでは、おいおいなんだよ〜〜って笑って読み終えました。 (綾崎先生の作品は全部読んできていますが、救いようのないバッドエンドの作品も読みたいと密かに思っております…)

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プロフィール

綾崎 隼(あやさき しゅん)
1981年新潟市生まれ。
2009年『夏恋時雨』で、第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞。同作を『蒼空時雨』に改題し、2010年メディアワークス文庫よりデビュー。
主な著書に、「花鳥風月シリーズ」「ノーブルチルドレンシリーズ」、トイズファクトリー・秋赤音とのコラボレーション企画を収録した『INNOCENT DESPERADO』などがある。

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