鹿の王 2 (角川文庫)

著者 : 上橋菜穂子
  • KADOKAWA (2017年6月17日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041055083

作品紹介

謎の病で全滅した岩塩鉱を訪れた若き天才医術師ホッサル。遺体の状況から、二百五十年前に自らの故国を滅ぼした伝説の疫病“黒狼熱”であることに気づく。征服民には致命的なのに、先住民であるアカファの民は罹らぬ、この謎の病は、神が侵略者に下した天罰だという噂が流れ始める。古き疫病は、何故甦ったのか。治療法が見つからぬ中、ホッサルは黒狼熱に罹りながらも生き残った囚人がいると知り……!?

鹿の王 2 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 鹿の王2冊目。いろいろ新事実が明らかになっていく。

    ヴァンはトマの故郷で飛鹿の世話をしながら暮らしていたが、そこにまた黒い狼が襲ってくる。戦って撃退するが、その中で自分が自分じゃない感じになる。
    翌日谺主(こだまぬし)と呼ばれる霊能者みたいな人の使いがきて、ヴァンとユナは旅に出る。
    谺主は魂の声が聞ける的な人で、ヴァンが自分が自分じゃない感じになるのは裏返りっていっている。魂と身体が普段は同じ中身だけど、どっちかが裏返って中身が変わってしまうらしい。
    で、ヴァンの場合は山犬になってるんじゃないかと思う。
    そんなことを話してたら山犬が襲ってきて、ヴァンが撃退するがそのすきにユナがさらわれてしまう。
    ちなみに山犬は山犬と黒狼のハーフっぽい。なんか穢れてるみたいな扱いされてる。
    あと崖下に落ちたサエは谺主のところで怪我を治してた。

    一方ホッサルは、鷹狩り会で山犬に襲われて怪我して黒狼病が発症した人の治療に奮闘していた。ほとんど亡くなったけど、一部薬がきいたりとか体質で助かった人もいた。
    でそのへんの報告に学院に行って深学長とかと話し、山犬は火馬の民が操ってるんじゃないかってことになり調査することに。
    聞き込みをしていくと、火馬の民には犬使いって人がいたり、病気で死んだ馬の肉を食べさせたりとか明らかに黒っぽい感じ。


    飛鹿と大鹿のハーフとか、狼と山犬、赤麦と黒麦、ツオル人とアカシャ人とかいろんなところでハーフがでてくる。
    異なる2つが混ざってその摩擦で毒が発生したりとか、アカシャ人とツオルの移住者の間でトラブル発生したりとか、なんかそういうのを裏のテーマにしてるのかもしれない。

    他の人の感想読んでて気づいたけど、清心教の医術とホッサルの現代的な医術。この2つも異なるものだ。
    清心教は身体よりも心を救うことに重きを置いてるけど、ホッサルのほうは身体を救うことを第一に考えてる。
    たぶんどちらが正しいとかじゃないけど、どちらにもよさがあってこの先2つが合わさっていい方向に向かえばいいなと思う。

  • 謎の病、黒狼熱。唯一の生き残りのヴァンとユナ。黒狼熱の謎を探るホッサル。謎の病の影にチラチラと見え隠れするのはいったい・・・。一旦、頭を整理するために(1)に戻って再読してみよう。

  • 治療院で名も出てこない人が死に、その後家族が赦される場面で思いもかけないほどぐっときてしまった。
    虚構の世界、文化、民族、政治の中で描かれる確かな現実が、自分の中の世界観と自然につながる。上橋先生は得難い作者だと思います。

  • <内容紹介より>
    謎の病で全滅した岩塩鉱を訪れた若き天才医術師ホッサル。遺体の状況から、二百五十年前に自らの故国を滅ぼした伝説の疫病”黒狼熱”であることに気づく。征服民には致命的なのに、先住民であるアカファの民は罹らぬ、この謎の病は、神が侵略者に下した天罰だという噂が流れ始める。古き疫病は、何故甦ったのか――。治療法が見つからぬ中、ホッサルは黒狼熱に罹りながらも生き残った囚人がいると知り……⁉

    ――――
    黒狼熱に罹りながらも一命をとりとめたヴァンとユナ。そして、その2人を追おうとしていたマコウカンとその主人ホッサル。
    2つの線が少しずつ近づいているようにも感じますが、まだ交わることはなさそうです。
    全4巻のうち、半分を読み終えましたことになりますが、まだまだ展開が読み切れず、この先の展開が気がかりです。
    1巻から継続して、物語の根幹には、征服民と先住民の間に色濃く残る感情の断絶や、ある種「エホバ」を彷彿とさせるような「血の汚れ」を厭う征服民ツオル帝国の宗教観など、ファンタジー(=フィクション、作り物)と切り捨てることのできない、重たい問題提起がなされているように感じます。

    難しいことを「考える」ことも必要かもしれませんが、自然あふれるアカファの地で繰り広げられる、ヴァンやホッサルの活躍を単純に楽しむだけでもいいのかもしれません。

  • ★2015年度本屋大賞

    配置場所:1Fカウンター前
    請求記号:913.6||U 36||2
    資料ID:C0038387

  • 2015年の本屋大賞受賞作です。
    死を諦観している戦士団「独角」の頭ヴァン、かつて存在したオタワル王国の医術師・ホッサル。
    二人の数奇な運命から、やがて訪れる邂逅。
    脇を固めるキャラクターも個性的で侮れない。
    そしてもう一点、この小説の特徴は、ファンタジーと生物学が融合した、今までに無い世界観であることです。
    物語の中核には伝染病が深く関わりますが、この要素が加わる事で、作品に更に奥行きが出ているように感じます。
    壮大なスケールの物語に仕上がっています。

  • この作品が守り人シリーズや獣の奏者と若干違った雰囲気を持っているのは、医療が一つの軸になっているからなんだろうなと思う。そして相変わらず国と国との情勢をからめて物語を作り上げるのがうまい。さて、この先どうなるのか。

  • 帝国の圧政に虐げたれた旧王国が立ち上がり... とありがちな話にはならず。強大な帝国の東乎瑠(ツオル)、その東乎瑠(ツオル)に平和裏に国を譲ったアカファ、はるか昔に疫病により自主的に国をアカファに譲り、以後学術や医学で陰ながら力をもつオタワルという舞台建てからして興味深い。疫病の謎を軸に話は進んでいって、物語にぐいぐい引き込まれる。様々な部族が出てきて、それぞれの価値観を持っている感じ。面白い。

  • 1巻を読み終えた時より医療小説の色が濃かった。
    病を治そうと闘うホッサルたちとは対象的に清心教の「私共が救いたいと願っておりますのは、魂でござりまする」という対比は印象的だった。

    「打てる手は、すべて打っておきたいのです。私は臆病者ですから」

  • 感想は4巻に

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