ししりばの家

著者 :
  • KADOKAWA
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  • レビュー :31
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041054826

作品紹介・あらすじ

夫の転勤先の東京で幼馴染の平岩と再会した果歩。しかし招かれた平岩家は、不気味な砂が散る家だった。怪異の存在を訴える果歩に異常はないと断言する平岩。はたして本当に、この家に「怪異」は存在するのか――。

感想・レビュー・書評

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  • かなり視覚的に攻めてきている。本の作りも同じようにこだわりが…。見返し砂のようなザラザラなクラフト紙、扉のサンドペーパー感に、上から落ちてくる砂模様。これだけでもこわいんですけど…。視覚優位のタイプには心理的に迫ってくるものを感じるかも?

    さらに怖かったのは文字数での遊び。84ページの左から右にかけて文字数が多くなっていくと、砂が流れているように見えて震えた。同じように219ページも。意図的にやってるなぁ…と思った。様々な細かい仕掛けがあって、読んでいると文字が砂粒に見えてきて。。。頭の中がざああああああああああああああ…っとなった(笑)
    冗談抜きで文字数統一はこわかった。廊下や階段で見えないものが追ってくるシーンとか、砂におぼれてゆくシーンとか。ししりばよりも砂の圧迫感が半端なかった。そういえば『砂の女』も『深い穴に落ちてしまった』も同じように息苦しさを感じたのだった。砂もの苦手なのかな…私。

    (おぞましいキリカ以上にこわいものはもう何もないので)人間のバトルシーンはもう普通にスルーと。家族が更新していくシステムや、その後どうなったのかが気になる終り方も後を引く。DVとか虐待とか介護とか社会から遮断されて空気が淀みやすいものを、テーマに絡めてくるところは巧みだなぁ…と思った。除霊も大袈裟ではなく比嘉琴子のキャラが立ちすぎていないところも好感が持てました。澤村作品の中でいちばん好みかもしれない。『ぼぎわんが、来る』の映画化、楽しみです。この作品も映像化したらムチャクチャこわ面白いと思う。


    迫りくる もう文字そのものが砂粒に。。。

  • この家は、そもそもおかしい。(64頁)

    あの家には何かいる。
    序章、一章では円満な家庭、そして悲しみが描かれる。
    別々の家庭の、それぞれの幸せが。
    しかし、既に空気はもうもうと立ち込める砂で覆われ始めている。

    孤独な果歩と偶然であった幼馴染の敏明。
    廃屋探検を共にした比嘉さんと、「僕」こと哲也。
    この一件関係のないように思える他人同士が「ししりば」で繋がる。
    ししりばとは一体なんだ?
    あの砂はなんだ。
    生き霊との関係はなんだ。

    家に住み着いている何か。
    それは守り神か祟り神か。
    しかし一番恐ろしいのは神ではなかった。
    終章、ししりばから離れた果歩の独白章。
    それはししりばとは関係のないところに、確かに存在する狂気。
    速射はもう一度はじめに戻って振り返らざるを得ない。
    ああ、普通でないことが普通になっている、と。

    私たちが普通だ、常識だと考えていることの中には、他人には全くもって理解し難い異常さが往々にしてある。
    おばけならば退治も出来よう、神ならば鎮めることも出来よう。
    だが人間の狂気は一体誰が抑えてくれるというのだろう?

  • 「ぼぎわんが、来る」の3作目・大好きな比嘉琴子さんが出てくる、とあって、若干☆甘め。
    最初は「やばいやばい、私の苦手な実話怪談系?」と、ぞわぞわするほど怖かった。
    ・・・読み進めるうちだんだん、ちょっと違う様相を呈してくる感じ。
    1作目、2作目と怖さの感じが変わってきているというか、これはヒステリーチックというか、キリキリくる人間の怖さが「怖い」感じ。やっぱり私は、一作目の「ぼきわんが、来る」が好きだな。
    でも、3作目なんだもん、少しづつ変化するのは当然だし、やっぱり澤村さんの作品、好きです。(失礼な言い方ですが「頑張って描いている」感じがして、応援してます)
    ホラーをシリーズで描き続けるのって大変だとは思うんですが、次回も琴子さんが出てきてくれたら嬉しいなー。

    • みつきさん
      >LUNAさん
      琴子さん出演はデカいですよね(笑。
      琴子さんの悲恋&ホラーとか観たい!
      次回作が出て欲しいな~。と日々思ってます。
      2018/02/20
  • 家にまつわる話。
    始めは単なる幽霊の話と思いきや、いきなりのどんでん返し。ただ、砂にどうしてそこまで嫌悪感を感じるのか不思議でした。別に、普通じゃないかと。
    二章の廃屋の描写が怖かったですが、比嘉さんが参戦してからは怖さが薄れてしまったのが残念。この人がいればなんとかなると思ってしまいますからね。ある種の聖域のよう。
    不穏なラストで続きがあるのかと期待。

  • 琴子の過去がちょっと明らかに。
    一番怖いのは(妊娠した記憶がないとはいえ)子供を死なせて放置してる果歩じゃないのか。
    参考文献にあの最恐トラウマ本が((((;゚Д゚)))))))

  • 澤村伊智4作目。
    図書館の予約が来たので読む。
    相変わらず面白いなあ。
    ホント読みはじめてすぐに引き込まれてしまうので、一気に読んでしまう。
    今回は怖いというよりも気持ち悪い。
    砂まみれの家に普通に住んでいる家族というだけでホント気持ち悪い。
    読んでいるだけであちこちザラザラするわ。
    ついに比嘉琴子がメインで登場である。
    比嘉琴子ビギニング。
    比嘉琴子を比嘉琴子にするきっかけになったのがこの怪異。
    恐ろしい。
    こんなに面白い澤村伊智の作品に1円も使ってないのが申し訳なくなってきたな。
    次からは購入しよう。

  • 今回、「ぼぎわん」「ずうのめ」に比べるとあまり怖くないかな……と思いましたが。この家はとんでもなく嫌です。あんな砂まみれの家、住みたくないっ。そして「ししりば」の正体がまた強力すぎ。いかに琴子といえども立ち向かうのは容易じゃないのね。
    しかし。本当に怖いのは「ししりば」じゃなくって、当たり前でないことも慣れてしまえば当たり前になる、ってな事象のほうかも。人々の狂いっぷりが怖いし、また狂っているってことに気づいていないのも怖い。正直一番怖かったのは、橋口家の真相だったかもしれません。
    ところで。読み終わったらカバーを外して見ることをお勧めします。なかなか凝ってるなー。ものすごく質感が砂っぽいし。

  • 澤村伊智は擬音がうまい。

    ししりばとは何なのか、全く分からない。
    わからないのにしっかりと恐怖は植えつけられていし。
    読み終わると「くぅー」と唸る。

    話の大筋は恐怖の館もので、あの館に何かが取りついているという始まりから
    徐々に読者をその館に足を踏み入れさせて、出れなくしている。

    普通にわが家で幸せに暮らしたいという誰もが思う気持ちの
    普通が揺らいでいく怖さを味わっていただきたい。

    比嘉家ってもしかして。。。。。。

  • 後半が若干ついていけない感じ。

    比嘉さんの話はなくてもいいような気がした。そのかわり、他の人物に関する話をもっと深く書いてほしかった。

    また、後半から人物の視点が交互に入れ替わるのだが、それが読みにくく感じた。

    中盤までとても面白かったのに、残念。

  • 星4つにしました

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