ミッション建国 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2017年4月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784041055038

作品紹介・あらすじ

若き青年局長の甲斐孝輔は、日本の最大の問題は少子化だと考えていた。若い官僚や政治家と組んで勉強会を立ち上げた甲斐だったが、大御所から横やりが入り……。日本の将来を見据え未来に光を灯す政治小説。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

日本の未来を真剣に考える若き政治家の姿を描いたこの作品は、少子化という喫緊の課題に焦点を当てています。主人公の甲斐孝輔が立ち上げた勉強会を通じて、政治の現実や各種の思惑がリアルに描かれ、読者に新たな視...

感想・レビュー・書評

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  • 『ミッション建国』楡周平
    ーーーーーーーー
    【総評】
    テーマ ☆☆☆☆☆
    政治・経済 ☆☆☆☆☆
    シミュレーション ☆☆☆☆☆
    ーーーーーーーー
    【購読動機】
    2014年、今から10年前の執筆です。

    いま2024年、自民党総裁選が行われています。

    この小説「ミッション建国」は、2世議員で与党青年局長を務める40歳の政治家が、しがらみ多い与党(派閥)と官僚に真っ向から挑む物語です。

    テーマは、過去も今も変わらない「少子高齢化」にどのような政策を展開するか?です。

    楡さんを好きな理由が、統計数値を引用しながら、小説を展開し、物語を太くしてくれることです。
    ーーーーーーーー
    【ここが面白い!】
    ①テーマ
    出生率が1.5であったのは1990年も同様です。もう30年近く前のことです。

    では、少子高齢化がわかってなぜ政治は変わらなかったのか? 

    私たちは、小説を読みながら、その回答をシミュレーションの世界ではありますが、学習できます。

    ②政治・経済
     人口が少なくなれば、企業は労働力も消費力も確保できなくなります。
    結果、法人税、消費税共に低迷すること
    は明らかです。

    直近、アメリカのシリコンバレー経営者が英語で「日本沈没」なるメッセージを発信しました。

    国力の衰退は、海外からの投融資が衰退するという流れにもなるということです。

    ーーーーーーーー
    【論点「出生率」を高めるには?】
    人口を増やしていくことは必要であり、重要です。なぜならば、国を維持できなくなるからです。

    この前提にたって、小説は展開されています。

    小説では、若き2世議員が、どのように実現していくのか?周囲の助言も受けながら、政策を取りまとめていきます。

    彼の論点の流れは以下のとおりです。
    ①出産・育児にかかるコスト
    如何に政策として支援、負担を減らしていけるのか?
    ②出生率1.4を2.1へ
    引き上げなければ人口は減り続ける。
    ※東京の出生率は1を切る可能性がある。
    ③過去の公共事業
    景気は持続的に上向いたのか?所得はあがったのか?従前型の公共工事への検証が必要ではないか?
    ーーーーーーーー
    【出生率を高める政策とは?】
    彼は、大きく2つの提言を行います。
    ①国が、育児世帯用に専門住居施設を建設し、運営すること。
    ②女性側の育児がひと段落したあと、学び・資格・就業という機会を公的に支援するということ。

    ①は、都心から通勤1時間以内に取得したバブルの塩漬け土地の有効活用です。保育施設を併設し、一番下のお子様が15歳になるまで家賃優遇し、入居が可能です。
    これも、公共事業です。

    ②は、育児後に安心して正社員として登用できる環境を整備するということです。第2新卒マーケットと同様の考え方での市場形成です。
    ------------
    【さいごに】
    この小説の斬新さは、2014年10年も前に執筆されていることです。著者が、日本の政治、経済にどのような視点をもっているのか?を伺いしることができます。
    ずばり、面白いです。

    ------------
    【参考 統計数値】
    総務省、厚生労働省、財務省の統計情報からは下記を把握することができます。
    この数値を観察するだけで、構造上の課題が明確に理解できます。

    1;労働人口
    1990年6200万人→2018年6700万人。

    2;1世帯可処分所得
    1990年430万円→2018年418万円。

    3;未婚割合
    1990年男48%女性32%→2018年男70%女性60%

    4;出生率
    1990年1.5→2018年1.4

    5;;初婚年齢
    1990年男28歳女26歳→2018年男31歳女30歳

    6;国債
    1990年200兆円→2018年1000兆円。

  • いや~結構つだまらない小説だった。。
    とはいえ、これは嫌みではなく最大限のほめ言葉。

    これからの日本にはミッション(大局的な目指すべき姿と言いましょうか)が必要という政治小説。
    小泉進次郎がモデルになっていると思われる。

    楡さんのオリジナルの日本再建プランがとてもユニークな上に、
    政治家の思惑なども詳細に書かれていて
    「なるほど政治家はそんなことを考えていたのか…」ととても勉強になる。

    政治の世界にさほど興味のない自分にも、
    政治の現実と日本の危機感を伝えてくれるリアリティーのあるフィクションだった。
    が、フィクションのようで、フィクションには思えない。
    将来の日本の姿を映し出しているようで、怖くなってしまった。

    少し古い小説なので、現実には著者の予想は外れている部分もあるのですが、
    それでも読む価値のある小説です。
    特にこれまでの負債を一気に抱え込むことになるであろう
    若い人は全員読んだ方が良いと個人的には思う。

    日本を何とかするために立ち上がるのもよし、
    さっさと諦めて日本から逃げ出すのもまたよし。
    何もしないで茹でガエル状態になるのが一番ダメ。
    自分の将来の生き方社会への貢献の仕方を考えるきっかけになる一冊です。

  • 今の日本をどうするか

    若手 政治家を主人公にした小説。

    すべての問題の 根本は 少子化。

    移民受け入れに 賛成の 私としても

    とても 参考になる 一冊でした。

    続編が 楽しみです。都知事になり さあどうなるか。

  • 20190703


    この国の将来を本気で考えるなら、本書のテーマのように実効性のある少子化対策に取り組むべき。

    目先の選挙の事しか考えない日本の政治家にも読んで欲しい。

    いっその事、楡さんが国会議員になれば良いぐらい、政策提言としては秀逸だが、小説ではない感じ。

    総理、副総理がこの小説のように真剣に日本の将来を考え、ここまで緻密な政策討論ができるとは思えない。

    残念。

    政治の勉強になったな。


  • 裏表紙に「政策提言小説」と書かれていたため、一小説家の独りよがりな政治思想が散りばめられているのかと思いきや、2010年代半ば時点での日本の現状の課題に関する調査・分析から、骨太なビジョンを提案しており、並の政策論よりはるかに優れた政策提案になっていると感じた。また、改憲論議の裏にある政治的思惑などを、永田町と霞ヶ関のロジックに基づいて多様な視点から描いている点、さらにその深い考察を非常に読みやすいストーリーに落とし込めている点、著者の圧倒的な力量を感じた。
    小説家ってこんなことができるんだなと感銘を受けた

  • 201704/政策提言小説。決して小説の世界だけの話ではない、今の日本が直面している少子化問題に立ち向かう主人公。面白かったけど、現実には甲斐や神野のような人はいない…いや、まず我々のそういう意識から変えていかないとなんだけど…。

  • 言われてみれば当然の事だけれど、
    まったく気づいてなかったことがこわい。
    本中にあった通り、箱は改築から作り直すときが
    来たんだろうなぁ。

  • これがフィクションでなければ良いのに…
    日本の様々な危機に挑む政策案を読み進めつつそう思った。
    主人公は、2世議員。父親は元総理で、彼は次男。
    若いながらも世間から注目を集めている。
    …と聞くと、あの人をモデルにしているのでは、と思ったが、中身はかなり違った。
    産業との連携の仕方も素晴らしく、政治家はやはり人脈を作るのも仕事の一つなんだろうなあと感じた。

    日本の危機に関して自分が疎すぎたことを反省しつつ、小説だから多少絵空事の部分もあるだろうけれど、ここに出てきた政策がいつか実現しますように、と心から願った。

  • 堺屋の『油断』を読んだときのようなインパクトがある。少子高齢化と破綻寸前の財政を抱える日本に、尖閣の問題、北朝鮮の暴発などが重なったらどうなるのか。今、手を打てること、手を打つべきことは何か、を考えさせる力がある。

  • 日本が、中国が近い将来そんなことになるなんて…
    こんな国のことを考える若い政治家…
    思い浮かばない…
    タレント議員しか…
    思い浮かばない…
    大丈夫なのかしら?

  • 主人公は政権与党の青年局長を務める30代の若き政治家。少子化問題をどうにかしようと若手議員を集めて勉強会を開催して党に提案しるために奔走する。
    震災後、オリンピック前に執筆された作品ではあるが現在の無策の政治を痛烈に批判している。

    こんな政治が実現すればいいなと思う。
    国は国民主導とは言うがやはり舵取りしているのは政治家なわけで、彼らが本気にならないと国は変わらない。
    この話はあくまでも小説なので水面下では一枚岩でめでたしな感じだが、できればもう少し現実味があるストーリーにしてほしかった。

  • 前半がグイグイきたかな。電子書籍

  • 政治・経済の勉強になりました。
    (そういう意味では高評価したいです)

    この作者では「再生巨流」を読んだことがあります。再生巨流はワクワクして面白かったんですけど、
    この「ミッション建国」は描かれてる将来の日本のすがたがあまりにも悲観的で、若い人がこれを読んだら、少子化に余計拍車がかかるのではないか?と心配してしまいます。
    また、小説のストーリー自体も取って付けた感があってのめり込めませんでした。

    ていうか、あまりにもリアルすぎて小説としてのカタルシスが乏しかったような気がします。

  • 事実は小説よりも奇なり  まさかオリンピックが延期になるとは。

  • 楡周平もコロナウイルスのことは予想外だろう。

  • プラチナタウンのほうがおもしろいかな。

  • 単調過ぎて、途中挫折

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著者プロフィール

1957年生まれ。米国系企業に勤務中の96年、30万部を超えるベストセラーになった『Cの福音』で衝撃のデビューを飾る。翌年から作家業に専念、日本の地方創生の在り方を描き、政財界に多大な影響を及ぼした『プラチナタウン』をはじめ、経済小説、法廷ミステリーなど、綿密な取材に基づく作品で読者を魅了し続ける。著書に『介護退職』『国士』『和僑』『食王』(以上、祥伝社刊)他多数。

「2023年 『日本ゲートウェイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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